金市場ニュース

価格予想について

初心者にも分りやすい金のブログとして、経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている「はじめての金読本」で、金価格を予想する際に考慮する要因を提示し、その分析方法について解説しています。

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世の中には価格予想なるものが存在します。ときには気になって目を通しますが、ふ~ん、そういう見方もあるのかと思うばかり。

なにも斜に構えているわけではありません。

もちろん参考になることは多いのですが、どのような予想も前提条件を設定した上で、それぞれのシナリオを提示しているわけで、前提が崩れたら結果は変わりますから。

さらにいえば、マスコミに載る価格予想は、おおむねプロ筋から出ているわけで、ポジション・トーク*1の匂いが強いものです。

それでも将来の価格を知りたいのは人情で、金読本にも将来に関する質問が来ます。でも、こればかりは分からないのですよね。

といいつつも、少し触れてみます。あくまで考える材料を提供するだけですが。

金価格について見れば、強気筋も弱気筋も、同じ要因を注視していると言えそうです。

その要因が何かと言えば、みっつあります。ひとつは「ドルの行方」であり、ひとつは「中国インドの需要」であり、ひとつは「新興国中央銀行の金準備」です。

米国景気は着実に回復しつつあると読めば、金価格は長期的に下がるとの予想が出ます。ま、これはしごく当然の見方でしょう。

反対に、量的緩和の縮小は茨の道であり、米国景気は乱気流に巻き込まれると読めば、金価格は長期的に上がるとの予想が出そう。

新興大国の中国インドについても、どうも見方が大きく分かれているようです。彼らの金選好は文化の底流にあるものゆえ潜在需要は旺盛とする見方がある一方、そのうちに飽和状態が到来して、現在の大幅な買い超過から、売り超過に転じる可能性があるという見方もあります。

どちらにも一理あると言えそうです。

ただ、中国インドに懸念があるとすれば、経済発展に伴う自国通貨高の波を被り、国内金価格が大きく下落した場合でしょう。需要が爆発するのか投げ売りが起きるのか。中国人民の「元」に対する信任度を推し量るひとつの試金石になるかも知れません。

そして新興国中央銀行の金準備の動き。金融危機モードが解除され平常時に戻れば、増強の動きは収束すると見る向きがある一方、いやいや、新興国の金準備比率*2低いので、増強の動きは続くと見る向きもあります。

みっつの要因とも、どちらに与するかで、見え方はまったく異なるから面白い。ただ、足元、不確実要素が多すぎるためか、短期的に市場は弱気に傾いているようです。

本日はここまで。

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経済アナリスト、そして金市場の第一人者の豊島逸夫氏にも推薦されている金のブログ「はじめての金読本」より。

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