金投資家の需要が価格とともに安定
金投資家インデックスは、2015年の上昇基調を保持しました。そして、ブリオンボールトのユーザーは過去4ヶ月間で1トン金を積み増しました。
昨年のクリスマスに、過去5年間で最も低い水準に下げた後、欧米の金投資傾向を表す金投資家インデックスは、2013年の夏以来の上げ基調を保つこととなりました。ここで、ブリオンボールトのリサーチ主任、エィドリアン・アッシュがその背景を解説しています。
これは、これは、世界一のオンライン金現物取引サービスを提供するブリオンボールトの購入者と売却者のバランスを表している、最新の金投資家インデックスによって明らかとなりました。そして、ブリオンボールトのディリーレポート上の顧客の資産の総計を見ると、金地金においては、2月以来1トン以上が増加し、この増量分は、2012年から2013年の冬以来の、高い水準となっています。
ブリオンボールトでは、5月末の段階で、全世界の56,000人のユーザーによって、過去最大の33.8トンの金地金が保有されています。そのユーザーの90%は欧米に居住し、総額17.3億ドル(約2140億円相当)の通貨と地金をブリオンボールトで保有しています。
金投資家インデックスは、その月に金を積み増したユーザーの数と金を減らしたユーザーの数を算出し、ユーザー全体の割合で示します。この数値が、50である場合は、金を積みましたユーザー数と減らしたユーザー数が完璧に一致したこととなります。金投資家インデックスは、4月の53.6から5月に53.2へと下げたものの、3月の53.1を上回ることとなりました。
5月の数値は前年比と過去12ヶ月平均も4ヶ月連続で上回ることとなりました。
この安定した基調は、価格の動きにも同じものが見られます。それは、ドル建て、ポンド建て、ユーロ建ての全ての通貨において、2年前に現在の水準に達し、金投資家インデックス同様に、このレベルで安定しつつあります。
更に、ブリオンボールトのユーザーは、先月0.2トンを積み増し、33.8トンとするなど、重量においても、需要の上昇基調も保持することとなりました。これらの金地金は、ブリオンボールトが設置した貴金属專門保管場所である、チューリッヒ、ロンドン、ニューヨーク、トロント、シンガポールで貯蔵されています。
金投資家インデックスとは異なり、銀投資家インデックスは、5月に49.9とマイナス数値となり、大きく下げることなりました。
銀投資家は、金投資家に比べ、一月の間に50%以上取引を盛んに行う傾向があります。5月にドル建て銀価格は、過去4ヶ月で最も高い水準となりました。そして、ポンド建てでは2%増、ユーロ建てでは3%増となっています。そのため、この価格水準は、取引を盛んに行う人々に利益確定を促したのでした。
重量においては、ブリオンボールトのユーザーは、4ヶ月連続でその保有量を増加させ、前月比1.1トン増の過去最大の504.7トンとなっています。
これをまとめると、貴金属の投資家は、欧米においては引き続きメインストリームではないもの、このような投資を行う人々は、継続して世界でも有数のオンラインプラットフォームを利用して、その投資額を増加させているということが分かります。