ニュースレター(2013年11月8日)1285.5ドル 予想を上回る米雇用データで金価格は急落
週間市場ウォッチ
今週金曜日のPM Fix価格は、トロイオンスあたり1285.50と前週同価格から1.6%の下げとなっています。
今週は金曜日に雇用統計を控える中、週明け月曜日は、狭いレンジの取引で始まりました。
翌火曜日も、狭いレンジでの取引の中、米国経済指標の10月ISM非製造業景況指数が予想を上回ったために、金価格はトロイオンスあたり7ドルほど下げることとなりました。
水曜日は、前日の下げの反発で価格を戻す中、ドルが対ユーロ売られたことなどから、金価格は緩やかに上昇することになりました。ユーロが上げた理由は、ドイツの9月鉱工業生産が予想を上回ったことなどから、翌日に控える欧州中央銀行の政策金利発表で、現在の金利が維持されるという観測が広がったためです。
木曜日は、久しぶりに価格が大きく動くこととなりました。まず、欧州中央銀行が政策金利を0.25%と過去最低の水準へ引き下げたことで金価格は強く反応し、急騰しました。これは、欧州中央銀行の更なる量的緩和が予想されたためです。その後、米国の第3四半期GDPが発表され、大方の予想の2.0%を大きく上回る2.8%となったことが伝えられると、量的緩和縮小観測が一気に広がり、金価格は急落することとなりました。
本日金曜日は、市場注目の米国雇用データが発表され、10月非農業部門雇用者数は、204,000人と予想の125,000人を大きく上回り、前月の数値も148,000人から163,000人へと上方修正されたことから、量的緩和縮小観測が一段と進み、金価格は1300ドルを割り、急落することとなりました。
他の市場ニュース
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貴金属著名アナリストが、中国人民銀行が金準備を増加させているとコメントしたこと。詳細は、「中国中央銀行が「金を買うことで価格を支える」をご覧ください。
ブリオンボールトニュース
本日ブリオンボールトの顧客数が5万人に達しました。これは、資金入金された口座が5万に至ったということになります。2005年からサービスを開始して、1つの節目を迎えることができたことを、心から感謝申し上げます。
今週は、ブリオンボールトの金投資家インデックスが発表され、下記のように主要メディアで取り上げられました。
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ブルームバーグの「ブリオンボールトの顧客の金購入傾向を計るインデックスが、過去6ヵ月の最高値を記録」 -
英国主要日刊紙テレグラフの「金購入欲が過去6ヵ月の最高となる」 -
ナスダックの「金現物の需要が10月に増加」
また、先週末のファイナンシャルタイムズの投資セクションの現在の経済環境下における貴金属投資を解説する記事で、ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュの銀価格の動きを解説するコメントが取り上げられえいます。ここでは、銀価格は、金価格を追うように動くものの、金価格1%の動きに対し、2から3%動くことなど、価格動向とその背景を詳しく解説しています。
先に加え、ブルームバーグの米国の金貨の販売量が今年既に昨年年間量を上回ったことを伝える記事で、弊社米国市場開発責任者のミゲル・ペレスーサンタイアの「金融市場の混乱などに備えている個人投資家の需要は十分にある」というコメントが取り上げられています。
本日は、明日から行なわれる中国3中全会で行なわれると予想される経済改革によって、金価格がサポートされるであろうというCNBCの記事で、ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュのコメントが取り上げられました。
今週のブリオンボールト市場分析ページには下記の記事が掲載されました。
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ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュの「金投資家インデックスが10月に過去6ヵ月で最高水準へ」 -
ブリオンボールトの米国市場開発責任者ミゲル・ペレス-サンタイアの「銀需要の変化と見通し」 -
ブリオンボールトのリサーチ部門の「中国中央銀行が「金を買うことで価格を支える」 -
スタンダードバンク東京支店長池水雄一氏の「ドルとコモディティ・日本の債務の現状」
また、今週の主要経済指標の結果と解説は、下記のリンクでご覧いただけます。
ロンドン便り
今週英国は、11月11日の戦没者追悼記念日を迎えるにあたりポピーアピールが行なわれています。このポピーアピールとは、第1次世界大戦以来の戦没者の遺族や戦争で負傷した人々、また引退した人たちをサポートするために、募金を行い、ポピーの形をした造花を胸につけて戦没者を追悼するというものです。
この時期、テレビに出演する人々、政治家、著名人は全てポピーを付けていますが、数年前には、この週末に試合があったイギリスとウェールズの代表選手もユニフォームの上にポピーをつけてプレーをしていました。
昨日は、多くのRoyal British Legion(現役及び退職した兵士をサポートするチャリティー団体)とともに、ウィリアム王子とキャサリン妃を含むロイヤルファミリーも街頭に出て、募金活動を支援していました。
英国は、アフガニスタンに軍隊を派遣しており、今週も兵士の1人が反政府勢力の自爆に巻き込まれて戦死しています。戦争や戦没者が必ずしも歴史の中にあるものではない英国の人々にとって、ポピーアピールは大きな意味を持っているようです。
今週の日曜日がRememberance Sunday(11月11日に近い日曜日)となり、多くの都市の戦没記念日で儀式が行なわれ、午前11時に2分間の黙祷がささげられます。
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