金市場ニュース

2011年の金市場先行き

年間金市場予想が、Casey Research社の編集者Jeff Clark氏によって1月のBig Goldでまとめられました。これは、BullionVaultのリサーチ主任エィドリアン・アッシュを含む7人の金市場のエキスパート、9人の主要エコノミストとファンドマネジャーに聞き取り調査を行った結果をまとめたものです。

この中で、エキスパートの一人としてインタビューされたのは、U.S. Global Investorsの代表であるFrank Halmesです。この会社は、13のミューチュアルファンドを管理し、Lipper Fund Awardsによって、その高い収益率が認められています。昨年は、この貴金属関連ファンドは、ダウジョーンズの2倍の36.8%の収益率を上げ、世界のレアメタル関連ファンドは、45.4%の収益率を上げました。これは、S&Pのほぼ4倍となっています。

下記が、Halmes氏の金及び貴金属関連株への見解です。

Big Gold: 金価格は2010年に30%上げましたが、どのようなことが起因していると思われますか。

Frank Holmes氏: 主の要因として、メディアが主要諸国政府の政策を否定的に報道することで、金価格を押し上げているのです。そのため、人々はG7諸国における財政難及びマイナス実質金利といった、金融市場全般への憂慮からの貴金属関連取引を行っているのです。

さらに重要な要因は、金投資を好む人々が増加しているということです。新興国の人口は世界の60%を占め、その国々のGDPは平均6%、またこれらの国々の個人所得は8%年々増加しています。そして、伝統的に、また慣習で、これらの国々では、金を誕生日、結婚式、宗教儀式の贈り物として購入します。これは、今後も継続することでしょう。

欧州財政危機への憂慮は、昨年前半に、投資家を金投資へと向かわせた大きな要因でした。この際、投資家は、資産の安全な避難場所として、金と米国ドルを選択したのでした。しかしながら、2010年半ばにおいて、米国の財政難が明らかになるとともに、米国ドルが決して安全な避難場所とはみなされなくなったのでした。

金価格は、再び10月に金融市場への憂慮と、金投資を好む人々の需要によって押し上げられたのでした。それは、この時期はインドのディーワーリー(ヒンドゥー教の新年のお祝い)季節であり、米国においては金融の追加量的緩和(QEII)が行われたためでした。2011年終わりには、この年前半に積み上げられた米ドルの主要通貨に対する上げは消え去りましたが、金価格は29.5%の上げとなったのでした。

BG: 今年は、どのようなことが金価格に影響を与えるでしょうか。また、2011年の金価格の予測をお聞かせください。

Frank Holmes氏: 米国株式ストラテジィストは油断をしています。また、公的負債が高いレベルであるにもかかわらず、リスクレベルを測るVIX(恐怖指数)はリーマンショック以前の低いレベルとなっています。一般的な見識は、失業率が10%と労働市場が低迷している米国にはインフレはないというものです。しかし、国際市場の継続した需要によって、商品価格は上昇しているのです。

次の要因は、ドイツ国民が財政危機に陥っている欧州諸国と共に歩むことに同意するかどうかということです。

第三の要因は、米国における公的債務の上限を上げるということが、保守派市民団体である茶会(Tea Party)の主要なスローガンであることからも、立法者は、この要求を呑まざるを得ないかもしれないということです。

過去10年間は、消費者への融資額の増大による債務超過といったことから、金投資に関しては素晴らしいものでした。そして、金はこのような経済環境の中、今後も重要な役割を担うことでしょう。このようなことから、今後5年間で金の価格は現在のレベルの2倍になると予測します。そのため、今年は15%の年間収益率と考えます。

BG: 今後の金価格の変動幅などの動きをどう見られますか。

Frank Holmes氏: キャピタルマーケットをまず理解することが必要です。それにより、市場へ期待が現実的なものとなります。今後の12ヶ月間においては、金価格においては上下幅15%といったものになることでしょう。これは、68%の確率で起こることでしょう。金産出会社の株価は、同期間上下幅40%でしょう。つまりは、これはハイリスクの投資ではありますが、収益率も高いということです。このように、価格の変動幅を十分に理解した上で、取引機会を見つけるべきなのです。

BG: 金鉱会社の株は、2010年においては、全般的に金よりも収益率が低かったようですが、2011年はどのようになると思われますか。また、金価格が下げた場合、金鉱会社の株価も同様に下がるのか、それともその動きは独自のものなのでしょうか。

Frank Holmes氏: 実は2010年が、一つの転換期でした。Amex Gold Bugs Index (HUI)によると、金投資主要金生産会社は、34.1%の収益率を記録したのです。これは、それ以前の数年間、金が金関連株において収益率で勝っていた傾向を変えるものであるかもしれません。小規模な金鉱会社の株価は金の収益率の平均2倍となっています。しかしながら、これらの多くは銀産出が主であるものも多く、昨年の銀収益率を見れば十分に理解できるものです。

それでは、金価格が下げた場合の、金関連株の行方ですが、確かにこの場合価格を下げることはありえます。しかし、2008年の金融危機以来、金関連株は、金と比べると、投資家にとっては一般的に良い結果をもたらしているようです。

過去10年の最も収益率の高い株と比べてみても、金と金関連株は十分に見劣りしないものがあります。

BG: 銀価格は、2010年に81.9%上げました。しかし、1980年の史上最高値には及びません。2011年の銀価格の予測はどのようなものでしょうか。

Frank Holmes氏: 確かに、銀は金に比べ大きな上げを見せました。例えば金および銀貨市場においては、スポット価格に30%のプレミアムが上乗せされて、金貨が売られることはありません。しかし、昨年度第四四半期においては、コレクター向け銀貨に300%のプレミアムが上乗せされることがありました。

銀地金は、金に対し例外的な約2対1といった価格のレバレッジを提供しています。現在経済が回復しているように見られる中、銀は工業用の需要が増加するといったポジティブな側面もあります。

BG: 2011年の貴金属投資家へ向けてのアドバイスをお願いします。

Frank Holmes氏: 投資家は、金投資は保険であると考えるべきです。そのため、資産ポートフォリオの約10%を金もしくは金関連株に投資し、その比重を年々見直すことを勧めます。

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弊社リサーチ主任エィドリアン・アッシュ、ジム・ロジャーズ氏、先のFrank Holmes氏を含む、世界有数の17の投資専門家のインタビュー全文は、3ヶ月間返金を保証された、年間79ドルの購読料を支払うことで、Big Goldでご覧いただけます。

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Doug Caseyは、世界でも有数の投資家であり、文筆家です。著書の「Crisis Investing」はニューヨークタイムズにおいて、29週間続けてベストセラー1位の座を守り、その時点で最長記録となりました。

また、彼は、David Lettermanショー、NBCニュース、CNNなどの様々なラジオやTV番組にゲスト出演をしています。そして、Times、フォーブズ、ピープルやワシントンポストなどの紙面上で取り上げられています。

彼の所有するCasey Research は、数々のニュースレターを発行し、ウェブサイトを運営しています。その購読者は20万人を超え、多くは大規模一般投資家で、国際不動産や資源開発の分野に興味を持っています。

 

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