2021年8月9日 月曜日 18:19
金と銀の価格はアジア時間早朝にそれぞれ4ヶ月、8ヶ月ぶりの低さへ急落しました。
これは、この時間の流動性の低さとFRBの量的緩和縮小観測による動きでその後落ち着きを取り戻しましたが、原油価格はアジアでのCovid-19感染拡大懸念でさらなる下落をすることとなりました。
金現物価格は、最大4.3%下落して2021年3月28日以来の安値となるトロイオンスあたり1688ドルを一時付け、その後下げ幅の4分の3を回復しましたが、これは、すでに先週金曜日に発表された米雇用統計が堅調であったことから先週2.2%下落し、夏枯れ市場を脱した後のことでした。
工業用途需要が高い金属の
銀価格は、8.6%安のトロイオンスあたり22.22ドルまで一時下げ、、2020年11月30日以来の安値を付けていましたが、その後4分の3以上の下げ幅を取り戻していました。銀地金は先週すでに3.4%下落していました。
Saxo Bankのコモディティ・ストラテジー・チームは最新のレポートで、「金曜日の弱い終値に続いて、両方の貴金属は月曜日のアジア市場開始時に流動性が限られる中で、脆弱な(より下げ幅を広げる可能性がある)状況であった。」と述べていました。
また、東京とシンガポールが祝日であったことからも取引高は限られており、今日のボラティリティに拍車をかけることとなりました。
ワールド・ゴールド・カウンシルのチーフ・マーケット・ストラテジストであるジョン・リード氏は、「コメックスの安値のトロイオンスあたり1677ドルは、ブルームバーグが報告したOTCの安値を大幅に下回っており、
コメックス先物からの資金の流出が急激な下げの背後にあることを示唆している。」と述べていました。
先物市場では、1分間に3,000枚以上のコントラクトが取引され、これは5億ドル以上の想定元本に相当し、通常は閑散としている取引時間帯に活動が急増したと
ブルームバーグは報じていました。
NABのシニアFXストラテジストであるRodrigo Catril氏は、「9月から12月の間にテーパリングの発表があり、11月から1月の間に実際のテーパリングが行われるという点については、
多くの意見が一致している」と述べています。
ダラス連銀のロバート・カプラン総裁は、ブルームバーグとのインタビューで、「私はこの資産買い入れプログラムをすぐに
調整する(縮小する)ことを支持しますが、調整プロセスを開始した後は、おそらくもっと緩やかなものにすべきだと思います」と述べていました。
しかし、カプラン氏は、インタビューの中で、連邦公開市場委員会の全員が時期やペースに同意しているわけではないとも述べていました。
原油価格は月曜日に4%下落し、先週の急落幅8%を拡大して3週間ぶりの安値となっていました。これは、米ドルが上昇したことと、アジア、特に中国で新型コロナウイルスに関連した新たな規制が導入され、世界的な燃料需要の回復が遅れるのではないかという懸念によるものでした。
デルタ型は中国の半分の省に広がっており、 被害の大きかった144の地域では、公共交通機関やタクシーの運行が停止され、先週水曜日に新たに3人の感染者が報告された北京では、列車の運行や地下鉄の利用が制限されていました。
また国連の委員会は月曜日、気候変動と地球温暖化は「
紛れもなく」人間が原因であり、前例のない速度で拡大していると警告しました。 今年の夏は、世界各地で山火事による死者や家屋の倒壊、森林の破壊が発生し、7月にはヨーロッパの一部で致命的な洪水が発生していました。
ドルインデックスは、先週金曜日に発表された米国の雇用統計に反応して2週間ぶりの高値を記録した後、月曜日昼過ぎに安定して推移していました。
米国政府や多くの金融機関、民間企業の借入コストの基準となる10年物米国債利回りは、先週金曜日に記録した3週間ぶりの高値から多少低下していました。
Saxo Bankは、「ここ数週間、金利が低下しても金価格が上昇しなかったため、トレーダーは金の奇妙な動きに動揺していたが、そのような中で、先週の利回りの小幅な上昇基調に対しては即座に強い反応を引き起こしていた。」と述べていました。
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