金市場ニュース

Standard Bank Quarterly Preview - Gold

スタンダードバンク東京支店長の池水雄一氏が、「池水雄一のゴールドディーリングのすべて2」で、スタンダードバンクの四半期におけるレポートの金市場の先行きについてまとめ、解説しています。

今週はちょうど発表されたStandard Bankのリサーチチームのゴールドマーケットの見方を紹介したいと思います。

Gold - rising real rates are key. - 実質金利の上昇が鍵。

先月我々はゴールドの価格予想を引き下げました。今年は世界がより高い実質金利に対応していき、ゴールドにとっては苦しい一年になるでしょう。ゴールドの実質金利と株との関係をみていると、昨年年末からはまるで1990年から2003年の間の動きに良く似ていることがわかります。この間にはアジア危機、 ETFの発売開始、そして金融危機といろいろなことが起こりましたが、それでもゴールドは、1990年代と2000年代前半の状態に戻りつつあることを 我々に告げていると思われます。そしてもしそれが正しいとすれば今後ゴールドは頭の重たい展開になるということです。

我々は5年ものインフレリンク債のレートを実質金利に近いもの、またS&P500を米国株式市場の指標として使っています。ゴールドとほかの指標の要素の関係を調べると、長い時間軸の中ではかなり安定しているということができます。ただし米株はその例外。1990年から2003年の間、ゴールド と米株は反比例の関係にありましたが、Gold ETFのスタートにより、その関係が正比例へと変りました。しかし現在はふたたび反比例になっており、これがいわゆる「常態」のようです。この関係がこのまま続くならば、米株が好調を維持する限り、ゴールドは苦しい展開になるでしょう。しかし同時に、過去数年間とは違ってゴールドは、株式市場に対するより よい資産分散効果をもったアセットということになったともいえます。

重要な問題は、いつETFの売りは止まるのかということです。4月に我々は少なくともあと200トンのETFの換金売りがあるだろうと予測しました。それから6月中旬にいたるまで約150トンの売りが出ており、Gold ETF全体の残高も2200トンまで減少しましたが、まだ利食い売りが続く可能性はあります。しかし株式市場とゴールドとの反比例の動きが今後続くとすれば、ポートフォリオの分散効果を考えたときにはゴールドを持つ価値があるといえます。Gold ETFの利食い売りが治まってくれば、分散投資のためのETFの買いが、ETFの残高を支えることとなると思います。ただ、残念ながらまだその段階には達していませんが。

5年物インフレリンク債の利率は今年年初の-1.5%から、現在は-0.75%になっています。ドルはユーロに対してほとんど年初のレベルとほぼ変って いませんが、ドルインデックスでみると大きく上昇しています。対ユーロも今後は1.20レベルまで上昇しておかしくないはずです。

(Gold / Dollar Index / Euro)

ゴールドは2013年の平均価格予想は1450ドルと予想。つまり残りの半年は1400ドル以下での取引が続きそうです。1250ドルから1300ドルの あたりにはサポートがあります。(多分に心理的なものかもしれませんが)しかしこのレベルは、世界の大手産金業者の生産コストが見えるところでもあり、また現物需要も非常に強く、そういう観点からもこのレベルでマーケットが支えられるものと考えます。

以上

(ゴールド現物の動き)
(コモディティー価格予想)
(ゴールドの需給)

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池水雄一氏は、貴金属ディーリングの世界でも第一人者。上智大学を卒業後、住友商事、クレディ・スイス、三井物産、スタンダードバンクと貴金属ディーリングに一貫して従事し、現在はスタンダードバンク東京支店長。Oval Next Corp.サイトで市場分析ブルース(池水氏のディーラー名)レポートも掲載。

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