ニュースレター(2013年11月29日)1253ドル 北米の感謝祭祝日で狭いレンジでの取引となる
週間市場ウォッチ
今週金曜日のPM Fix価格は、トロイオンスあたり1253ドルと前週同価格から0.5%の上げとなっています。また、月間下げ幅では、11月は1978年以来最大となりました。
今週は米国が木曜日から感謝祭の休暇に入るため、全般に薄商いの市場となりました。
週明け月曜日は、金価格はファンドと見られる大量の売り注文でアジア・ロンドン時間午前中にトロイオンスあたり10ドル強下落後、ロンドン時間昼過ぎには下げを取り戻すこととなりました。
この大量の売りは、イランの核問題に関し、同国とと米欧6カ国の第一段階の合意が成立したことを受けて、原油が売られる中、地政学的リスクの低下などから金も売られた模様です。しかし、トロイオンスあたり1230ドルでは需要も高く、その後ニューヨーク市場後、トロイオンス1250ドルまで更に上げることとなりました。
翌火曜日は、前日からの上げもロンドン時間早朝にトロイオンスあたり1254ドルを超えたところが高値となり、その後緩やかに下げ、トロイオンスあたり1240ドルの水準で引けることとなりました。これは、前日の急落後のショートカバーで引き上げられた価格も、そのショートカバーが一段落したことで、押し戻されたことからです。
水曜日は、米国主要指標の週間新規失業保険申請件数、シカゴ購買部協会景気指数とミシガン大消費者信頼感指数などが、米国経済の改善を示唆するものであったために、株式市場が上げる中、ロンドン時間午後に金は下げることとなりました。
木曜日は、米国が感謝祭で祝日であることからも、薄商いで狭いレンジの取引となりました。
本日金曜日は、アジアにおける現物需要の高さが伝えられる中、ドル安原油高も手伝い、金価格は上昇することとなりました。
他の市場ニュース
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ブルームバーグが、ロンドン金フィキシングに関して規制当局が調査する可能性があることを伝えたこと。これは、先週の金の世界標準値の調査から一歩進めて、フィキシングの過程について英国及びドイツ当局による調査が入る可能性があるとのこと。この件に関しては、「ロンドン金価格指標の不正操作疑惑について(続編)」をご覧ください。 -
中国の香港からの金の輸入が10月に129.9トンと今年3月以来の高水準となったこと。この詳細については、「中国の金輸入が新年の準備のために急増」をご覧ください。
ブリオンボールトニュース
今週、ブリオンボールトの金購入の利点のビデオがYouTubeにアップロードされました。これは、近い将来弊社日本語ホームページに使われるものです。よろしければご覧ください。
今週は米国感謝祭当日の昨日、ブリオンボールト米国市場開発責任者ミゲル・ペレス-サンタイアが、CNBCのインタビューで、金の需要と価格の先行きについて解説し ています。ここでは、金ETFからの資金が最高値を更新している株式市場などに流れていることを認めた上で、金の保険としての側面を説明し、価格下落時に こそ、新たな危機のために備えるべきとコメントしています。
また、先週末にも、CNBCの番組で、金をポートフォリオに加えるべきかどうかという議論が行なわれ、ブリオンボール トの米国市場開発責任者、ミゲル・ペレスーサンタイアが金を加えるべきという観点で、パネリストとして参加しました。
ウォール・ストリート・ジャーナルのオンライン経済サイトのMarket Watchの、「金価格の週間の下落率が過去10週間で最大」という記事で、ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュの「昨今の金へのネガティブな意見の大きさで、耳が聞こえなくなるほどです。」というコメントが見出しで使われ、そのような中、中国経済がスローダウンしているにもかかわらず、中国における金需要が増加していることを指摘したことが取り上げられています。
今週のブリオンボールト市場分析ページには下記の記事が掲載されました。
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ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュの「ロンドン金価格指標の不正操作疑惑について(続編)」 -
ブリオンボールトのリサーチ部門の「中国の金輸入が新年の準備のために急増」 -
スタンダードバンク東京支店長池水雄一氏の「ゴールドを巡るインドの現状」 -
はじめての金読本の「止めたい時に止められない」
また、今週の主要経済指標の結果と解説は、下記のリンクでご覧いただけます。
ロンドン便り
今週木曜日は、米国とカナダにおいては感謝祭の祝日でした。この祝日の起源は、英国から北米へ移住した入植者の一団が、本国からの種子で農耕を始めたものの、その土地に合わず飢饉が起きたところ、アメリカ先住民の助けで危機を脱した感謝の目的で、1621年に先住民を招いての宴会を開いたことが始まりとのことです。そのため、感謝祭の日には、家族や友人が集まり、七面鳥の丸焼き、マッシュポテト、サツマイモ料理、アップルパイ、パンプキンパイなどの伝統料理を食べるとのこと。
英国では、この習慣はありませんが、英国に住む米国人の方々にとっては、やはりとても大切な日であるとのことで、この週末のあたりには、英国でもこの食材がスーパーマーケットに並びます。
また、本日金曜日は、ブラックフライデーと呼ばれて、北米では年間でも最大のセールの日となっています。そして、英国でもアマゾン、ジョン・ルイスなどの企業が、ブラックフライデーのセールを始めたとが伝えられています。米国では、近年ブラックフライデーに店に溢れる人々で、死亡者や負傷者が出ることは伝えられていますが、本日は、英国でもセールに駆けつけた人々の中に、負傷者や逮捕者が出たことが伝えられています。
クリスマス前にバーゲンを狙える好機ではあるのでしょうが、ブラックフライデーが北米のように大きなイベントとなることの、ネガティブな面には注意したいものです。
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