金市場ニュース

ニュースレター(2019年9月20日)サウジへの攻撃で急騰後、意見が分かれたFOMCで下げたものの底強く1500ドルへ戻す

週間市場ウォッチ

今週金曜日午後3時の弊社チャート上の金価格はトロイオンスあたり1501.87ドルと、前週金曜日のLBMA価格のPM価格(午後3時)から0.1%下げ、3週連続の下げとなっています。それに対し銀価格においては、本日12時のチャート上の価格はトロイオンスあたり17.88ドルと、前週のLBMA価格(午後12時)と先週末から1.5%下げています。なお、プラチナは本日午後3時の弊社チャート上では948.01ドルと前週金曜日のLBMA価格のPM価格(午後3時)から0.8%下落しています。

今週は週末のサウジアラビアの石油施設攻撃のショックで急騰して始まり、その後注目のFOMCでは利下げへの意見が分かれていたことが明らかとなり、その上げ幅を失って、先週終値からは上昇しているものの、LBMA価格では多少ながら下げて終える方向で推移しています。

月曜日金相場は、土曜日の攻撃でサウジアラビアの産油量の約半分で世界の原油供給量の5%以上の生産が停止し、原油価格が一時20%急騰する中で、急激に上昇して始まっていました。

この攻撃にイランが関与していると米国高官が述べたことも、懸念を高めていました。

また、同日発表された中国の経済指標の鉱工業生産が17年半ぶりの低い水準で小売売上高も予想を下回り、中国経済への懸念もリスクオフ傾向を進めて金を押し上げることとなりました。

火曜日金相場は、翌日のFOMCの結果を待つ中で、トロイオンスあたり1505ドルへと緩やかに上昇することとなりました。

なお、前日急騰した原油価格はその上げ幅を戻し、市場に落ち着きが戻っていました。

水曜日金相場は、FOMCの発表までは緩やかに上昇していましたが、発表後トロイオンスあたり1500ドルを割ってトロイオンスあたり1484ドルまで一時下げ、1491ドルで終えていました。

これは、貿易戦争のリスクを警戒し、政策金利を1%台に下げて景気悪化を防ぐためとのことで、パウエル議長は記者会見で「景気が減速すれば追加利下げが適切だ」と主張したものの、年末までに追加緩和を見込む会合参加者は現時点で過半数に達していないことも明らかとなり、ドルが強含み金は押し下げられることとなりました。

木曜日金相場は、ドルインデックスが多少弱含む中で、前夜の下げ幅を取り戻しながらトロイオンスあたり1504ドルへ一時上げた後、再び1500ドルを割って終えていました。

同日は、市場注目の日銀とイングランド銀行の金融政策発表がありましたが、ともに現行維持となり、市場への影響は限定的となりました。

そのような中、米国株価は同日から始まる米中貿易協議を前に、クドロー米国家経済会議委員長が「両国間のムードが多少ながら和らいでいる」と述べてたことが伝えらがことからも、史上最高値を更新する方向で上昇していました。

本日金曜日は、本日終える次官級の米中貿易協議へ注目が移る中で、米株価は市場最高値へと近づいているようですが、金市場は比較的静かな動きでトロイオンスあたり1504ドル前後を推移しています。

なお、本日は「クアドルプル・ウィチング・ディー」と呼ばれる、米国市場で4つの金融商品(ストック・オプション、株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプション取引)が期限を迎える日であることから、これらの市場取引が急増する日でもあるようです。

その他の市場のニュ―ス


  • 金ETFの最大銘柄のSPDRゴールドシェアの残高は、今週木曜日までに9.1トン増加し883トンと、週間では先週7週ぶりに下げたものの今週は増加となる傾向であること。

  • 金ETFの第2の規模のiShare Gold Trustの残高は、今週木曜日までで2.14トン増の332トンとなっていたこと。

  • 銀のETFとして最大銘柄のiShares Silver Trustの残高は、今週1.6%減少しており、週間の下げとなる傾向となっていること。

  • 金銀比価は今週は84台を保ち、8月27日以来の高さ(銀割安)となっていること。

  • 先週末に発表されたコメックスデータによると、貴金属先物・オプションの資金運用業者の強気ポジションは、先週火曜日に金価格が米中協議の進展への期待で4営業日連続で下げる中で、金と銀が減少し、プラチナとパラジウムが増加していたこと。

  • コメックスの金先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは14.78%減の771トンと史上最高値から6週間ぶりの低さへと下げたこと。

  • コメックスの銀先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、先週火曜日に3%減の9,574トンとなっていたこと。

  • コメックスのプラチナ先物・オプションの資金運用業者のネットポジションは、8週連続でネットロングで、22%増で43トンとなっていたこと。

  • コメックスのパラジウム先物・オプションの資金運用者のネットロングポジションは3%増の37.8トンとなっていたこと。

来週の主要イベント及び主要経済指標

今週は主要中央銀行の金融政策が発表されて市場を動かしましたが、来週もFOMCメンバーのコメントは注目されることとなり、また昨日から始まり本日まで行われる次官級の米中貿易協議の結果等の米中貿易協議関係にも市場は注目することとなります。

その他の指標では、月曜日のドイツとユーロ圏と米国のサービスおよび製造業のPMI、火曜日の米国消費者信頼感指数とリッチモンド連銀製造業指数、木曜日の米国2四半期GDPと個人消費支出PCEと個人消費支出、金曜日の米国個人消費支出と個人所得と耐久財受注、ロイターミシガン大学消費信頼感指数等となります。

ブリオンボールトニュース

弊社グループ会社のスコッチウィスキーのインディペントボトラーのジェームズ・イーディーの日本のインポーターの横浜君嶋屋が今週末のウィスキー&ビアキャンプというイベントに出展します。

日本ソムリエ協会の副会長でもいらっしゃる横浜君嶋屋社長の君嶋哲至氏もパネリストとして22日15:20からのトークにも参加されます。

場所は長野のブランシュたかやまスキーリゾートとなりますが、よろしければお出かけください。

今週の市場分析及び投資ガイドページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

今週英国ではジョンソン首相の欧州訪問の様子、また英国最高裁でジョンソン首相が英国議会を閉会した決定が違法かどうかを審理する模様が、トップニュースで伝えられていました。この結果は来週初めにも明らかとなるようですので、その際にまたお伝えしましょう。

その様な中で、私が興味深く思った次のニュースをお伝えしましょう。それは、英仏海峡を泳いで連続4回渡った、がんを克服した女性のニュースでした。

この方は米コロラド州のサラ・トーマスさん37歳で、15日日曜日明け方から54時間かけて今週火曜日17日にこの記録を作ったのでした。これまでに、英仏海峡を3回連続で泳いで渡ったのは4人いるものの、4回渡ったのはトーマスさんが初めてとのことです。

海峡の最短距離は34キロほどとのことですが、海流の関係で実際には約210キロを泳いだとのこと。

トーマスさんが今回の挑戦を決めたのは、一昨年秋に乳がんの診断を受けて、治療を昨年夏に終えた後に、同様な患者の方を励ましたかったからとのこと。

そして、この54時間は寝ることもなく、サポートの人々が同行するボートから渡すエネルギー補給の飲み物を飲みながら、泳ぎ続けたとのこと。

 

私も今年のチャレンジとして、今月初めにマラソンを超える距離としては初めて100キロのウルトラマラソンレースに出て、16時間半ほどで完走しましたが、この3倍以上の時間を運動をし続けたことの凄さに感嘆するとともに、力をいただきました。

ご自身の病気を克服した後に、同様な状況にある人々のために、ほとんど不可能とも見える目標を掲げて挑み達成するという実行力と精神力に大きな拍手を送りたいと思います。

 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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