中国の金購入が2014年の金相場を決める
2013年と同価格で金を購入することで、中国は2014年の金相場を押し上げるとアナリストは分析している。
中国の庶民と投資家の金購入傾向が、2014年の金相場を決めることが証明されるであろうと、Commerzbankのコモディティーチームの主任が述べている。
「中国の金の需要が(2013年のように)毎月100トンほどを継続するのであれば、金相場は回復することだろう」とEugen Weinberg氏はブルームバーグに語っている。
「しかし、中国の購入者が金のパフォーマンスに満足をしなかった場合、金相場はさらなる下げを見せることだろう。」
中国が金売買の自由化をして12年に過ぎないが、その金の需要は、2013年に世界最大の金消費国であったインドを初めて抜いたのであった。
先の中国の購入量の急増を含むいくつかの要因が金相場に影響を与える事となり、「新興国の強い需要は、最も長く続くものであろう。」マーケットメーカーのブリオンバンクであるHSBCは記している。
中国の旧正月が1月31日から始まり、「中国の商店は既に十分に在庫を整えているかもしれない。」とHSBCのアナリストは今週月曜日述べた上で、「そのために直近では需要が減るかもしれないが、これは一時的なものだ。」としている。
しかしながら、欧米のファンドマネージャによるETFの売却が継続するリスクについても指摘し、「金は安全資産としての魅力を出すことはないであろう。」と、マーケットメーカーのBarclaysは述べている。
「その代わりに、特に東からの現物需要へとシフトしていくであろう。しかし、需要が金相場を決定する際に、この傾向はより低いものもしくは同水準のものになるであろう。」
重量においては、世界における宝飾品としての金購入は、20年来の弱気市場で相場が底を打っていた1990年代後半にピークを迎えた。
2013年の中国の金の輸入総量は、1000トンを超えるかもしれない。これは、欧米のファンドによるETFの売却量相当、もしくは上回るものだ。しかし、「東における金現物購入の急増は、強気市場であったためでもある。」とScotiaBankの最新の顧客向けレポートでは述べられ、「金購入における西から東へのシフトは、継続注視されるが、その事実は無視されるかもしれない。」とコメントされている。
そして、「機関投資家が金融システムに対して再び懸念を示さない限り、金は表舞台に立つことはないであろう。」と続けられている。
しかし、「中国の一般庶民や投資家のこの水準の金購入は、かつてないものであった。」とCommerzbankのWeinberg氏は反論している。
2014年における12%の価格上昇を予想し、中国への金の流出入において、香港が取引の拠点であることにも注目し、「この事実が今年の金相場を決めることとなる」と結論づけている。