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金価格ディリーレポート(2023年10月2日)金価格は米政府機関閉鎖回避後にさらなる利上げ観測が広がり、7か月ぶりの低さへ下落

ドル建て金相場は、米与野党が週末合意をして来月半ばまで米政府機関閉鎖が免れたことで米利上げ観測が広がり、2023年最終四半期初日に、債券、株式、そして多くの投資商品相場と共に下げて、7ヶ月ぶりの安値をつけました。
 
ジョー・バイデン大統領は、債務上限の期限まであと1時間と迫った土曜日に、政府資金を6週間延長する法案に署名しましたが、ここにはすで に750億ドルもかかっている、共和党の強硬派が激怒しているウクライナへの武器や援助のための追加資金は含まれていませんでした。。
 
ブルームバーグは、米中央銀行の金利政策に注目している アナリストのコメント「当初市場は、米政府機関閉鎖が11月のFOMC時に行われていると予想していたために利上げは11月よりも12月の観測があったものの、この新たな動きにより、私の推測では、市場は11月の利上げの可能性がより高くなったと評価し、それは金利曲線では近い将来が高まることを意味します。」を引用していました。
 
ドル建て金相場の過去1年間のチャート 出典元 ブリオンボールト
 
デリバティブ取引所 CMEのFedWatchツールによると、FRBファンド先物のポジションは月曜日の朝に急上昇し、来月の利上げ確率は週末の取引前の18%から28%に上昇していました。
 
一方、主要国債価格は再び下落し、米国国債利回りは10年債を含むほとんどの米国債で2007年以来の最高値を更新していました。
 
10年債利回りは本日5ベーシスポイント高の4.65%へ上昇し、先月においては0.47%近く上昇し、月間の上昇率としては今年最高となっていました。
 
ドル指数(為替市場における主要通貨に対する米国通貨の価値を示す指標)も上昇し、ロンドンのランチタイムまでに0.3%上昇し、これは先週は3.1%高で、11週連続の上昇後のさらなる上昇となります。
 
ドル建て金相場は、先週4%近く下落して2021年6月以来の大幅な下げを見せた後、本日ロンドン時間昼過ぎに0.7%下落しトロイオンスあたり1835ドルと3月初旬以来の安値となっていました。なお、今週世界最大の金消費国である中国の市場は、ゴールデンウィークで金曜日まで休場となっています。
 
金価格は9月に月間ベースで4.9%下落し、四半期ベースでは3.3%下落しています。   
 
金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は、日本地金流通市場協会の最新ノートの中で、「(1900ドル付近の)水準を切り下げると、このところのテクニカル要因悪化を手掛直近安値を下回ることになった。」と述べていました。
 
金を裏付けとするETFの信託財産も縮小を続けており、金ETFの最大銘柄のSPDRゴールドシェア(NYSEArca: GLD)は先週0.4%減で4週連続の週間の減少を見せて2019年8月以来の残高へと下げ、第2規模のiShareゴールド(NYSEArca: IAU)は、3.3%の減少で2020年4月以来最小の残高で10週連続で資金流出を記録していました。
 
米国政局に戻ると、共和党の強硬派議員マット・ゲッツが、バイデン民主党と協力して政府閉鎖を回避したケビン・マッカーシー下院議長の更迭に動くと述べ、数人の共和党議員がそれを 「必ず」サポートすると述べていました。
 
カナダのBMOウェルス・マネジメント・アジア部門でチーフ・インベストメント・オフィサーを務めるユン・ユ・マ氏は、「金融市場はシャットダウンを覚悟していた。そのために、一種の安堵感があるものの、これは 一難が去ったのみであり簡易的なものといえるだろう。」と述べていました。
 
「金利とFRBのタカ派的な姿勢は、今後数週間にわたって市場の動きを決める主な原動力となる。」と続けていました。
 
欧州株式市場は金や債券価格とともに下落し、ユーロ・ストックス600指数は0.4%安となっていました。
 
ユーロ圏20カ国の製造業は、工場の受注が激減し、雇用の減少が加速しているため、 深く長期的な低迷から抜け出せないでいると本日購買担当者景気指数のデータを発表したS&P Globalは述べていました。
 
ユーロ建て金価格は1742ユーロ、ポンド建て英国金価格は1510ポンドを下回り、6週間ぶりの安値へと0.4%下落していました。
 
主に工業用金属である 銀価格は本日ロンドン時間昼過ぎに2.3%安の21.67ドルとなり、先週の5.9%の下落をさらに悪化させていました。
 
そこで、かつて貨幣であった2つの金属の相対価格を追跡する 金銀比価をさらに85へと押し上げ、8週間以上ぶりの銀の割安傾向となっていました。
 
世界第3位の経済大国である日本では、10年物国債の利回りが過去10年間で最高の年0.77%まで上昇したことを受け、日本銀行は本日、国債の価格を引き上げ、利回りを押し下げるために 国債を購入すると発表していました。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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