金市場ニュース

ニュースレター(2019年1月4日)良好な米雇用統計でも金は堅調

31日の週のニュースレターは、お正月休みなども入りましたので本日お届けします。

週間市場ウォッチ

今週金曜日午後3時発表のLBMA価格は1279.90ドルと、前週金曜日のLBMA価格のPM価格(午後3時)とほぼ同水準で6ヶ月半ぶりの高さとなっています。また銀価格においては、同日12時発表のLBMA価格はトロイオンスあたり15.70ドルと、前週のLBMA価格(午後12時)から2.7%上昇して5か月半ぶりの高さとなっています。

年末31日からお正月の祝日を挟む週は、前週同様に金融市場全般薄商いでボラティリティが高まる要素がある中で株式市場が大きく動き、金曜日発表の米雇用統計が良好である中でも、その後行われたパウエルFRB議長の発言もあり、金・銀相場は堅調な動きをすることとなりました。

それでは、今週の金市場の動きを曜日ごとに追ってみましょう。

2018年最後の市場では金は一時トロイオンスあたり1284ドルとほぼ6か月半ぶりの高値を付けた後に1280ドル前後を推移することとなりました。

同日のニュースは、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が29日に電話協議した後に、トランプ大統領が米中貿易交渉について進展の可能性に言及したことなどでした。このニュースを受けて、両国の貿易摩擦に対する懸念が後退し、英国を含む欧州の各国株式相場が上昇していること、そしてイタリアの予算案がEUと合意されたことを受けてユーロが6週間ぶりの高さとなっていました。

ちなみに、同日はポンドは3週間ぶりの高さ、日本円は10週間ぶりの高さとなっていることなどから、ドルインデックスは0.2%下げて10週間ぶりの低さとなっていました。

水曜日年明け最初の金相場は、トロイオンスあたり1288ドルまで上昇後、1284ドル前後を推移することとなりました。

これは、31日及び同日発表された中国の製造業PMIが共に予想を下回り、景気拡大/景気後退の境界とされる50を割り込んでいたことから、世界景気への懸念から株価が全般下げていたことから安全資産の需要からでした。

木曜日金相場はアジア及び欧州株価が下げる中、トロイオンスあたり1292ドルまで一時上昇するなど、6か月半ぶりの高さを更新していました。

これは、米アップル社が前日中国での販売不振を理由に業績見通しを下方修正したことを受けて、世界的な景気懸念が強まったことからでした。

また、この懸念からも安全資産需要で日本円が買われ2018年3月以来の円高ドル安水準となる一時1ドル=104円70銭をつけて、円建て金相場は急落していました。

金曜日の金相場は、前日の基調を受け継ぎ一時トロイオンスあたり1298ドルまで上げた後に、いくつかの ニュースで金融市場の懸念が後退し、リスクオン基調となる中でトロイオンスあたり1280ドルを割って急落後に、1286ドルまで戻して終えることとなりました。

この市場を動かしたニュースは、まず同日中国人民銀行が預金準備率を1ポイント下げる金融緩和を発表したこと、米中の両政府が7~8日に貿易問題をめぐる次官級協議を開くことが決まったこと、そして同日発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数が10か月ぶりの高さとなり、平均時給も上昇していたこと等でした。

これによりドルインデックスと米長期金利は上昇し、金はトロイオンスあたり20ドルほど押し下げられることとなりましたが、その後パウエルFRB議長の発言もあり、その水準で買いが入り同日の下げの半分を取り戻して終えていました。

このパウエル議長の発言とは、イエレン、バーナンキ両元議長との討論会で、利上げは既定路線ではないと強調し、必要に応じて「常に政策スタンスを大幅に変更する用意がある」と述べたこと、そして2016年当時と同様に金融引き締めの停止もあり得るとの考えを示唆し、さらにはこうした「柔軟性」はバランスシートの縮小にも該当すると明言したことからも、先月のバランスシート縮小は「自動操縦」と述べたことからの変化を好感したことや、利上げ観測後退したことからでした。

その他の市場のニュ―ス


  • 金のETFの最大銘柄のSPDRゴールドシェアの残高は、今週10.5トン増加し798トンと、昨年7月31日以来の高さとなっていたこと。

  • コメックスのデータは、米政府機関の一部が閉鎖されているために、この閉鎖が解除され次第発表が行われるとのこと。

来週の主要イベント及び主要経済指標

来週の注目指標及びイベントは、まず7日と8日に行われる次官レベルでの米中貿易交渉、7日の米ISM非製造業景況指数、8日の米貿易収支、9日のFOMC議事録、11日の米消費者物価指数などとなります。

ブリオンボールトニュース

年末年初に金相場がほぼ連日上昇したことからも、多くの主要経済紙や経済サイトで弊社のデータやリサーチダイレクターのエィドリアン・アッシュのコメントが取り上げられました。

CNBCインタビュー「堅調な金相場の背景と今後の見通し

ここでエィドリアンは現在の金相場の堅調さは、株式市場等の他の金融市場の動きによるものとした上で、今後このような状況がどのぐらい続くかという問いに対しては、株式市場を今後も見るべきで、また米FRBの利上げペースも重要とし、3月の利上げを市場は無いとみていることは金のサポートになると解説しています。

そして直近の金価格の上値は1300ドル、銀は16ドルとしながらも、銀は工業用メタルの側面からも、中国のPMI、日本の昨年3Q 等が低迷しているのはネガティブ要因とし、最後にS&P500種の見通しは良いとは言えないと締めくくっています。

米主要経済サイトMarketWatch「株価が揺れる中、金が4営業日続けて上昇

この記事では、昨年末に金価格が4営業日連続で上昇をしていたことを解説し、エィドリアンのコメント「もし金が金融システムへの懸念を図るバロメーターであれば、2019年に向けて赤色に点滅して高まっていると言えるだろう。それは、ブレグジットから中国の景気低迷と投資家は様々なリスクに面している。」を紹介し、弊社での新規顧客数と購入された金の量が、世界金融危機から主要国が回復しつつあった2012年以来の高さとなっているというデータを紹介しています。

英国主要日刊紙ガーディアン「経済の不透明さからも新年に金が新たに輝く

ここでも、弊社のエィドリアンのコメント「もし金が金融システムへの懸念を図るバロメーターであれば、2019年に向けて赤色に点滅して高まっていると言えるだろう。それは、ブレグジットから中国の景気低迷と投資家は様々なリスクに面している。」が紹介されました。

ヤフーファイナンスの市場ライブニュース「トナカイの鼻のみが赤色に点滅しているのではない

この記事でもエィドリアンの「もし金が金融システムへの懸念を図るバロメーターであれば、2019年に向けて赤色に点滅して高まっていると言えるだろう。それは、ブレグジットから中国の景気低迷と投資家は様々なリスクに面している。」と言うコメントと、弊社での新規顧客数と購入された金の量が、世界金融危機から主要国が回復しつつあった2012年以来の高さとなっているというデータが紹介されています。


お知らせ

弊社の日本における正規媒介代理店のブリオンジャパンが、12月から同社の事務手数料を1%へと値下げしています。

この事務手数料は、資金を同社の日本の送金用銀行口座から英国の弊社取引銀行の顧客口座へ送金する際の手数料として同社が設定していたものですが、今回の値下げにより、弊社サービスを日本からご利用になる手数料がより安くなりましたのでご検討ください。

 


今週の市場分析及び投資ガイドページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

29日より日本に入っていますので、お休みとさせていただきます。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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