金価格ディリーレポート(2024年1月29日)金価格は中国恒大集団の法的整理手続き開始発表後の上げ幅を削ったものの、地政学と金融システムのリスクで上昇 月曜日, 1/29/2024 18:05 イランに支援された民兵がヨルダンで3人の米兵を殺害した事件を受けて、バイデン米大統領が報復することを表明し、金価格は月曜日に急騰して、ほとんどの主要通貨で数週間ぶりの高値をつけたが、その後米ドルの上昇でその上げ幅を削っています。 水曜日の米連邦準備制度理事会(FRB)の1月の政策発表で、ドル金利が20年来の高水準に据え置かれることが予想される中、金相場は一時0.9%まで上昇してトロイオンスあたり2037ドルとなり、過去2週間の下落の一部を取り戻していました。しかし、その後午後3時のロンドン貴金属市場協会(LBMA)価格のオークションが決まる際に2020ドルまで下げていました。この間、イランは今回のヨルダンにおけるドローンによる攻撃への関与を否定していると国営ラン通信が報じていました。 3000億ドルの負債を抱え、2021年9月から債務返済を滞納している世界最大の不動産大手である恒大集団の株価は、香港の陳静芬(リンダ・チャン)裁判官が、2022年6月に債権者から裁判を起こされて以来、過去7回の延長を経て、「もう十分だ」と述べる中で、一時停止される前に20%下落していました。 証券会社StoneXグループのロナ・オコネル氏は、「今日の地政学的・金融的環境は、金にとって友好的だ」と述べていました。 今朝、香港の裁判所が恒大集団の法的整理手続きの開始を命じたというニュースは、「金に10ドル乗せた」とオコネル氏は付け加え、2024年に金の強気相場が継続するための重要な要素の一つとして、中国の不動産インフラと米国の企業不動産と銀行システムとの関連からも「さらに広がるリスク」があると見ていることを指摘していました。 「中国の)不動産と株式市場の低迷、世界的な地政学的不安定、そして人民元の為替レートの下落を考えると、現在、金を買うことが中国居住者が財産を維持するための 最良の方法である。」とシンクタンクの広東改革協会の彭彭執行会長は述べていました。 「不動産と株式市場の低迷が、(中国の)個人投資家の資金を金に向かわせているようです」と、 日本貴金属マーケット協会(JBMA)の池水雄一代表理事もまた同意していました。 上海証券取引所および深セン証券取引所に上場している上場総額と流動性の高い300銘柄で構成されたCSI300指数は、月曜日に0.9%下落し、先週の5年ぶりの安値を少し上回っていたものの、過去9ヶ月間で価値の5分の1を失っていました。 北京が発表した景気刺激策が多くのアナリストの予想よりも少なかったことから、上海黄金交易所(SGE)の金価格は今朝0.2%上昇し、1gあたり480円となり、1月15日に記録した史上最高値を0.6%下回る高い水準で、昨年の年初から17.3%上昇していました。 そして、今日のSGEにおける価格は、ロンドンの相場をトロイオンスあたり51ドル上回っていました。昨年夏以降、中国政府は旺盛な需要に直面し、 新たな金地金の流入を制限しており、これは過去5年間の平均上海プレミアムの9倍の大きさであり、世界最大の金の消費市場への新たな金地金輸入のインセンティブとなっています。 人民元は対米ドルで2023年に2.9%下落し、今年に入ってすでに1.2%下落しています。 中国金協会(CGA)が先週発表したデータによると、2023年の中国の消費者の金購入量は急増しており、人民元金価格が史上最高値を記録したにもかかわらず、前年比8.8%増となっていました。 サウスチャイナ・モーニングポストと共有されたデータによると、2023年の中国の金輸入は過去最高の1,447トンに急増し、重量で2020年の7倍、評価額で2020年の9倍の900億米ドルとなっていました。 週末にイランの支援を受けた武装勢力がヨルダンの米軍を無人機で攻撃し、さらに金曜日には、10月7日にイスラエル南部でハマスが残虐行為を行ったことから始まったこの地域紛争の期間中、紅海で燃料タンカーが初めて攻撃されたというニュースを受け、原油は月曜日にも急騰し、アジア取引中に12週間ぶりの高値に近づいていました。 オーストラリア系銀行ANZのシニア・コモディティ・ストラテジスト、ダニエル・ハイネス氏は、「米国と英国につながる石油タンカーが攻撃の脅威にさらされていることから、市場は混乱リスクを再評価する可能性が高い」と予想していまし。 しかし、原油価格は早朝の上げ幅をロンドン時間昼過ぎにはすべて失ってさらに下げて推移していました。一方で、ユーロ建て金価格は1.2%高でひと月ぶりの高さの1881ユーロまで上昇し、英国のポンド建て金価格は、1週間ぶりの高値となる1604ポンドへと1%上昇した後、反落したが、ドル建て金価格よりははるかに堅調に推移していました。 工業用途需要が6割を占める 銀の価格は、1.1%上昇し23.04ドルと2週間ぶりの高値をつけた後、上げ幅を失って22.80ドル下げた後に23ドルを取り戻す神経質な動きをしていました。