金市場ニュース

金価格ディリーニュース(2024年8月5日)日本株の暴落で金は1週間ぶりの安値をつける

月曜日金相場は、日本株の史上最悪の1日続落を始めとする世界的な株式市場の暴落により、金曜日の世界指標価格として過去最高値を100ドル以上下回り、1週間ぶりの安値となっていました。
 
金曜日の午後3時、金地金はトロイオンスあたり2469ドルと、ロンドンでつけられる世界指標価格としては過去2番目の高値をつけたものの、 米国の新しいデータで失業率が上昇していることが示された後、金地金は2364ドルまで下落し、その後欧州と米国の株式市場が急落したため、2390ドルまで上昇していました。
 
日本円建て金価格は、外為市場で日本の通貨が40年来の安値から急騰を続け、対米ドルで7ヶ月ぶりの高値をつけたことから、gあたり5.9%急落し、4ヶ月ぶりの安値となる10,840円となっていました。
 
「金相場は通常通り、つまり株安に直面して現金化が進んでいる」と、ブローカーであるStoneXグループのロナ・オコネル氏は、最新の金価格と貴金属の日次ノートで述べていました。
 
先週水曜日に、日本銀行が15年ぶりに政策金利をゼロから引き上げた後、日本の株式市場は3日連続で続落していました。
 
日本のベンチマークである日経平均株価指数は、日中の取引で13%以上下落し、1987年10月19日の「ブラックマンデー」暴落よりもひどく、先月の直近の高値からの下げ幅は25.7%に達していました。
 
ドル建て金価格と日経平均株価指数とナスダック総合株価指数の過去一か月の推移 出典元 グーグルファイナンス
 
「この2年間、日本市場がこれほど強く上昇している唯一の理由は、 日本円が非常に、非常に弱かったからだ。」と世界最大の資産運用会社であるUBSグローバル・ウェルス・マネジメントの地域チーフ・インベストメント・オフィサー、ケルビン・テイ氏は述べていました。
 
日経平均株価は2月にピークをつけ、金融バブルが崩壊する前の1989年に記録した最高値を上回ったが、日本円は今年12%以上暴落し、7月には1986年以来の円安水準に達していました。
 
「このタイミングで日本市場に参入するのは、落ちてくるナイフを捕まえるようなものだ」とテイ氏は続けていました。
 
今日の日本株式市場の暴落は、金曜日にアメリカの巨大ハイテク株が下げ幅を拡大し、ナスダック総合指数が3週間前につけた史上最高値を10%以上下回ったことに続くものでした。
 
週末に発表されたデータでは、ウォーレン・バフェット氏が設立し、長年成功を収めている投資会社であるバークシャー・ハサウェイが、4-6月期にスマートフォン大手のアップル(Nasdaq: AAPL)を利益確定し、持ち株比率を半分に減らしたことが伝えられ、ナスダックは月曜日4.3%安で始まっていました。
 
ベンチマークであるS&P500種株価指数は3.5%安で始まり、汎欧州のストックス600種株価指数は3.2%安で取引され、2月以来の安値となっていました。
 
スイスの地金精錬・金融グループMKSパンプの金属戦略責任者ニッキー・シールズ氏は、「金は、株式市場が暴落するのではなく、 多少の変動がある場合は、良いパフォーマンスを見せます。」と述べていました。
 
一方、ユーロ建ての金価格は3.5%下落しトロイオンスあたり2161ユーロとなり、ポンド建ての英国金価格は2.7%下落し1857ポンドとなっていました。
 
先週の連邦準備制度理事会(FRB)の 変更なしの決定に続き、米国の失業率が予想を上回り上昇したことを受け、「トレーダーは、FRBが金利を引き下げ、景気後退を回避するには遅すぎたと考えるようになっている」と、デリバティブ・プラットフォームのサクソバンクの商品ストラテジスト、オーレ・ハンセンは述べていました。
 
市場は現在、FRBが9月の会合で0.5%の利下げを実施すると予想しており、金曜日の74.0%から本日月曜日は97.5%に上昇していました。
 
そして、 CMEのFedWatchツールによると、トレーダーは2024年末までにさらに3回の0.25ベーシスポイントの利下げを予想しています。
 
工業用途需要が6割ほどである銀の価格は、月曜日に5.8%急落し、3ヶ月ぶりの低さのトロイオンスあたり26.93ドルへと下げていました。
 
また、原油先物相場も、世界でも有数の消費国である米国の景気停滞懸念からも、中東情勢の緊迫化による供給不安をも相殺し、月曜日に下落して金曜日の3%の下げ幅をさらに拡大していました。
 
アンソニー・ブリンケン米国務長官は週末、イランとヒズボラが先週のイランが支持する軍事指導者の二重暗殺に対する報復として、早ければ 月曜日にもイスラエルへの攻撃を開始する可能性があるとG7関係者に語ったことが伝えられ、欧米政府は民間便が運航している間にレバノンを発つことを推奨していました。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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