金市場ニュース

円安ヘッジという役割

初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、昨今進む円安の背景を解説し、金の円安ヘッジの役割に目を向けています。

昨年の日本の与野党の綱引きも見苦しかったけれど、米国の民主、共和、両党の駆け引きもクレイジー。そのように見る向きが多いにも関わらず、両党の間に横たわるミゾは深まるばかりのようです。

「ひとつのアメリカ」は遠き夢となったのか。リンカーンが映画化され話題になっているのも、いかに分断が厳しいものかを物語っています。

さて、足許で円安が加速しています。短期的にどこまで進むかは分かりませんが、欧米に回復傾向が見え始めていると仮定すれば、中長期的に円安はいちだんと進むものと思われます。しかし、欧米の金融不安が再燃してくれば、新政権が求めるレベルまで進むどうかは不明です。

とはいえ、中長期的に円安モードに転換したと見られる背景を見ておく必要はあります。

第一の背景は、2011年の震災と原発事故以降、日本の経常収支*1が赤字に転落していること。ちなみに2012年度上半期には3兆4227億円の赤字、そして通年では7兆円に迫まろうという勢いです。

長引いた円高と高止まりする人件費を背景に、製造業の海外移転が進んできたこと、海外の景気減速によって輸出が低迷したこと、そして原発の全面停止で天然ガスなどの化石燃料輸入が急増したことが効いています。

ただし海外子会社からの配当や海外証券投資などを通じた収益、つまり所得収支は、上半期7兆1467億円の黒字を計上していますから、トータルでの黒字はまだまだ続くとはいうものの、「貿易で稼ぐ国」として君臨してきた日本が、貿易で赤字を出す国になったという事実は、海外からも衝撃をもって見られているはずです。

したがって、所得収支の黒字より経常収支の赤字に当面、目が向きやすくなる可能性はあります。

もうひとつ大事なポイントがあります。

たとえ日本経済再生が大きな目的とはいえ、すでに返済不能とも見える政府債務が、いっそう拡大する可能性が濃厚なことです。早晩、国債の国内消化が難しくなり、悪い金利上昇が生じてくる可能性があります。

これまでもたびたびお話してきましたが、将来的な円安のヘッジとして金の保有を考える、そんな発想が注目されることになりそうです。

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経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている金のブログ「はじめての金読本」より。

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