金市場ニュース

ニュースレター(8月15日)1296ドル 地政学リスクへの耐性が高まり、リスクオンで株価が上げ、金価格下落

週間市場ウォッチ

今週金曜日のPM Fix金価格 は、トロイオンスあたり1296ドルと、前週同価格から1%下げることとなりました。

週明け月曜日は、地政学リスクに関わる新たなニュースがない中1306ドルから1311ドルと狭いレンジでの取引となりました。

翌火曜日は、ロンドン時間にトロイオンスあたり10ドルほど上昇することとなりました。これは、同日発表されたドイツのZEW景況感調査の数値が大きく予想と前回を下回り、ユーロ圏の経済の牽引役の停滞が懸念され、金価格が上昇することとなりました。

その後、ロシア政府が支援物資をウクライナへ向けて280台のトラック出発させたことが伝えられ、ウクライナ政府はこれらを領土内に受け入れることを否定していること、また欧米がロシアのウクライナへの介入が強まることを警戒している報道されていたことからも、金価格が更に押し上げられることとなりました。

水曜日は、アジア時間中に前日の上昇分をほぼ削ることとなりました。これは、前日のウクライナへ向けて出発したロシアよりの支援物資に係る状況への市場の反応が落ち着く中ジリジリと下げることになったためですが、その後ロンドン午後に発表された米国小売売上高がよろうを下回り、金価格は上昇を初め、午前中の下げをほぼ取り戻すこととなりました。

木曜日は、狭いレンジの取引の中、金価格は米国週次新規失業保険申請件数が予想を上回ったことから金価格は多少上げたものの、その後は狭いレンジで上下することとなりました。

本日金曜日は、地政学リスクが高まる新たな動きがない中リスクオンが進み、株価が上げる中、金価格は急落することとなりました。

 

他の市場のニュース


  • ワールド・ゴールド・カウンシルが第2四半期の金の需要のレポートを発表し、前年同四半期比16%減となったことが明らかになったこと。詳細は「WGC第2四半期最新金需要レポート: 世界の金需要が16%減少」をご覧ください。

  • 銀の値決めが15日から117年続いた値決めメンバーによって電話で行われていたオークション形式のものから、新たなCME、トムソン・ロイターが管理する、デジタルのプラットフォーム上のものへと移行したこと。このプラットフォームでの取引に参加するためには、それぞれの企業が、信用枠、法律、コンプライアンス、IT等の条件を満たす必要があり、これまでの値決めメンバーのHSBCとノヴァ・スコシア銀行とMitsui & Coのみがその条件を本日までに満たしたと伝えられたこと。

ブリオンボールトニュース

今週のブリオンボールト市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

今週の主要経済指標の結果は、下記のリンクでご覧いただけます。

ロンドン便り

今週は休暇中で日本にきているために、このコラムはお休みします。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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