Standard Bank 四半期レポート(1)
スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏が「ゴールドディーリングのすべて2」で、スタンダードバンクのレポートを基に商品全体と貴金属全体に関しての見解を示しています。
今週はStandard Bank が作成した四半期ごとのレポートの一部を元に書きたいと思います。なかなか興味深いと思います。今週は商品全体と貴金属全体に関して。来週は貴金属の各メタルに関しての見方を続けたいと思います。
・現在の商品市況の動向を決める最大の要因はマクロ経済、端的には世界各国政府の金融政策であることはおそらく衆目の一致するところでしょう。そして現在 の金融状況はいまだに強い商品価格を支持する状態にあります。歴史的にみて商品の中でも貴金属が実質金利との関係が最も敏感でほぼリアルタイムに反応します。一方、実質金利の上昇が非鉄金属や原油の価格に影響を及ぼすのはだいたい12-18ヶ月のタイムラグがあります。
・石油市場は、過剰な精錬能力により、高値は製品よりも原油で出やすいでしょう。WTIに関して言えば、在庫のだぶつきがあるため、期近の限月よりも2011年12月もしくは2012月12月といった先物のほうが価値があると思われます。
・非鉄金属が2011年前半に現在のレンジを越えて上がることはないでしょう。現在ははっきりしている未知数の事柄がいくつかあるからです。中国の金融引 き締め、ヨーロッパの財政問題の行方、インフレの恐れなどなど。それに加えて2月2日から8日の中国の旧正月が第一四半期を読みにくいものにしています。 いわゆる需給がより価格に影響を与えるようになり、非鉄金属の取り引きそのものが、今後数年大きく変わっていくものと思います。
・ゴールドは2011年のベストパフォーマーとはならないであろうと思いますが、世界の金融情勢は、その上昇を支持しています。リスクリターンの観点からは、ゴールドはよい投資対象だと思います。
・以上の観点からStandard Bankの推奨する現時点での長期的投資戦略は、
です。
・ゴールドは2011年のベストパフォーマーとはならないであろうと思いますが、世界の金融情勢は、その上昇を支持しています。リスクリターンの観点からは、ゴールドはよい投資対象だと思います。ゴールドロングポジションはいまだにメリットが大きいと考えます。
・シルバーは2010年第四四半期に大きく値を上げました。中国とインドでは現物需要いまだに旺盛です。しかし急速に上げた分、急速に下げる可能性はあり ますが、こういった価格の調整はおそらく短期的であろうと考えます。ただ相対的にみるとプラチナやパラジウムを越えるパフォーマンスを期待するのは難しいでしょう。プラチナ、パラジウムのようなより強気の需給状態にあるメタルと比べるとシルバーはやや買われすぎであると感じます。ショートはしませんが、あらたにロングポジションを作るのは危険であると思います。
・パラジウムは、今年我々がもっとも期待を寄せる貴金属です。今年の供給不足は440k toz (約13.7トン)。もしパラジウムが700ドル近辺に近づくことがあれば、絶好の投資機会であろう。パラジウムが供給不足に陥るのは2007年以来である。プラチナは1700ドル以下になれば買い。
・貴金属にとって、最大のリスクは世界での金融の引き締めと2008年のような短期金融市場の麻痺状態である。しかし世界の中央銀行はそういう状態にならないように全力を尽くしており、今年にこれらが起こる可能性は低いと考えます。
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