中国の金消費量が2013年1000トンを超す
中国黄金協会は、本日、2013年の中国の金の消費量が前年比41%増の1176.40トンと、初めて1000トンを超えたことを発表した。
2013年に金価格は13年ぶりに下落した。これは、米国の量的緩和縮小開始の観測の広がったこと、世界景気の改善、そして株式市場の上昇が要因であり、その下げ幅は28%となった。
このような中、中国の需要は記録的となり、業界団体のワールド・ゴールド・カウンシルによると、中国がインドを抜き世界最大の金消費国となった可能性が高いとのこと。
2013年に中国の宝飾品需要は前年比43%増で716.5トンとなったことも、中国黄金協会のデータは明らかとした。また、金地金の需要も57%増の375.7トンとなったのに対し、金貨の需要1%減の25トンとなった。そして、工業用需要は48.7トン、そして他の需要は10.4トンであった。
昨年、金地金に裏付けられた上場投資信託(ETP)は、869.1トンと33%残高を減少させた。これは、この商品が取引が開始された2003年以来初めての減少となる。ちなみに、2014年2月7日付の残高は1737トン。
モーガン・スタンレ-は、世界の経済回復でETPの売却が中国の現物需要を上回り、金は「より痛みを伴うこととなるだろう。」と予想している。
上場している宝飾チェーン店としては世界最大のChow Tai Fook Jewellery Groupは、先週、香港とマカオと中国本土の販売量が、1月17日から2月3日までの間に、前年比15%増加したことを発表している。そして、この傾向は、大衆向け宝飾業界が成長することで、2014年に継続すると、UBS AGのアナリストのSpencer Leung氏は予想している。
ワールド・ゴールド・カウンシルによると、昨年中国は年初から3月までに960億人民元(150億ドル)の宝飾品と金地金を消費した。
今年、中国で有数の宝飾品店Caishikouにおいては、中国の旧正月の2日間のみで2億5千万人民元(4100万ドル)の販売売上であったと同サイトで発表されていたことを、ロイター通信が伝えている。
今年の中国の旧正月の祝日は、1月31日から2月6日まで。
この7日間の祝日中に、中国の小売売上高は6100億人民元(約1000億ドル)と、中国の商務部が金曜日に明らかにしている。
そして、South China Morning Postでは、中国湖北省(人口5800万人) と遼寧省(4300万人)と黒龍江省(3800万人)において、宝飾品の販売量が前年比30%増となったことを伝えている。
2013年の中国の金生産量は、前年比6.2%増加し、過去最高の428.16トンになった。これは、7年連続で世界最大の生産量を記録したことになる。