ニュースレター(2013年12月27日)1214.50ドル クリスマス休暇で薄商いの中、金反発
週間市場ウォッチ
今週金曜日のAM Fix価格は、トロイオンスあたり1214.50ドルと前週同価格から1.6%上げています。
週明け月曜日は、ダウ平均株価やS&P 500種平均が史上最高値を更新する中、金曜日に回復した1200ドルを再び割ることとなりました。欧米市場は、クリスマスで薄商いである中、同日発表された米国経済指標の11月の個人消費が0.5%と堅調であり、国際通貨基金(IMF)が米国の経済成長の見通しを上方修正する可能性を示唆したことも株式市場を押上げ、金価格を押し下げる事となりました。
翌24日火曜日は、欧米の多くの市場が午前中のみの取引となる中、ニューヨーク時間に入り、金価格は上昇し、1200ドルを回復することとなりました。これは、祝日を前にポジションの整理が進んだことからのようです。
同日発表の米国主要指標の11月耐久財受注と11月新築住宅販売件数は、予想を上回るものとなりましたが、金価格に与える影響はほとんどありませんでした。
25日は日本と上海の市場以外は全て閉まっていたことから、動きはありませんでした。
26日は、ロンドンを含む欧州市場は祝日であることから閉まっていましたが、ニューヨーク市場が開くとともに、金価格は1214ドルまで10ドルほど急騰することとなりました。これは、薄商いの中、大量の買い注文が出たことが要因の模様です。また、クリスマスの中国における金製品買い占めブームも伝えられています。
本日金曜日は、ロンドンなど欧米の市場が開けたものの、休暇をとっている市場参加者も多く薄商いの中、トロイオンスあたり1215ドルへと押し上げられることとなりました。
他の市場のニュース
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米国10年債の利回りが3%に迫ってきたこと。
ブリオンボールトニュース
米国著名経済サイトのHard Assets Investorでブリオンボールト米国市場開発責任者ミゲル・ペレス-サンタイアが金価格の先行きを尋ねられ解説しています。ここでは、需要と供給のバランスについて説明し、損益分岐点を1100ドルとし、この水準では小規模金鉱会社の供給が留まる可能性についても触れています。
英国の主要経済サイト「This is Money」で、ブリオンボールトのリサーチ部門がまとめた、過去40年の主要アセットクラスと金の収益比較が、「2014年の金価格はどうなるのであろうか?1981年以来最悪の収益率となった金投資であるが、経済回復が見られる中、その輝きは失われていない」の記事で取り上げられました。
今週のブリオンボールト市場分析ページには下記の記事が掲載されました。
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ブリオンボールト・リサーチ部門の「金鉱会社「世界的な価格の下落で損益分岐点へ」、「中国の金価格の影響力が増す」 -
はじめての金読本の「金需要の推移から見えること」
また、今週の主要経済指標の結果と解説は、下記のリンクでご覧いただけます。
なお、昨年12月に行なわれた東京ゴールドフェスティバルが来年2月11日に行なわれます。この参加は無料ですが、定員になり次第締め切りとなりますので、ご希望であれば急ぎお申し込みください。
ここでは、「ゴールドについて学び、ゴールドを体感する”特別な"一日」として、金市場の第一人者、スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏、日 経のマネーセクションにコラムをもたれている経済アナリストの豊島逸夫氏、政治学者の舛添要一氏など著名人の方々がパネリストとして参加されます。この詳 細は下記のリンクでご覧いただけます。
ロンドン便り
英国は、今週水曜日はクリスマス、その翌日はボクシングデー(元来は貧しい人達のために寄付を募ったクリスマスプレゼントの箱を開ける日)で祝日となっていました。
クリスマス当日は、英国ではほぼ全ての店が閉まり、公共交通網もストップします。そのため、家族でクリスマスを過ごすために、多くの人々はクリスマスイブまでに実家などの目的地へと移動します。
ところが、今週に入り、英国を暴風雨が襲ったために、多くの地域で洪水や停電となると共に、23日と24日に公共交通網が大きく影響を受けることとなりました。そのため、クリスマス休暇を利用して旅行する人々や、実家へ帰る人々が、強風で欠航となった飛行機を待って空港で夜を明していたこと、また立ち往生した電車の中で長時間過ごしたことがニュースで伝えられていました。そして、1000世帯が浸水し、今週停電の影響を受けたのは、4万世帯を超え、現在も1万3千世帯が復旧を待っているとのことです。
この暴風雨は昨日から大分収まっていますが、今週末にかけて、再び英国北部が暴風雨に見舞われるとの警報が出されています。
英国のクリスマスは、まさに日本のお正月のように、家族や親しい友人達と時間を共にし、このような人々と一緒に過ごせることを改めて感謝する日です。天災が来る時期は選ぶことができませんが、これ以上被害が広がらないことを願うばかりです。
それでは、このニュースレターが、今年最後のニュースレターとなります。
本年も弊社サービスをご利用いただきありがとうございました。新年は、既存のオンライン金・銀投資サービスに加え、金地金配送サービスなどの新たなサービスを提供し、更にサービスを充実させる予定でいます。また、このニュースレターでは、世界の金市場と英国の情報を合わせてお届けし、フェイスブックとツィッターではリアルタイムで情報を提供して参ります。今後共よろしくお願い致します。
皆様にとって2014年が素晴らしい年となることを心からお祈りしております。