金市場ニュース

金価格7000ドル?!

4つの数字を選んでください。ここで選ばれた数字が将来の金価格となる可能性はとても高いようです。

この一週間において、ほぼ全ての市場が、投資家にとっては好ましくない動きをしましたが、金市場は良い方向へ向かっています。このようにThe Daily ReckoningのChris Mayer氏は語っています。

事実、金価格は10年以上投資家にとって好ましい動きをし、この間に金価格は4倍になっています。それでは、投資家は、金を買う機会をすでに逃してしまったのでしょうか。

私は、逃してはいないと考えます。

金は、他の投資商品とは異なることは認めざるを得ない事実でしょう。金は、金融資産とはいえませんが、貨幣により近いものといえることでしょう。多くの投資家は、政府が紙幣を増刷していることをイデオロギー的に憂慮したがために、金へと移行していると答えるでしょう。これらの投資家は、常に金を購入することを勧めます。彼らの主張は、時間を超越していますが、時としてタイムリーではありません。

1980年代もしくは1990年代に金を購入していた場合、そのリターンは最悪なものでした。そのため、全ての資産同様に、金へ投資すべき良い時期と悪い時期はあるのです。これは、当然のことと思われることでしょう。しかし、多くの人々は、金は他の投資資産とは異なると思いがちなのです。

しかし、どのようにして金へ投資すべき時期を知るのでしょうか。知識を持った人々は、通常いくつかの論点に言及することでしょう。

  1. インフレを考慮した場合、金は1980年代の最高値時の30%以下となっています。しかし、この時期以前30年間は、金価格は継続して安値を記録していたのです。1980年の金価格を基準とする根拠はどこにもないのです。なお、この時期ナスダックも安値を記録していました。
  2. 金が買い時であるという人々にとっての他の論点は、古くから金価格はマネタリーベースに長期にわたり追随する傾向があるということです。このマネタリーベースとは、本質的に銀行の預金と通貨です。これは、インフレの根源ともなり得ます。

この2つ目の論点は、多少興味のあるものです。しかし、昨年来各国政府は大量の通貨をこのマネタリーベースに注入したことから、金価格は本来より抑えられた反応をしています。

ヘッジファンドであるQB Partnersは、この論点を好み、下記のように述べています。

「実際の資本はすでに移動しています。それは、資本を作り上げることが可能な経済や世界的富を保全できるものへであり、紙幣や金融資産から安定通貨や金や絵画などのハードアセットへというものです。金は、現在明らか安く、7倍となりうるものです。」

金価格がオンスあたり7000ドルは、信じがたいものとは考えないかもしれません。しかし、QB Partnersは、もし他の強気市場のように勢いを失わなかった場合、金価格はオンスあたり7000ドルを超えることでしょうと述べているのです。

そのため、オンスあたり7000ドルは、一つの可能性であると考えられるでしょう。

これは、信じられないかもしれません。市場において、予測のつかないことは起こるものです。たとえば、 株価40ドルで、時価総額290億ドルのAccenture社の株が、翌日1ペニーで取引されることを誰が信じたことでしょうか。しかし、5月7日にほんのわずかな時間ですが、このようなことが起こったのです。

投資家は、予測できるものに限って思考する傾向があります。しかし、QB Partnersが下記で述べているように、大きな利益は予測外の出来事がもたらすことが多々あるのです。

「多くの投資家は、定義上、資本がありうる結果のベルカーブの中央に集中する確率を計算して、市場へ投資を行います。これは、将来の起こりうる出来事は、予測可能であると思わせます。もちろん、歴史は、社会的、経済的、そして政治的なtail event (ほとんど確実に起こるか、あるいはほとんど確実に起こらない特別な事象)の出来事で溢れています。それは、地震、大戦勃発、1980年冬季オリンピックの米国アイスホッケーチーム、ドットコムバブル、世界の経済危機、金を貨幣として再認識することなどです。」

これは、ナシム・タレブによって提唱された、本質的な「黒鳥理論」(予期しない稀な事象である)と主張されがちです。これが、金投資を提唱する最適な主張であると考えます。現在起きている様々な危機的事柄のヘッジとして利用することです。予測しかねる様々な危機に対して、資産保全のツールとして利用できるのです。

もちろん、過去10年間においては、金は資産保全以上の利益をもたらしました。1999年10月から2010年10月において、金は最も利益を上げた資産となっています。

人々は、バックミラーを見ながら投資判断を行いがちです。それは、過去に利益を上げた投資商品に再投資することは、安心できるものであるからです。専門家ですらも同様に感じるものです。そのために、利益率の高い投資商品へ資金は流れ、多くの投資家は、結果的に平凡なリターンを得ることとなるのです。それは、利益を上げているファンドやニュースレターが、利益率が下がる頃に他の多くの投資家と同様に登録するというものです。そして、収益率が下がった投資ストラテジィや株を利益率が上がり始める頃に売るといったようにです。

しかし金市場は、他の市場と比較して規模が小さいため、先の市場とは異なるのです。金への興味が高まることにより、金価格は大きく影響されます。下記の表で見られる、金融資産の一部を人々が金へ移行した場合を想像してみてください。 この場合、顕著な上げが金価格に見られるはずです。

率直に言って、現在の金市場は、改良の余地がないほど、とても良く作り上げられています。世界では、欧州の財政難のようにあらゆる危機が発生しています。そして、金融システムに潜在する、債務やレバレッジを考慮すると、さらなる金融危機が発生することは容易に想像できます。たとえ、どのような危機が、いつ引き起こるのかを推測できなかったとしても、通貨危機が金市場にとって良いことであるのは理解できることでしょう。

それに加え、金は歴史的な実績があるため、近い将来投資家の興味を引くことでしょう。その場合、市場の規模から、このような多くの購入者に対応することはできません。そのため、金価格が急激に上がる可能性は高いといえるのです。現在の世界市場の中の金の位置づけは、タイタニックの救命ボートといえるかもしれません。その場合、どのような金価格も高すぎるとは考えないことでしょう。 

金の投資について

Christopher W. Mayer氏は、経済史を学びMBAを習得後、銀行で法人向け貸し出し業務を担当した上で、Mises Institute、LewRockwell.com、PrudentBear.com、Grant's InvestorやIndividual Investor Magagineといった主要経済紙に多く引用される月刊ニュースレターを発行するCapital & Crisisを設立しました。

Christopher W. Mayer氏は、投資に対する独特の視点から、アナリストまた文筆家として高い評価を得ています。ここでさらに詳細がご覧いただけます。

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