「Standard Bank Commodities Quarterly Preview - 最新商品相場予想」
貴金属ディーリングにおいて世界でも第一人者のスタンダードバンク東京支店長池水雄一氏が、「池水雄一のゴールドディーリングのすべて2」で、スタンダードバンクの四半期毎の最新商品相場予想の中から金相場予想をまとめています。
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今週はStandard Bankから出た最新の商品相場予想のうちゴールドの予想を紹介します。
「全体要約」
- 産業用商品全体に関しては、弱気。上昇は限られるとの見方。現在上昇している穀物相場も、経済の停滞から第三四半期までは続かないあろう。
- ゴールドはまだ強気を維持。2012年の平均価格は前四半期にくらべて3%下げて1735ドルに。この変更はここまでに相場水準に照らし合わせて。
- シルバーの短期・中期は弱気に修正。特に中国の産業用需要の減少と在庫の増加がその要因。
- プラチナの短期・中期の見方は変わらず。将来的な供給不足を織り込み。パラジウムも今後供給不足が予想される。ロジウムは逆に供給が抑えられないと上昇しにくい状態。
「Gold - まだ上昇予想」
前四半期での予想と変わらず、中長期的にはゴールドに対して強気。2012年の平均価格予想は1735ドル。前期よりゴールドは約4%下がり、同時に ユーロもドルに対して大幅に下がった。これはユーロ圏の状況がまだまだ不透明であることがユーロに対する売りを増やし、ゴールドにとっても不利に働いてい るといえる。こういう状況下では我々はファンダメンタルに眼を向けるべきであろう。
現在ゴールドは二つのドライバーで動いている。それは世界の資金流動性(Global Liquidity)と実質金利(real interest rate)である。実質金利は低い状態がしばらく続くと思われる。FRBは2014年まで実質金利が低いであろうことを示唆している。実質金利と資金流動性はゴールドにとってはまだ強気材料である。2008年後半から、世界各国の中央銀行がその供給者となりマーケットに資金を供給している。その中心はFRBであったが、最近ではECBの動きも注目されている。我々はQE3はテーブルの上に載っているが、まだ真剣に討議されている段階ではないと考えている。2011年7月からGlobal Liquidityは大幅に減少し、それ以前の7か月間は毎月 $200millionもの流動性が供給されたものの、それ以降は$30millionに減っている。特にアメリカ政府は月$60millionからほとんどないくらいに減らし、それがこのところのゴールド価格の下落を招いている。ただこれ以上、流動性を減少させることはアメリカにとってはほぼ不可能だと思われる。我々の計算によれば、米国が$100millionの流動性を市場に投入する毎にゴールド価格を150ドルくらい押し上げることになっている。
ゴールドの生産コストを考えると、我々の計算によれば、AngloGold Ashanti、Gold Fields、Harmony、BarrickそしてGoldCorpといった大手産金業者の産金コストは2015年までに1950ドルにまで上昇すると考えられる。(生産を続けるコストと15%の鉱山コストインフレにて計算)この価格が金生産業者が生きていける最低限のスポット価格(将来の生産物に頼ることなく)だとすれば、これは価格の下値を支える要因となろう。我々の強気の予想は、コストに見合わないとこでは当然のことながら生産が手控えられ、供給が需要の伸びに追いつかなくなるからである。年後半は相対的にゴールドおの需要期と言っていいだろう。
以前はゴールドは信用危機のときはsafe havenとしての役割を果たしてきたが、最近はそれよりもユーロの動きに大きく影響を受けている。スタンダードバンクゴールド現物指数 (Standard Bank Gold Physical Flow Index)を見ると2012年もこれまでは2011年とほぼ同じトレンドであり、現物需要は比較的強い。しかし投資需要をみてみるとETFはぱっとしていない。供給面でのスクラップによる再生金の総量は価格下落のため大きく落ち込んでいる。
「ゴールド需給と価格予測」
以下の表はゴールドの需給と価格のこれまでの実績と2015年までの予想です。参考にしてください。
以上
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