先行き不透明な市場における愚かな投資家と賢い投資家とは
金融危機は改善されていません。そして、政府の財政難がある中......
恐れは、愚か者に才知を与えますと昔のことわざでは言われているようです。これを言い換えると、十分ではない恐れは、賢い者の愚かさを顕著にしますと言えるかもしれません。The Daily ReckoningのChris Mayerはこのように述べています。
市場においては、恐れつまりは市場の先行きに不透明感を持っている場合は、様々形で表現されることでしょう。それは、ボラティリティーインデックスであったり、恐怖指数(VIX)といったものです。これは、人々がS&P500のオプションにどれだけ支払っているかを元に算出されます。
例えば、人々が市場の先行きが不透明であると感じている場合は、プットオプションを購入する傾向があります。プットオプションとは、価格が下落する際の保険のようなものです。そのため、市場価格が下がると支払われます。投資家がプットオプションを大量に購入する際は、このようなオプションの価格が上昇します。そして、恐怖指数(VIX)を押し上げます。
それに対し、人々が市場の先行きを心配していない場合、このオプションを売却するか、少なくとも追加購入をしません。そのため、この価格は下がり、恐怖指数(VIX)も下がります。昨年度はこのようなケースがよく見られました。この恐怖指数(VIX)は、下記のチャートからも分るように、最近過去30ヶ月の最も低いレベルまで落ちてきています。

現在の恐怖指数(VIX)は低いようですが、世界で現在起こっていることを考えると、投資家が先行きを心配していないことには、驚くばかりです。
金融システムは、いまだに健全であると言うには程遠い状況です。レバレッジは高く、多くの銀行には、十分な資本が蓄えられているとはいえません。いまだに数々の銀行で信用損失規模が明らかになっていないことからも、クレジットサイクル(信用の収縮期から拡大期)の、全ての過程を経たとはいえません。
そして、各国政府の債務があります。米国は、好ましくないCredit Metricsを持っています。通貨を増刷し、多額の債務を負っています。50の州の大部分も同様の問題を抱えており、しかも年金支払い分とその財源に大きな溝があります。しかし、米国政府と異なり、それぞれの州は通貨を増刷できないために、その解決法が限られています。そして、ユーロ諸国や日本もまたこれらの問題を抱えています。
この問題の解決法は、痛みを伴うものであり、選択肢は限られています。ここで、間違いなく言えるのは、この状態を長く続けることはできないということです。
このようなことから、恐怖指数(VIX)が低く過ぎるように見えるのです。
便利なことに、ウォールストリートは、このような人々の先行き不透明な市場への恐れを取引可能な商品としています。 その一つは、iPath S&P 500 VIXの短期先物です。これは、恐怖指数(VIX)を真似た商品です。これらは、恐怖指数(VIX)のETF(VXX)下で取引され、今年取引が始まりました。恐怖指数(VIX)が下落していることからも分るように、その販売状況は良くないようです。
しかしながら、近い将来恐怖指数(VIX)が急激に上昇した場合は、良い投資商品といえるでしょう。恐怖指数(VIX)が急激に上昇した場合、間違いなくそうなると考えますが、VXXが良い保険であることが証明されることでしょう。この上げ幅にもよりますが、投資額の3倍から4倍になる可能性を持っています。
VIXを購入するか、それとも他の商品を購入するかは別にしても、現在の恐怖指数は低すぎると考えます。そのため、これらの関連商品の価格が上昇する前に購入することを勧めます。




