中国の金輸入が新年の準備のために急増
金の香港からのネットの(輸出量を差し引いた)輸入量が2013年現時点までで、2倍となっている。
中国の香港を介した金の輸入は、10月にこの秋の最も高い水準となったことが、税関のデータで本日明らかとなった。これは、旧正月の高い需要に業者が対応するため。
中国から香港への輸出を考慮した、香港を介した中国へのネットの金輸入量は、10月に129.9トンとなり、2013年3月の過去最高の130トンの水準となった。
10月に19%増となった中国の金輸入に関して、「旧正月の準備で在庫を蓄えている」ため、また「銀行の数行は、年末までに割り当てられた輸入量を使いきるため」ともウォール・ストリート・ジャーナルは、北京の中国農業銀行の貴金属部門主任のWang Xinyou氏のコメントを取り上げている。
金輸入のライセンスは、中国人民銀行によって厳格に管理されている。割り当てられた輸入量を利用しなかった場合、2014年の割当量が減らされる可能性があると、Xinyou氏は述べている。
年初からの香港を介した中国のネットの金輸入量は、2012年から2倍以上の956トンとなっている。中国は2013年に世界の金の最大消費国となっている。
中国黄金協会の最新データによると、2007年以来の金の産出国である中国は、2013年、現段階で既に過去最高の300トン以上を産出している。
昨年の金需要総量は、832トンとなったことも、中国黄金協会が明らかにしている。
世界の宝飾品の需要は、金の業界の開発団体であるワールド・ゴールド・カウンシルによると、昨年同時期から2013年に20%増加している。
「世界の金市場は引き続き活力を持っている」とワールド・ゴールと・カウンシルの投資部門マネージメントディレクターのマーカス・グラブ氏は述べ、「西から東へと需要がシフトしていることと共に、消費者と中央銀行と工業部門の確固とした需要を確認するものだ。」と続けている。
しかし、金鉱会社のGold Group CorpのDu Haiqing氏の今年の中国の需要の高さを「異常な水準」とし、今後の消費家の購入量が減少することを予想している。
「中国の金消費量は、徐々に減少する」と業界の会議でコメントしている。「現在の1000トンを超える消費水準は、持続することはできない。そして、消費者が平常心を取り戻すことで、この量は通常の水準に戻ることだろう。」と続けている。
中国の金市場は2002年に自由化された。そして、近年庶民は金を購入することを奨励されている。中国当局は、今年8月に上海を拠点とする金のディーラー5社とその取引協会を宝飾品価格の不正操作を行なったとして、罰金を科している。