金市場ニュース

金価格ディリーレポート(2024年7月1日)フランス総選挙の結果を受けた時期尚早の警戒感の和らぎでユーロ建て金価格が下落

週末のフランス議会選挙の第一回投票において、マリーヌ・ルペン氏率いる極右政党「国民連合(RN)」が決定的な勝利を収めなかったことへの「安堵感」から、月曜日金価格はユーロ高からもユーロ建てで下落し、フランスの株式市場が欧州の取引所を牽引していました。
 
ルペン氏のRN党は日曜日、1997年以来の高い投票率で3分の1の票を獲得し、大きく票を伸ばしましたが、一部の世論調査が示唆したよりも僅差で勝利し、左派の新人民戦線(NFP)連合の28%~29%に対し34%を獲得していました。
 
この結果、エマニュエル・マクロン大統領の中道政党は20〜22%で3位となっていました。
 
フランスの代表的な株価指数であるCAC40指数は始値で2.8%上昇し、午後の取引ではその3分の1以上を戻したが、それでも1月下旬以来最も大幅な1日あたりの上昇を示していました。
 
フランスとドイツの債券利回りのスプレッドは0.70ポイントに縮小し、新たなフランス政府とその財政政策への市場の信頼が高まったことを示唆していました。これは、マクロン大統領が6月初旬の欧州議会選挙で敗北したことを受け、フランス議会選挙を招集するという衝撃的な動きを見せた際は、0.80ポイントを超える7年ぶりの高水準を記録していました。
 
フランス国債とドイツ国債の債券利回りのスプレッドのチャート 出典元 イタリア取引所
 
ブルームバーグは、投資銀行JPモルガンのストラテジストの言葉を引用し、来週末の第2ラウンドと最終ラウンドを前に、日曜日の結果に対する「安堵」は「 明らかに時期尚早」であるとしていました。
 
一方、欧州の投資家向けの金価格はロンドン時間月曜日早朝に最大0.8%安のトロイオンスあたり2155ユーロまで下落していました。20カ国の単一通貨であるユーロは、先週2カ月ぶりの安値を試した後、対ドルで3週間ぶりの高値付近まで上昇していました。
 
スイスの地金精錬・金融グループMKSパンプの金属戦略責任者、ニッキー・シールズ氏は最新情報の中で、「全体的に地政学的リスクは高まっている。」と述べていました。
 
「2024年後半にかけて、フランス、米国、英国、ドイツなど西側諸国の政治に対する信頼が一斉に(低水準に)達する中、金が(今年ここまでのように)上昇したのも不思議ではありません。」と続けていました。
 
ユーロの金価格は今年これまでに15.3%上昇しているが、ユーロは米ドルに対して2.5%下落し、CAC40はわずか0.5%上昇していました。
 
木曜夜の米大統領候補によるTV討論会のドナルド・トランプに対する惨憺たるパフォーマンスからも、ジョー・バイデン米大統領の討論会でのパフォーマンスは、「現代史における 大統領候補の中で最悪 」であり、「彼が大統領候補として交代させられる不確実性が高まっている」とシールズ氏は続けていました。
 
日曜日に発表されたCBS News/YouGovの世論調査によると、米登録有権者の72%が81歳の 大統領は再選を目指すべきでないと考えており、2月の63%から上昇していました。
 
月曜の朝ドルが下落する中、米国ドル建て金スポット価格は、6月は月間で0.7%の下落を記録した後に、0.3%上昇しトロイオンスあたり2333ドルをつけていました。
 
ちなみに、金地金のドル建て価格は、2024年第2四半期においては5.3%上昇し、今年年初からは12.4%上昇しています。
 
今週木曜日に行われる英国の総選挙では、14年間続いた保守党政権に終止符が打たれ、左派の労働党が大勝することが広く予想される中、本日 ポンド建て金価格は、トロイオンスあたり1843ポンドと0.2%上昇していました。
 
反移民政党である「リフォームUK」は、テクネ社による 最新の投票意向調査によると、保守党にわずか2ポイント差の17%の支持率となっており、労働党の予想得票率は8月以来最低の41%に低下していますた。
 
英国の主要株価指数のFTSE100が月曜日上昇する中で、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重要視する個人消費支出(PCE)コア・デフレーターが金曜日に予想より軟調であったことを受け、米国の主要株価指数も上昇して始まっていました。
 
銀価格はトロイオンスあたり29.26ドルと0.4%上昇し、年初来で23.5%の上昇を記録していました。
 
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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