金需要が過去6年で最低水準へ
金の需要が2015年第2四半期に、前年度比12%減の914.9トンとなったことが、金市場開発団体のワールド・ゴールド・カウンシルの最新レポート「Gold Demand Trends」で明らかとなった。
この要因として、このレポートはインドと中国の消費者の需要が減少したことをあげている。世界最大の消費国であったインドの金需要は、重量で前年比25%減少し154.5トン、第2位の中国は3%減少で216.5トンとなった。これにより、第2四半期は中国が世界最大の消費国となった。
そして、カテゴリー別では、インドと中国の需要減が響き、宝飾品需要が14%減の81.1トン減と最大の減少量となった。
しかし、ギリシャ債務問題がユーロ圏の投資を促し、欧州は重量にして前年比14%増の88トンとなったこともレポートは注目している。
インドの需要減の要因としては、第1四半期の例年以上の雨量が収穫を減少させて農業地域の収入源となったこと、そして第2四半期の6月と7月の結婚シーズンに吉慶の日々が少なかったことなどが上げられている。
それに対し、中国の需要減は、経済減速と株式市場の急落が消費者のセンチメントを傷つけたことが要因とされている。
なお、供給サイドは、第2四半期に前年度比5%減となっている。