金市場ニュース

ニュースレター(2018年4月20日)1337.26ドル:シリア攻撃の懸念後退後、米金利上昇が金を押し下げる

私は先週末から日本に入っていますので、この発信が遅れましたことをお詫び致します。また、本日のニュースレターは、ロンドン便りを除く簡易版であることをご了承ください。

週間市場ウォッチ

すでにお伝えしたように、今月1日よりLBMA金価格の発表時間が翌日午前0時となりました。そこで、金曜日のロンドン時間3時の弊社チャート上のスポット価格で前週比を算出しています。

金曜日のロンドン時間午後3時の金価格はトロイオンスあたり1337.26ドルで、前週の金曜日のLBMA金価格のPM価格からは0.5%下げています。

月曜日金相場は、ドルインデックスが89.426と3週間ぶりの低さへと弱含む中、トロイオンスあたり1350ドルへと一時上昇していました。

これは、トランプ大統領がロシアと中国が自国通貨の価値を意図的に下げていると述べたことからとされていました。

なお、週末のシリアへの米英仏の攻撃は、トランプ大統領がツィッターで「任務は完了した」と投稿したことからも、軍事行動が拡大しないという観測で、市場への影響は限定的で株価は上昇していました。

火曜日金相場は、ドルインデックスが強含む中トロイオンスあたり1338ドルまで一時下げていました。

これは、ロンドン時間昼過ぎに発表された米住宅着工件数が予想を上回る良好な数字であったことなどからでした。

しかし、トランプ政権が、米企業が中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)に製品を売ることを禁止したこと、中国が米国産コーリャンの不当廉売(ダンピング)への対抗措置の仮決定をしたと発表し、18日から輸入業者に対し、輸入額の1.8倍の保証金を税関に差し入れることを義務づけ、本決定した段階で上乗せ関税をかけると見られていると伝えられていたことからも、米中貿易戦争への懸念は金のサポートとなり、その下げをほぼ取り戻すこととなりました。

水曜日金相場は、ドルインデックスが弱含む中上昇し、トロイオンスあたり1350ドル前後を推移することとなりました。

これは、シリア情勢もありますが、トランプ大統領がTPP復帰よりも「2国間取引の方が効果的で有益だ」とツィッターで投稿するなど、アメリカ第一主義への懸念などが金相場をサポートしたことからでした。

なお、同日発表された米 地区連銀経済報告書(ベージュ・ブック)では米国経済は引き続き緩やかから緩慢に成長しているとしたものの、トランプ政権の通商政策への懸念を指摘していました。

木曜日金相場は、ドルインデックスが上昇する中下げ、一時はトロイオンスあたり1341ドルまで下落していました。

これは、同日米国のロシアへの制裁によるアルミニウムやニッケルやパラジウム等の価格の上昇によるインフレーションの上昇の懸念から米長期金利が2.93%へと8週間ぶりの高い水準へと上昇していたことが要因の一つであった模様です。なお、これにより米株価が全般下げていました。

そして、銀相場は他の非鉄金属同様に同日一時4%近く、トロイオンスあたり17.35ドルへと上昇していました。これにより、金銀比価は今年1月末以来の低い水準の77.9と先月の2年ぶりの高さの82から下げていました。

金曜日金相場は、特に主だった経済指標が発表されない中、米長期金利が前日と同レベルの2.94%と8週間ぶりの高さへ上昇し、ドルインデックスが2週間ぶりの高さの90.318へと上昇する中、トロイオンスあたり1334ドルまで一時下落し、1336ドルで終えています。

しかし、銀価格は17.26ドルと前日の上げからは下げているものの引き続き11週間ぶりの高さを保って17.12ドルで終えています。

その他の市場のニュ―ス

  • 金ETFの最大銘柄のSPDRゴールドシェアの残高は4月16 日の週は全く変化がなく865トンと、引き続き昨年6月13日以来の高水準となっていたこと。
  • 金曜日に、トランプ大統領が石油輸出国機構(OPEC)を批判し、原油価格が下落していたこと。
  • 同金曜日にカーニー英中央銀行総裁が英国のEU離脱により、利上げという金融政策引締めは遅らせざるを得ないとコメントしたことで、ポンド安が進んでいたこと。
  • 水曜日に中国政府がその預金準備率を1ポイント下げると発表し、中国人民銀行が人民元売買の基準となるレート「基準値」を前日の基準値よりも元安・ドル高方向に設定したこと。
  • 同水曜日に、次期米国務長官に指名されているポンペオ中央情報局(CIA)長官が、大統領特使として北朝鮮を極秘訪問し、金正恩朝鮮労働党委員長と会談したことを自身のツイッターで明らかにしたこと。
  • 先週末に発表された先週火曜日のコメックスの貴金属先物・オプションの資金運用業者のポジションは、米中の貿易戦争の懸念が後退していたものの、シリア情勢への懸念が広がりつつあった先週火曜日に金と銀がネットロングを多少ながら追加し、プラチナとパラジウムはネットロングが減少していたこと。
  • 金の先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、0.26%増の429トンとなっていたこと。しかし、大口投機筋ポジションはネットロングを減少。
  • 銀先物・オプションのネットポジションは、先週火曜日も9週連続のネットショートでしたが、そのネットショートは8%、5,663トンまで減少していたこと。
  • コメックスのプラチナ先物・オプションのネットポジションは、先週火曜日に今年1月2日以来再び−7トンとネットショートとなっていたこと。
  • コメックスパラジウムの先物・オプションのネットロングポジションは、21.97%減で23トンと, 6週間連続で減少していたこと。これは、2016年11月8日以来の低い水準。

ブリオンボールトニュース

今週はシリアへの攻撃に絡み金購入が進んだ記事が発信され、ブリオンボールトのデータやコメントが取り上げられています。

シリアへの攻撃を目前に投資家が金購入を進めたことを伝え、金購入はどのようにできるのかをレポートする記事で、ブリオンボールトの最新のデータを取り上げ、金投資方法の一つのオンライン金投資サービスとしてブリオンボールトが紹介されました。

ここで、先週トランプ大統領がツィートでシリアでの攻撃が行われることを示唆した2日間で、ブリオンボールトでは94キロと、通常の225%の金取引が行われた事を紹介しています。そして、弊社のリサーチダイレクターのエィドリアン・アッシュは、この取引は多くは価格の上昇時に利益確定をし、懸念が後退したことで価格が下げた際に購入していたことからとし、それに対し多くのヘッジファンドや投機家は金の購入していたとしています。

その後金ETF等の幾つかの金投資方法を紹介し、オンラインではブリオンボールトをロイヤルミント等と共に紹介していました。

この記事で、ブリオンボールトの顧客が保有する金地金の量が、3月末に38.8トン、12億ポンド(約1750億円相当)相当と史上最高で、英中央銀行の金準備の8分の1となっていると取り上げられていました。

弊社のグループ会社でスコッチウイスキーのメーカーのジェームズ・イーディーが著名スコッチウイスキー誌のサイト の記事で取り上げられました。

ここで、ジェームズ・イーディーの創設者でCEOのルーパート・パトリックがすでに製造が取りやめになっている最高級のウイスキーを含めて、オリジナルのレセピに忠実にトレードマークXを再現したのかをレポートしています。

なお、このトレードマークXは、日本では新宿伊勢丹や楽天でも取り扱っていただいています。

今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

今週はお休みをさせていただきます。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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