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金価格ディリーレポート(2024年2月19日)金価格はショートカバーの上げを維持し、銀は中国が春節の休暇明けに反落

金相場は月曜日、ロンドン時間昼過ぎまでに上昇し、コメックス先物・オプション取引における「ショートカバー」による反発を拡大していました。その間、前週後半に急激に上昇していた「工業用」貴金属である銀、プラチナ、パラジウムは、月曜日対照的に下落していました。
 
2週連続の下げを記録した後、ドル建て金相場は本日トロイオンスあたり2015ドル以上を維持し、先週火曜日に 予想を上回る米国のインフレ率のデータを受けて下げた40ドルの下げのうち、10ドルを除く全てを取り戻していました。
 
日本貴金属マーケット協会の池水雄一郎代表理事は、最新のノートの中で、先物やオプション取引で金に対して弱気なポジションが増加していることを指摘し、「金の上昇は、2000ドル以下での強い買い意欲が下値を守り、ショートカバーの買いを促している」と述べていました。
 
また、投機筋の貴金属に対するショート・ポジションの増加に注目し、「幅広い売りが週明けのスクイーズを引き起こし、金、銀、プラチナ、パラジウム価格の反発を促した」と、デリバティブ・プラットフォームであるサクソバンクの商品ストラテジスト、オーレ・ハンセンは述べていました。
 
ドル建て金価格とコメックスの資金運用業者のネットポジション 出典元 CFTCのデータからブリオンボールトが作成
 
再信の週間データによると、先週火曜日までの7日間で、ヘッジファンドやその他のレバレッジを効かせた投機筋は、コメックス金先物・オプション取引において、金価格に対する強気ポジションをほぼ横ばいで維持していたものの、強い米消費者物価統計の後、弱気ポジションを急激に増やしていました。
 
その結果、ネットロングポジションは44%減少し、イスラエルが 10月7日のハマスの攻撃に対する報復としてガザに侵攻する直前以来の低い水準となっていました。
 
また、米国の規制当局である商品先物取引委員会(CFTC)が公表したデータによると、投機筋は銀価格に対して弱気なポジションを積み増し、ネットショートポジションを倍増させて、 シリコンバレー銀行の破綻で米国のミニ銀行危機が勃発する直前の2023年3月上旬以来の規模となっていました。
 
その後、銀価格は先週、3週間ぶりの安値から6%以上反発して、トロイオンスあたり23.42ドルで終えていましたが、本日は1.3%反落して、ロンドン時間昼過ぎには23.12ドルで取引されていました。
 
また、資金運用業者は先週、プラチナのネット・ショート・ポジションを過去3ヵ月で最大に拡大し、パラジウムに対しては過去最大の規模に増加させていました。
 
「米国と欧州の投資家によるペーパーゴールドの売りと、中央銀行と個人投資家による現物ゴールドの買いの綱引きは、今後も続くだろう。」と池水代表理事は述べ、FRBや人民銀行を含む中央銀行による「利下げの時期が先延ばされているからだ。」と続けていました。
 
中国人民銀行は日曜日に主要政策金利を据え置きましたが、世界第2位の経済大国である中国が 不動産不況の悪化に直面していることによる金融刺激策への期待が高まっていました。
 
そのような中、中国の株価は月曜日に上昇し、中国本土のブルーチップ企業のCSI 300指数は、春節の休暇中の旅行や小売関係の消費が順調だったことを好感して0.5%上昇していました。
 
米金利に関しては、米連邦準備制度理事会(FRB)による最初の利下げが6月に行われる可能性が最も高く、今年初旬の3月のFOMCでの利下げが90%の確実という観測から先延ばされています。
 
貴金属の最大の消費市場である中国の上海黄金交易所(SGE)の金価格は、連休前とほとんど変わらず、1グラムあたり480円で推移する中、ロンドン相場に対して強いプレミアムを示し続け、新たな輸入の動機付けともなるプレミアムは、本日はひと月ぶりの高さのトロイオンスあたり53ドルまで上昇していました。
 
欧州全域をカバーするStoxx欧州600指数は0.1%下落し、欧州のインフレ統計を控えて先週の1.4%の急騰を切り下げていました。
 
ユーロ建ての金価格は0.3%上昇し1874ユーロとなり、 ポンド建ての英国金価格は0.1%上昇し1600ポンドをわずかに下回っていました。
 
プラチナは、化石燃料エンジンから排出される炭素を削減するための自動車触媒を中心とした工業用途が需要の3分の2を占めていますが、先週、数カ月ぶりの安値から3.7%上昇した後、トロイオンスあたり900ドルを超えて堅調に推移していました。これにより、プラチナの金との価格差は 2月初旬の最高値のトロイオンスあたり1153ドルからさらに下げていました。
 
姉妹金属であるパラジウムは、先週6年ぶりの安値からの急騰して10%高を記録した後にその上げ幅を削り、月曜日にはトロイオンスあたり945ドルまで下げていました。
 
本日米国の株式・債券市場は大統領の日で休場し、カナダ市場もファミリー・デーで休場しています。
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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