金市場ニュース

迷走する金価格の方向性は米政策判断待ち

為替相場を中心に国際金融の流れの変化を価格に反映することの多い金市場。とりわけ米国の金融政策の方向性をとらえた値動きを見せることが多いようだ。

市場の最大の関心事は、欧州の金融機関91行に対する資産査定いわゆるストレステストだった。結果は7行が資本不足と認定され資本増強の対応策が取られることとなった。失業率など経済環境の設定が緩く、デフォルト(債務不履行)の想定は問題外として排除するなど負荷するストレス(悪条件)の「甘さ」が細部で見られたのは事実であり、JPモルガン・チェースが独自基準に基づいた査定結果では、54行を不合格としていた。

投資家心理を落ち着かせ市場の安定確保を第一義としたストレステストの目的は達せられ、金市場では、NYコメックスにおけるファンドの手仕舞い増加につながっている。また、今回の調整局面における下げは、先物市場での建て玉整理(ポジション調整)によりもたらされており、建て玉の規模を示す「取組」の減少が続いている。

米国の物価上昇力が弱まりデフレの色彩が高まりつつある。バーナンキ議長、新任のイエレン副議長とも、デフレ入りの阻止には全力を上げるとみられ、政策効果に対する様々な議論が高まるなかで、金融を通した刺激策の再開の可能性は高い。8月10日、さらに9月21日とFOMCに向けた政策判断材料となる住宅関連や雇用などのデータに対する市場の反応はこれまで以上に増幅されたものとなるであろう。

貴金属アナリストであるマーケット・ストラテジィ・インスティチュート代表亀井幸一郎氏は、「緩和策の拡大が取られる際に、金価格は新高値更新から1300ドル突破ということになると見られる。目先の金価格の下値は、過去10年の価格展開の中でサポート線として信頼度の高い200日移動平均線がメドとなると見られる。現在は1148ドル近辺に位置している。」とロイター通信へ述べている。

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