ニュースレター(3月18日)1252.10ドル FOMCのハト派的内容が金を急騰させる
週間市場ウォッチ
今週金曜日のLBMA金価格のPM価格は1252.10ドルと、前週同価格から1%下げています。
週明け月曜日金相場は、アジア時間に上げた後、先週後半の上昇からも利益確定の売り等で下落することとなりました。
翌火曜日、金相場は翌日のFOMCを控え、狭いレンジの取引となりました。
水曜日は、市場注目のFOMCの結果が発表され、事前予想通りFF金利誘導目標は0.25-0.50%で据え置かれました。その後、発表された将来の金利予想が引き下げら れ、年内の利上げは2回と示唆(12月時点は4回)されたことから、ハト派的内容との判断で、金相場はトロイオンスあたり30ドルを超えて急上昇することとなりました。
木曜日金相場は、前日の上げをほぼ保ち、トロイオンスあたり15ドルほどのレンジでの動きとなりました。
同日イングランド銀行が政策金利を発表し、予想通り据え置かれましたが、市場への影響は特にありませんでした。ただ、ロンドン時間午後に発表された米 フィラデルフィア連銀景況指数が予想を大きく上回るものであり、また、新規失業保険申請数も多少予想を下回る良好なものであったことからも、株価が上昇する中、金も上げ幅を多少失うこととなりました。
本日金曜日は、欧米株価が堅調な動きを見せる中、今週水曜日のFOMC後の急騰時の上げ幅を多少失いながらも、ほぼ前週終値の水準で推移しています。
その他の市場のニュース
- 金ETFの最大銘柄SPDRゴールドシェアの残高が、2月に108.4トン、3月も17日までに29.82トン増加し807.09トンと、2014年7月以来の水準となっていること。
ブリオンボールトニュース
ブルームバーグ日本の「金高値でも買い、マイナス金利で関心増-預金封鎖の記憶の声も 」の記事で、田中貴金属における傾向と共に、ブリオンボールトの顧客の傾向についても、リサーチ主任エィドリアン・アッシュのコメントと共に取り上げられました。
また、Japan Timesでも、ブルームバーグ日本同様に「マイナス金利が金の地金商にとってはGold Mine(儲けの元)となる」と、田中貴金属とブリオンボールトでの金購入が進んだと、ブリオンボールトのリサーチ主任のコメントを含む記事が掲載されました。
そして、ブリオンボールトのCEOで創設者のポール・タスティンのブリオンボールトの設立について「きっかけは当時の財務相ゴードン・ブラウンが金準備を売却したことであった。」というコメント共にサンデータイムズが、各界で活躍する人々を紹介するコラムで、ポール・タスティンを取り上げました。
今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。
ロンドン便り
今週は、ジョージ・オズボーン財務相が、水曜日に2016年度の予算案を発表したことから、その詳細について広く伝えられていますが、英国といえばサッカーのプレミアリーグでもあり、ここで今年大活躍をしているレスタ・シティーFCについて、その岡崎選手のスーパーゴールも今週大きく取り上げられていましたので、本日はお届けしましょう。
レスター・シティーは、現在プレミアリーグの首位を走っていますが、昨年はリーグ終盤まで最下位に沈んでいました。しかし、シーズン開幕後、予想を破る快進撃を続け前半戦を2位で終えて、現在の位置となっています。
今週は、レスター・シティーとニューカッスルの試合で、岡崎慎司選手が、ゴール前でオーバーヘッドのスーパーゴールを決め、英国の主要メディアが大きく伝えていました。岡崎のゴールは今季リーグ戦5点目とのこと。
こうして、2位のトッテナムとの勝ち点差を、8試合を残し5点に戻しています。
レスター・シティーは過去に一度もメジャーなタイトルをとっていないことからも、レスター・シティーファンにとっては青天の霹靂とも言える出来事のようです。
そこで、主要メディアは、レスター・シティーの拠点レスターを訪れ、ファンの人々にインタビューをするなど、その盛り上がりを伝えています。
また、賭け好きな英国人はサポートしているチームが優勝することに賭けることもあるようですが、レスター・シティは昨年の成績が悪かったために、開幕前に優勝することにかけていた場合、当時のオッズは5000倍だったようで、20ポンド(約3200円)を賭けたサーポーターは、もしレスター・シティがプレミアリーグを制したら10万ポンド(約1600万円)の大金を得ることができるとのこと。
本日インタビューを受けていたファンのJon Prycke氏は、20ポンドの賭けの結果を待たずに現時点で得られる3万ポンド(約480万円)で、この賭けを現金化したとのこと。その理由として、Prycke氏は「今後の試合を楽しむため」と説明していました。
2位のトッテナムも未だかつてプレミアリーグでの優勝はないとのこと。英国プレミアリーグはアンダードッグ(劣勢を予想されていたチーム)の活躍で、これまで以上の盛り上がりを見せています。