金市場ニュース

金価格ディリーレポート(2022年4月11日)長期金利が3年ぶりの高さ、実質金利がゼロに近づく中で、金は日本円建てで最高値を付けるなど上昇


月曜日金価格は米ドル建てで2週間ぶりの高値を付け、日本円建てで過去最高を更新しました。


 


この間、世界的に長期金利が3年ぶりの高水準に急騰し、債券市場のインフレ予測を調整した後の米国の実質金利が2020年3月のコロナ危機以来初めてゼロに近づいたにもかかわらずのことでした。


 


日曜日のフランス大統領選の第1回投票が行われ、現職のエマニュエル・マクロン氏と極右政党の「国民連合」のマリーヌ・ル・ペン氏が、上位2人による24日の決選投票に進むことが確実となり、本日ユーロ建て金地金はトロイオンスあたり1800ユーロを超えて上昇していました。


 


また、英国ポンド建てにおいてはトロイオンスあたり1500ポンドを超え、1ヶ月ぶりの高値となっていました。


 


ウクライナ政府は一方、再集結したロシア軍による 襲撃が広く予想される中、東部ドンバス地域から脱出するよう国民に促していました。


 


日本地金マーケット協会の池水雄一代表理事は「これだけの金利の急騰にも拘わらずゴールドは下落するどころか逆に上昇しており、インフレへの投資家の警戒感がより一層強くなっているということができるでしょう。」と最新のレポートで述べていました。


 


ロンドンの金地金現物価格は、先週1.2%上昇した後、ロンドン時間昼過ぎに0.7%上昇してトロイオンスあたり1962ドルとなり、3月25日以来の高値となっていました。


 


米国債の10年物利回りは、ワシントンや多くの金融・商業機関の借入費用のベンチマークとなっていますが、今朝は2.77%と過去3年間で最も高い水準をつけていました。


 


インフレ連動債(TIPS)が示唆する実質金利も上昇し、月曜日には-0.11と、2年以上ぶりのよりゼロに近いマイナス値をつけていました。


 


ドル建て金価格と10年物TIPS債利回りのチャート 出典元 ブリオンボールト


 


金価格と米国実質金利の逆相関は、先月2020年8月以降、21日間単位で最も強い相関を示した後、4月に入り急激に弱まっていました。


 


実質金利が低下すると上昇する傾向にある金価格は、現在10年物インフレ連動債(TIPS)利回りとの決定係数(R2乗)が4.8%となり、3月の4ヶ月ぶりの高値の76.5%を大きく下回っていました。


 


クリーブランド連銀のロレッタ・メスター総裁は日曜日、 CBSのインタビューで「FRBが物価上昇のペースを下げるために着実に動いていても、今年と来年のインフレ率は高いままだろう」と述べていました。


 


火曜日に発表される3月の米消費者物価指数では、前年同月比8.4%の上昇と予想されています。これは1981年以来最も早いペースで、2月の7.9%をも上回るものです。


 


ANZのシニア・コモディティ・ストラテジストのダニエル・ハインズ氏は「インフレ懸念の中、 金は引き続き買われている」と述べていました。


 


「貴金属は、構造的に高いインフレに対するヘッジとして、投資家の強い需要がある。」と続けていました。


 


本日、日本円での金相場は、通貨が対ドルで2015年以来の安値となる中、1グラムあたり7956円と3月の史上最高値を更新していました。


 


ユーロは為替市場で7日間連続の下げを止め、フランス株価指数のCac40は大統領選挙の第一回投票の結果を受けて0.5%上昇し、英国のFTSE250はスナック財務相への新たな政治的圧力を受けて、ロンドン昼過ぎまでに0.3%の下落を記録していました。


 


アジア株は、世界第2位の経済大国である中国の生産者物価上昇率が年率8.3%と予想を上回ったため、中国のCSI300指数が3.1%下落したのを筆頭に暴落していました。


 


中国政府の「ゼロ・コロナ」政策により、主要な金融センターである上海は依然として封鎖されていますが、全国消費者物価指数は前年比1.5%上昇し、予想の1.2%を上回っっていました。


 


一方、原油価格は2週連続で下落し、ブレント原油は2.4%下落、米国の指標原油であるWTIは2.7%下落していました。


 


銀価格はロンドン昼過ぎに2.1%上昇のトロイオンスあたり25.27ドル、プラチナは0.6%上昇のトロイオンスあたり986ドルをつけ、これら貴金属はそれぞれ工業用としての需要が3分の2を占めています。


 


ロシアが世界最大の産出国であるパラジウムの価格は、先週金曜日に、白金取引の標準を取り決め、まとめるロンドン・プラチナ・パラジウム市場(LPPM)がロシアのプラチナとパラジウムの精錬業者がグッドデリバリーリストから外されたというニュースを受けて習慣で6.6%の上昇を記録した後、本日も4.5%上昇してトロイオンスあたり2534ドルと2週間ぶりの高値となっていました。


 


金と銀の市場をまとめるロンドン貴金属市場協会(LBMA)は、3月7日にすでに新たに精錬される金と銀に関しては、ロシアの精錬会社はグッドデリバリーリストから外されると発表していました。


 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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