サブプライムショックの後遺症
初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、地方銀行の破綻の状況から米国地方自治体の健全性を推測し、さらには米国経済の問題点を分析しています。

米国で量的緩和第三弾が実施される可能性が高まったという見立てがマーケットに広がり、金価格も、長く続いた調整期を脱しつつあります。金融緩和は金投資需要の追い風になりますが、今回それがどれほどの持続性があるかは未知数です。
さて、量的緩和が検討される要因の一つと思われるのが米国地方自治体の深刻な財政状況、です。その実態も真偽のほども定かではありませんが、破産申請する自治体が今後増えるという見方があります。そうあっても不思議ではないなという気がします。
なぜそう感じているかといえば、米国内の地方銀行の破綻推移を定期的にウォッチしているからです。
下の棒グラフは、FDIC*1という機関が発表している破綻銀行リストの推移を単純化したものです。2005年、2006年と途絶えていた地方銀行の破綻が、2007年、2008年と徐々に出現し、2009年140件、2010年157件と急増していることが分かります。その後は少しずつ収まりつつあるというものの、地方の中小零細企業の経営や自治体の財政をそうとう圧迫しているに違いないと思わざるを得ません。
地方銀行の役割を人間の身体で表現するとすれば、隅々まで血液を運ぶ血管のようなものでしょう。末端の血管が一本や二本切れたくらいではたいした問題にならないでしょうが、50本、100本と切れれば、影響は大きいだろう、そう思うのが常識的だと思いますが、どうでしょう。
安全資産として米国債への資金流入が続く一方で、地方債への不安が忍び寄っているとも言えそうです。バブル崩壊以前はあまり見向きもされなかった金貨が、米国内で人気化している背景のひとつかも知れません。
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