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中国人民元の大幅切り下げの背景とその影響とは

本日11日、中国人民銀行が人民元相場の20年ぶりの実質的な大幅切り下げに踏み切った。

中国人民銀行(中央銀行)が、営業日毎に設定する人民元の中心レートを1.9%引き下げた。人民元相場は、同国が公定レートと実勢レートを一本化した1994年1月以降で一日あたりの最大の下げを記録することとなった。

先週、IMFは人民元に公式準備通貨としての地位を与えるには、中国が為替制度の自由化を進める必要があると率直に指摘していた。

また、先週末8日に発表された中国の7月の貿易収支は、米ドルベースの輸出と輸入を合わせた貿易額が前年同月比8.2%減り、5カ月連続で前年水準を下回った。

この間日本円は為替市場で継続して下落し、日本の輸出産業を後押ししている。

そして、この夏上海株式市場は、25%の下げを記録している。

その背景がどのようなものであったとしても、本日の上海黄金取引所での金価格は2.2%上昇し、取引量は急増している。

昨日フィッシャー米連邦準備制度理事会の副議長が「今の低いインフレ率はあくまで一時的な要因によるもので、永遠に続くものではない」と述べたことが伝えられていたが、米国の総輸入の17%は中国からのものであり、米国貿易赤字の70%が対中国となっている。

そのため、人民元が2%下げたということは、中国の商品のドル建て価格が下がることも意味し、即座に米国消費者物価に与える影響は、0.3%ポイントの下げのリスクを持つ。

米国連邦準備制度理事会は年間2%のインフレーションを目標としている。しかし、最新の6月の消費者物価指数は、前年比0.1%であった。

英国のADS Securityiesは、本日の中国の動きを受けて、「これ以上のドル高は米国経済にとって悪影響を与えるために、米国連邦準備制度理事会の9月の金利引き上げを止めさせる事となったかもしれない」とコメントしている。

ブリオンボールト社のリサーチ部門は、オンライン金取引所有サービスを提供する世界有数の英国企業ブリオンボールトの、リサーチ・ダイレクターのエィドリアン・アッシュ、日本市場担当ホワイトハウス佐藤敦子を含む国際市場担当者によって構成されています。

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