ドイツ連邦会計監査院がニューヨーク連銀で保管されている金を本国へ送還することを提言
ドイツ連邦会計監査院は、ドイツ連銀が、米国と英国とフランスに保管されているドイツ金準備を定期的に検査すべきであると述べたことが、主要メディアで伝えられている。
ドイツ連銀の役員会のメンバーであるCarl-Ludwig Thiele氏は、ドイツ連邦監査院へ書簡を送り、そこで、ドイツ連銀はその検査する権利について議論していると記していることが、ロイターで伝えられている。しかし、それは、必ずしも要請された検査を行うことではないことも追記している。
また、ドイツの主要日刊紙Der Spiegelは、ドイツ連銀が、ドイツで溶解し再度製造することを含む、品質検査をするために、ニューヨーク連銀に保管されている金地金を年間あたり50トンを本国へ送還すると述べたことをリポートしている。
「最後にニューヨークで検査が行われたのは、1979年から1980年だ。」とEuro Intelligenceのサイトを運営しているアナリストはコメントしている。
「ドイツ連銀は、それ以来保管庫に入っているが、金地金が保管されている箱を開けることは許されていない。そのために、疑惑を高めるのだ。」と続けている。
このニュースを伝えている英国主要日刊紙テレグラフによると、ドイツが保有する、世界第2位の金準備量3,396トンのうち、66%がニューヨーク連銀、21%がイングランド銀行、8%がフランス中銀にあるとのこと。そして、この全てが、冷戦時に当時のソビエト連邦から攻撃を受けた際に備えて、海外の金庫に移動したものであるとのこと。
このレポートによると、イングランド銀行に保管してあった金準備量の1440トンの3分の2である金は、10年前にユーロが発足した後、ドイツへ既に航空貨物として送還されているとし、この動きをミステリーであるとしている。
なお、昨年ベネズエラが、欧米で保管されていた金地金を送還したことは明らかになっている。
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