ニュースレター(2013年8月16日)1369.25ドル 株式市場の急落が金市場へ資金を呼び込む
週間市場ウォッチ
今週金曜日のPM Fix価格は、トロイオンスあたり1369.25ドルと前週同価格から4.4%上げています
週明け月曜日、アジア市場開けと共に金価格はトロイオンスあたり1330ドルへと上昇しました。これは、先週発表された中国の貿易収支や鉱工業生産などの経済指標が中国経済が持ち直していることを示唆するものであったために、他のコモディティ全般同様に価格を上げたためです。
そして同日、中国の金消費量が今年上半期に前年比5割増の706.36トンとなったことが伝えられました。このニュースも金価格を支えるものとなった模様です。
火曜日は、インド政府が金輸入関税を10%に引き上げたことが伝えられ、このニュースと米国主要経済指標の7月小売売上高が予想を上回りドル高となったことが、金価格を押し下げる事となりました。
水曜日は、米国生産者物価指数が予想を下回ったことから、FRBの量的緩和早期縮小観測が後退し、金価格は緩やかに上昇することとなりました。また、セントルイス連銀のブラード総裁が、量的緩和の早期縮小に関して、同日行なわれた講演で慎重なコメントを出したことも、金価格を支えることとなった模様です。
木曜日の市場は、米国経済指標である、8/10までの週の新規失業保険申請件数が予想を下回り、32万件と2007年以来の好結果となり、一時は価格を下げたものの緩やかに戻し、この週間の新規失業保険申請件数改善共に先に発表された消費者物価指数が前月比+0.2%とFRBの目標に近づいたことなどから、量的緩和の早期縮小観測が広がり、株価が大きく下げる中、質への逃避から、金価格はロンドン時間午後にトロイオンスあたり25ドルほど大きく上げることとなりました。
金曜日は前日の上げを保ち、ロンドン時間午後5時の段階で狭いレンジで取引が行なわれています。

他の市場ニュース
- ワールドゴールドカウンシルが2013年第2四半期の金需給をまとめた最新レポートを発表。この詳細は、「WGC最新レポート:2013年第2四半期に金需要が過去4年間で最低水準へ」をご覧ください。
- 米証券取引委員会(SEC)への届出からポールソンファンドが金ETF保有高を減少させたことが明らかとなったこと。この詳細は、「ポールソンファンドが金のポジションを縮小させ、ソロスファンドはすべて売却」をご覧ください。
ブリオンボールトニュース
私が留守にしていました2週間の間に、ブリオンボールトがまとめている金投資家インデックス7月分が発表され、英国主要メディアで取り上げられました。
テレグラフ「価格の急落後43%が金を購入」
金投資家インデックスの7月分数値に関しては「個人投資家は金価格が戻す中金投資のペースを保つ」をご覧ください。
今週市場分析ページには、下記の記事が掲載されました。
- ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュの「個人投資家は金価格が戻す中金投資のペースを保つ」
- ブリオンボールトリサーチ部門の「ポールソンファンドが金のポジションを縮小させ、ソロスファンドはすべて売却」「WGC最新レポート:2013年第2四半期に金需要が過去4年間で最低水準へ」
- スタンダードバンク東京支店長池水雄一氏の「ゴールドの需給」、「ゴールドの需給 その2」
また、今週の主要経済指標の結果と解説は、下記のリンクでご覧いただけます。
ロンドン便り
今週英国では、今年9月から入学する大学の合否が決まるAレベル試験の結果が発表され、主要メディアで報道されていました。Aレベルは義務教育課程終了後、大学進学を目的としたシックスフォームの2年間のコースで受験する試験です。
まずシックスフォームでは、進学を視野に入れて受験科目を少なくとも3教科に絞込みます。そして、これらの教科を1年間勉強しASレベルを受験します。8 月に出るこの結果を基に、進学を希望する大学へ申し込み、2年目に受験するA2レベルの結果を条件に大学から合格通知をもらいます。その結果が、今週木曜 日に発表されたというわけです。
そのため、この結果で進学する大学が決定するために、毎年この日にはメディアが結果が入った封筒を開封する生徒達を現地で取材するのが風物詩となっています。
毎年Aレベルの結果が上がっていたことから、教育レベルが上昇していることを証明するために、試験自体が簡単になっているという批判がここのところ続いて いましたが、昨年に続き今年の結果は前年を下回り、その下げ幅は60年代にAレベルが開始されて以来とのことです。
ゆとり教育を長年続けてきたことで、他の国と比べても基本の数学力と読解力が落ちていることが懸念されている中、保守党を主体に数学、国語などの基本科目に重点を置く大幅な教育改革が行なわれようとしています。
日本でも数年前に脱ゆとり教育が行なわれたように、ゆとり教育と教育レベルの維持のバランスを図ることは、この英国でも難しいものであるようです。
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