世界の金貨の需要が急増
世界の金貨の需要が急増している。
中国においては、その需要を満たすために、人民銀行が2011年の記念通貨を15.6トン追加造幣することを発表している。この評価額は本日のロンドンFix価格で算出すると7.73億ドルとなる。
今年造幣される1オンスパンダ金貨は、昨年末予定した30万個から50万個と増加され、1オンス銀貨は3百万個から6百万個へと増加造幣されるとのこと。
ワールドゴールドカウンシルのデータによると、2011年の第1四半期の金地金および金貨の需要は、90.9トンと2010年同時期から123%増加している。
これは、中国におけるインフレ率を示す消費者物価指数が、5月は5.5%と高止まりしている中、金利は3.25%と実質金利がマイナスとなっていることから、伝統的に金を好む国民性に加え、資産価値を守る目的から金への需要は急増しているため。
米国においては、6月8日時点で16.8トンの2011年イーグル金貨を米国造幣局は売却している。2011年の第1四半期における米国における金地金と金貨の需要は、22.5トンと前年比54%増加している。
ドイツにおいてもまた、金貨への需要が急増しており、2011年第1四半期は前年比103%増となっている。
また、昨日付のフィナンシャルタイムズによると、ギリシャでも、一般市民が政府の債務不履行と銀行の取り付け騒ぎに備え、銀行預金を引き出して金を購入しているとのこと。
そして、より安全で換金可能な資産を求める預金者の動きが活発になったことを背景に、金貨の販売高が急速に伸びていることもレポートされている。
ユーロ建ての貯蓄預金を引き出して金貨を買ったコンピューター技師のトーマスさんは「第2次大戦中に祖母がしたように、金は自宅に保管する」と言う。
今年第1四半期の預金引き出し額は、月間15億~20億ユーロ(22億~29億ドル)で推移し、ギリシャの中央銀行によると、昨年の国内銀行からの預金引き出し総額は、貯蓄預金総額の12.3%にあたる300億ユーロに達しているとのこと。
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