金市場ニュース

ニュースレター(3月10日)1202.65ドル:利上げ観測が広がり金相場続落後、良好な米雇用統計にもかかわらず上昇

週間市場ウォッチ

今週金曜日のLBMA金価格のPM価格は1202.65ドルと前週同価格から1.9%下落しています。

週明け月曜日金相場は狭いレンジでの取引の中、ロンドン時間午後緩やかに下落することとなりました。

同日はまず北朝鮮の弾道ミサイル発射のニュースで日本株は下げる中、金に多少買いも入ったようですが、その後ロンドン時間では新しい経営計画を発表したドイツ銀行株が下げる中、欧州株も下げ、フランス大統領選では、ジュペ元首相(共和党)が大統領選には出馬しないとしたものの、フィヨン共和党候補を厳しく批判するなどと、混乱も伝えられる中、金相場は狭いレンジを保っていました。

その後、トランプ大統領が再び入国禁止の新たな大統領令に署名したこと等が伝えられる中、ドルが強含み米長期金利も上昇する中、金相場は押し下げられることとなりました。

火曜日金相場は、米長期金利が2.5%を超えて上昇し、ドルインデックスも上げる中、トロイオンス1216ドルへと4週間ぶりの低い水準へと下げることとなりました。

今週は水曜日に米ADP全国雇用者数、金曜日に米雇用統計が発表されることからも、市場はこれらのデータに注目していましたが、同日は米貿易赤字幅が、過去5年間で最大となったことが注目され、米株価は下げることとなりました。

水曜日金相場は、一時トロイオンスあたり1206ドルへと下げ、2月1日以来の水準となりました。

これは、同日発表されたADP全国雇用者数が予想と前回を上回るもので、来週のFOMCでの利上げ観測が広がり、ドルインデックスが上昇し、米長期金利も2.5651%へと5ベーシスポイント上げたことなどが要因となりました。

また、来週15日の米債務上限引き上げ期限も、それまでに引き上げられる観測が広がっていることも要因となりました。

木曜日金相場はトロイオンスあたり1203ドルと、米長期金利が2.578%と2ベーシスポイント上昇し、ドルインデックスも上昇する中、再び2月1日以来の低い水準へと下げることとなりました。これにより金相場は、8日間で7日間下げたこととなります。

同日はECBの金融政策発表が行われ、政策金利は据え置かれましたが、成長・インフレ見通しなどが上方修正されたことなどから、ユーロが強含むこととなりました。

なお、同日原油価格が今年初めて50ドルを割るなど大きく下げて、他のコモディティ相場を引き下げることとなりました。これは供給過多の懸念からとのこと。

本日金曜日は、市場注目の米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数は23.5万人と予想の19万人と前回の22.7万人を上回りました。失業率は、4.7%と予想通りで前回の4.8%から改善していました。

また、平均時給は前月比0.2%と予想の0.3%を下回りましたが、前回数値は0.1%から0.2%に上方修正され、前年比は2.8%と前回2.5%を上回り、この数値も2.8へと上方修正しています。

この発表を受けて、「噂で買いニュースで売る」というドルの確定売りが進んだようで、ドルインデックスが下げ、金相場は1200ドルを取り戻すこととなりました。

その他の市場のニュース


  • 金ETFの最大銘柄のSPDRゴールドシェアの残高が先週金曜日から昨日木曜日までに11.2トン減少し、2月初旬の水準の834トンまで減少していること。

  • プラチナ業界のマーケティング団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシルが最新の需給レポートを今週発表し、これによると、今年の総供給量は前年比4%減で、6年連続で消費が供給を上回る見通しとのこと。

  • 金の世界第2の消費国のインドの2月の金の輸入が、結婚シーズンなどもあり前年比80%増となっていたことが伝えられていたこと。

  • 日本への密輸で没収された金64キロが、相場より600万円程安く落札されたことが伝えられていたこと。

  • 先週末に発表された先週火曜日のコメックス金の先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、金相場が利上げ観測の広がり等から下落する前に、昨年11月21日以来の高さに、前週比47%増と増加していたこと。

  • コメックス銀先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションもまた、先週火曜日に3ヶ月ぶりの高値を付ける中、9週連続で増加し、より強気の昨年8月16日以来の高い水準となっていたこと。

  • LBMA銀価格の運営をしていたCMEとロイターが撤退するとのことで、新たな入札応募の連絡がLBMAから入っていたこと。

ブリオンボールトニュース

今週は、弊社のまとめる金投資家インデックスが発表され、また金相場が続落する中弊社リサーチへのインタビューも多く、次の主要メディで弊社リサーチが取り上げられています。

先月は金価格が年初から8%上昇する中、利益確定が進み、個人投資家の金投資へのセンチメントを示す数値は下げていました。

毎月ブリオンボールトがまとめている、その月の個人投資家の金投資傾向を数値で示す金投資家インデックス2月数値が、ここで取り上げられました。

この記事では、2月は金価格が年初から8.3%上昇したこともあり、個人投資家の利益確定が進み、金投資家インデックスが一年ぶりの低い水準になったことが、ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュのコメント「アクティブトレーダーは、価格の上昇を利益確定と見たようだが、長期保有の投資家は価格の下げを買い時と見ている。2017年の安定した堅固な金投資からのリターンは今後も継続するだろう。」と共に伝えられています。

ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュが金について、これまでに採掘された総量、予想される埋蔵量、投資対象としての金等をクリス・エバン氏からインタビューを受けて解説しています。

CNBCの経済番組Money Control

ここでは、金・銀相場の先行きについてブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュがインタビューをうけ、年3回の利上げは価格に織り込み済みであることからも、金・銀相場は堅固なものととなるとし、価格の先行きとしては、金はトロイオンスあたり1200ドルが一つのサポートラインで、多くのアナリストは今年1300ドルを超える水準を狙うことも予想しているとしています。また、銀は常に金よりもボラティリティが高いが、そのためにヘッジファンドなどからもトロイオンスあたり20ドルを超える上値を狙った資金も入っているとコメントしています。

今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

今週の英国からのニュースは、国際女性デーが今週水曜日でしたが、主要メディアで大きく取り上げられていた英女優エマ・ワトソン氏を巡る「フェミニスト」の議論についてお届けしましょう。

この議論は、エマ・ワトソン氏のファッション誌「バニティ・フェア」のグラビアの写真が「半フェミニスト」的だと非難されたことが発端でした。

この非難は、英国でラジオの司会者などで知られているジュリア・ハートリー=ブルワー氏がこの写真を、「女性が性的なものとして扱われていると文句を言いながら、自分は仕事で性的な表現をしている。偽善だ」とツイートで行い、多くのメディアが取り上げていました。

それに対しワトソン氏は、この非難に「混乱している」と述べ、本来フェミニストとは「女性に選択肢を与えることであり、自由を与えることだ」と、フェミニスト理解が間違っているのではと述べています。

ワトソン氏は、国連の組織のUNウィメンの親善大使として、女性の権利推進のために活動をしており、非難されやすい立場ではあったようです。

しかし、少女や若い女性を支援する英団体「ガールガィディング」等の女性の権利を守る活動をしている団体は、「この写真は偽善的ではないし、フェミニストとしての彼女の活動を損なうものでもない」とワトソン氏を援護しています。

人権や女性の権利が守られているように見える英国ですら、未だフェミニストは何なのかを議論しなければならないなど、国際女性デーなどのような日がなければならない現実を改めて垣間見たニュースでした。 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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