ニュースレター(2013年12月20日)1195ドル 量的緩和縮小開始で1200ドルを割る
本日は午後半休を頂いていますので、本日金曜日午前中の段階の価格でニュースレターをお届けします。
週間市場ウォッチ
今週金曜日のAM Fix価格は、トロイオンスあたり1195ドルと前週同価格から2.3%下げています。
週明け月曜日は、今週のFOMCにおける量的緩和縮小についての決定を待つ中アジア時間ではじりじりと下げたものの、ロンドン時間では先週に続きショートカバーで金価格は上げることとなりました。
翌火曜日は、FOMCが始まり、量的緩和縮小の観測が再び広がったことから、金は売却され価格を下げることとなりました。
水曜日は、米連邦公開委員会(FOMC)が、量的緩和規模を850億ドルから100億ドル縮小することを決定し、株価が史上最高値を付けると共にドル高となったことから、金価格は下げることとなりました。
FOMCで決定された内容は、2014年1月から月額850億ドル規模の証券購入額を100億ドル減らし750億ドルとし、住宅ローン担保証券(MBS)を月400億ドルから350億ドルへ、米国債を月450億ドルから400億ドルへと各50億ドルずつ減らすというもの。そして、米失業率が6.5%を下回り相当の期間が経過するまで事実上ゼロ金利政策を維持する方針を表明するなど、フォワードガイダンスも行いました。
木曜日は、前日の流れを受けて更に売りが進み、1200ドルを割ることとなりました。この水準は、2010年7月以来となります。この当時は、米国の量的緩和第2弾が開始される前で、これ以降2010年11月に量的緩和が開始されるに伴い、金価格は1300ドルを超え上昇を続けることとなりました。
本日金曜日は、昨日の下げからは多少戻したものの、1200ドルを割る水準で引き続き推移しています。本日は、米国第3四半期のGDPも発表され、前年比4.1と予想を上回る結果であったことからも、ドル高が進み、金価格が押し下げられている模様です。
ブリオンボールトニュース
ブリオンボールとのリサーチ主任エィドリアン・アッシュがまとめた、主要資産の年間収益率比較分析が、英国主要経済誌「エコノミスト」で取り上げられました。この詳細は、「米国ドル建て金と主要資産の年間収益率の比較(1973年~2013年)」でご覧いただけます。
今週のブリオンボールト市場分析ページには下記の記事が掲載されました。
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ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュの「米国ドル建て金と主要資産の年間収益率の比較(1973年~2013年)」、「2014年のために金投資家が学んだ2つレッスン」 -
ブリオンボールト米国市場開発責任者ミゲル・ペレス-サンタイアの「ジム・ロジャーズ『米国は危機へと向かっている。備えを忘れるべきではない。』」 -
はじめての金読本の「下げたら多く買えると思えるか」
また、今週の主要経済指標の結果と解説は、下記のリンクでご覧いただけます。
なお、昨年12月に行なわれた東京ゴールドフェスティバルが来年2月11日に行なわれます。この参加は無料ですが、定員になり次第締め切りとなりますので、ご希望であれば急ぎお申し込みください。
ここでは、「ゴールドについて学び、ゴールドを体感する”特別な"一日」として、金市場の第一人者、スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏、日 経のマネーセクションにコラムをもたれている経済アナリストの豊島逸夫氏、政治学者の舛添要一氏など著名人の方々がパネリストとして参加されます。この詳 細は下記のリンクでご覧いただけます。
ロンドン便り
英国では、12月から1月に向けて、クリスマスの季節に人々は着飾って、クリスマスデコレーションで綺羅びやかに飾られた町中へ出かけ、お芝居、ミュージカル、クラッシクバレーなどを見て、クリスマスムードに浸ります。
そのような中、昨日はロンドンのシアターが集まっているウェストエンドの一つのシアターで天井の一部が崩れ、80人を超える観客々が負傷し、そのうちの8名が重傷であることが伝えられています。この事故が起きたシアターは、アポロ・シアターで、その年に上演された優れた演劇やオペラに与えられるローレンス・オリヴィエ賞を最も多く受賞した「夜中に犬に起こった奇妙な事件」の芝居が演じられていました。
ロンドンのウェストエンドのシアターは歴史のあるシアターが多く、このシアターも、1901年に建造されたエドワード王時代のものです。現段階ではその原因は不明とのことですが、これらのシアターは3年に一度は建造物の安全性の確認が行われているものの、他のシアターの安全性も緊急に確認がされるとのことです。
ロンドンのウェストエンドには、毎晩32,000人の人々が芝居を見るために訪れているとのこと。これからクリスマスとお正月と休暇を利用してシアター街を訪れる人々も多い中、シアター関係者にとっては、頭の痛い事故となったことでしょう。
来週のクリスマスへ向けて、早い時期に原因が究明されて、ウェストエンドを訪れる人々が安心してショーを楽しめるようになることを祈るばかりです。