金市場ニュース

ニュースレター(10月9日)1151.55ドル 米指標悪化やFOMC議事録で金利引き上げ観測が後退し、金相場上昇

週間市場ウォッチ

今週金曜日のLBMA金価格のPM価格は、1151.55ドルと、前週同価格から0.9%上昇しています。

週明け月曜日は、先週金曜日の雇用統計が予想を大きく下回る数値であったために、年内のFRBによる利上げ観測が後退する中、株式市場は上昇し、金相場は雇用統計後に急騰した水準を保ち、狭いレンジでの取引となりました。

なお、同日発表の米国ISM非製造業景況指数は、前回59.0と予想の57.7を下回り、56.9と発表されました。この発表後、金相場はトロイオンスあたり5ドルほど上昇しましたが、1時間ほどでその上げを失うこととなりました。

また銀相場は、同日トロイオンスあたり15.70ドルまで上昇し、7月半ば以来の最高値を記録しました。

翌火曜日は、米国貿易収支が2008年以来の水準へと赤字額が拡大したことが発表され、株価が下げ、金相場は上昇することとなりました。なお、銀相場は金相場を上回るペースの3%上昇し、テクニカルレベルのトロイオンスあたり16.05ドルも超えることとなりました。

これは、先週末発表のコメックスの銀先物・オプションのヘッジファンドなどのマネーマネージャーのショートポジションが、15%増加していたことからも、ショートカバーも価格を押し上げている模様です。ちなみに、金の先物・オプションの投機筋のポジションは、ショートポジションを15%減少させていました。

水曜日は、翌日のFOMC議事録発表を待つ中、狭いレンジでの取引となりました。

木曜日は、市場注目のFOMC議事録が発表され、ほぼ記者会見と同様な内容で、9月に利上げを見送った背景として、主に中国発の経済成長とインフレ見通しに対するリスクの高まりを挙げた上で、引き続き年内に利上げを決定する方向も示していました。

そのため、特に目新しい内容ではなかったことから、利益確定売りで金は売られることとなりました。

金曜日は、前日発表のFOMC議事録では目新しい物はなかったものの、利上げ開始に向けた慎重な姿勢は確認されたことが好感され、株価と共に金相場も上昇することとなりました。

その他の市場のニュース


  • 中国人民銀行が、7月19トンと8月の16トンに続き9月に15トンの金を積みましたことがブルームバーグで伝えられたこと。

  • ドイツの中央銀行が、金準備の詳細を伝える2308ページのPDF形式の書類を発表したこと。(この背景は、ドイツ国内でドイツの金準備が国外に保管されていることに対して、実際に保管されているのかを疑う説が根強くあり、自国へ金準備を持ち帰るという国民運動も起き、2020年までに400トンを自国へ持ち帰る計画などもあることから。)

  • ロンドン貴金属市場協会(LBMA)が、より市場の透明性を進め、流動性を高め、効率を高め費用を下げるための新たな情報提供依頼(RFI)を本日提出したこと。(これは、先日ブルームバーグが伝えていた、ロンドンの金取引において、銀行が清算方法の変更について協議していることに関連している模様です。)

ブリオンボールトニュース

今週発表されたブリオンボールトの金投資家インデックスの9月数値のプレスリリース「[金投資家インデックス]3ヶ月連続で金投資家のセンチは下落」が、金のあらゆる情報を日本語で網羅した「ゴールドニュース」サイトで紹介されています。

また、ブリオンボールトとしてではありませんが、今週新潟日報に、「働きながら患者支援」という記事を寄稿する機会をいただきました。これは、弊社で勤務しながらお手伝いをしている、がん患者とその家族をサポートする英国発祥のチャリティー団体「マギーズ・キャンサー・ケアリング・センター」と、この施設を東京豊洲に作ろうとしている「マギーズ東京プロジェクト」についてご紹介し、英国でのボランティア精神やチャリティー団体との関わりをお伝えしたものです。

今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

今週のロンドン便りでは、今週優勝者が決まった、英国BBCで放映されている「The Great British Bake Off」という、素人のケーキ作りに自信のある人々がその技を競う番組についてお伝えしましょう。

この番組は2010年に始まりましたが、年々その人気を高め、今週放映された優勝者が決まる最終回は、今年放映された全ての番組の最高視聴者数の1450万人となり、昨年ブラジルで開催されたサッカーのワールドカップファイナルに次ぐものであったとのことです。

この番組では、オーディションで選ばれた12人の素人のケーキ作りの名人たちが、毎週チョコレート作りやパン作り等のテーマ別にその技術を競いま す。

英国の人々は、毎夕食後にデザートを食べる家庭も多く、週末やディナーパーティでのデザートは自家製のものを用意します。そのため、ケーキ作りへの 関心は高いのですが、この番組に参加している人々が一般人で、高校生から年金生活者などと年齢の幅も広く、視聴者が感情移入できる対象であること、そし て、毎回審査員の著名ケーキ職人と参加者の楽しいやり取りや、上手くいかずに落胆する参加者の姿などと、ヒューマンドラマが繰り広げられるところも、魅 力のようです。

今回優勝したナディア・フセイン氏は、英国の地方都市リーズに住むイスラム教徒で、30歳の3人の子供の母親ですが、その技術の高さと、ユーモアに満ちて いながらも、謙虚な姿勢が、参加者や視聴者の高いサポートを得ていました。そのサポーターの一人のオズボーン財務相は、結果発表後にお祝いの言葉をツィー トしたこともニュースで伝えられています。

これだけの人々の心を掴んだフセイン氏の、多くの人々の心に響いた優勝時の言葉を最後に記します。

「私は、今後自分自身で自分の限界を決めることはないでしょう。私はこれから『できない』と言うことはないでしょう。そして、『多分(できる)』と いう言葉を使わず、『私ができるとは思わない』とも言わないでしょう。私は(どんなことでも)できる。そしてそのように生きていきます。」

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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