金市場ニュース

金価格ディリーレポート(2024年1月22日)中央銀行の政策金利発表を控える中、コメックスの先物・オプションの資金運用業者は強気ポジションを減少させ、金・銀価格は反落

金地金価格は、今週の中央銀行の政策金利と重要経済指標発表と地政学リスク関連の動きを前に、コメックスの先物・オプションで強気ポジションが減少した後、12月中旬以来の安値で始まり、銀地金は10週間ぶりの安値に下げていました。
 
米連邦準備制度理事会(FRB)が来週、次の政策金利を発表する予定であることから、金価格はアジアとロンドンの取引で2020ドルを割り込んでいました。
 
これは、紅海の海運に対するフーシ派の攻撃がインフレ懸念を高めるなど、中東の地政学リスクがさらに拡大する中、FRBが3月にドル建て金利を引き下げるのではないかという観測を後退させたために3週連続で、記録的な高値から下げていたことからでした。
 
スイスの地金精錬・金融グループMKSパンプの金属戦略責任者ニッキー・シールズ氏は、「堅調な米経済データからも市場が利下げ観測を調整する中で、貴金属はディフェンシブな取引を続けている」と語っていました。
 
先週発表された米国のデータによると、世界最大の経済大国である米国の12月の小売売上高は予想を上回り、最新の週間の新規失業保険申請件数は16ヶ月ぶりの低水準となっていました。
 
しかし、シールズ氏は、「システマティックで商品取引アドバイザーが金や他の貴金属をショートしているため、(金先物やオプションの)ポジショニングに非対称なリスクが構築されている」と続けていました。
 
コメックスの金先物・オプションの資金運用業者のネットポジションと金価格の推移 出典元 ブリオンボールト
 
米国の規制機関である商品先物取引委員会(CFTC)が発表した、1月16日に終わる週の最新のデータによると、ヘッジファンドやその他のレバレッジを効かせた投機筋は、コメックス金先物・オプションのネットの強気ポジションを過去2週間で26%減少させていました。
 
この減少により、金価格が10月中旬の7ヶ月ぶりの安値まで下落した11月14日以来の最小の投機ポジションとなっていました。
 
また、CFTCのデータによると、投機筋は銀価格に対する正味の強気ポジションを減らし、3週間でその規模をほぼ3分の2に減らしていました。
 
銀価格は、主に工業用金属ですが、月曜日には3.7%下落し、11月中旬以来初めてトロイオンスあたり22ドルを下回っていました。
 
この下落は、かつて貨幣価値であったこの2つの金属の相対価格を示す 金銀比価をさらに押し上げ、この16ヶ月で最も高い値となる92まで上昇させていました。
 
デリバティブ・プラットフォームのサクソバンクの商品ストラテジスト、オーレ・ハンセン氏は、「ドル高が進み、トレーダーが米国初の利下げのタイミング観測を遅らせたため、(貴金属ポジション全体に)幅広い売りが見られた」と述べ、資金運用業者のプラチナ先物・オプションのネット・ロングは、先週のデータで中国の経済成長に対する懸念からほぼゼロまで消滅したと付け加えていました。
 
プラチナの需要の3分の2は自動車触媒を中心とする工業用で、月曜日は900ドル前後で安定して推移していました。
 
中国の株式市場は本日急落し、外国投資家が資金を中国市場から引き上げる中でベンチマークである上海総合指数は1日で2022年4月以来最大の下げ幅である2.7%下落していました。
 
これとは対照的に、上海金取引所の地金価格は、先週新高値を記録後、わずか0.3%下落の1グラムあたり479人民元となり、ロンドン相場に対するプレミアムは、貴金属の第一の消費市場への新規輸入のインセンティブを示すトロイオンスあたり49ドルと、歴史的な平均の5倍以上となったものの、先週の2ヶ月ぶりの高値からは下落していました。
 
ユーロ建ての金価格は0.1%安の1860ユーロとなり、ポンド建ての英国金価格は0.3%安の1593ポンドとなっていました。
 
今週は火曜日には日本銀行が2024年最初の政策金利を発表し、木曜日には欧州中央銀行が発表すします。水曜日には米国と欧州の製造業PMIが発表され、木曜日には米国の第4四半期GDPが発表され、金曜日にはFRBがインフレ指標として注目する米個人消費支出PCEデフレーターが発表されます。
 
そして、火曜日にはニューハンプシャー州大統領予備選挙が行われ、ドナルド・トランプ前大統領は、先週のアイオワ州党員集会での地滑り的勝利をさらに拡大すべく、ニッキー・ヘイリー前国連大使との共和党候補指名争いに臨むこととなります。
 
イランのエブラヒム・ライシ大統領は日曜日、5人のイラン軍顧問を殺害したイスラエルによるダマスカスへの攻撃は、このままでは済まされないと誓っていました。
 
パキスタンとイランは、先週のドローンとミサイル攻撃の応酬の後、外交関係を回復した一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、パレスチナ紛争の「二国家解決策」について話し合うというアメリカ、EU、イギリスの呼びかけを拒否し、ハマスがイスラエル南部で10月7日に行った残虐行為の後、ガザで拘束されている残りの人質を解放するという提案も拒否していました。
 
パキスタンとイランは、先週のドローンとミサイル攻撃の応酬の後、外交関係を回復した。
 
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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