金市場ニュース

ニュースレター(2017年11月10日)1284.30ドル:サウジアラビアへの懸念と米税制改革への期待後退で金価格上昇

週間市場ウォッチ

今週金曜日のLBMA金価格のPM価格はトロイオンスあたり1284.30ドルと前週同価格から1.3%上昇しています。

月曜日金相場はトロイオンスあたり1280ドルを超えて上昇することとなりました。

 

同日はサウジアラビアで反汚職キャンペーンの一環として王族少なくとも11人を含む多数の富豪が逮捕されたことも伝えられ、政治の混乱への懸念が高まり、またサウジアラビアとイエメンの反体制派との紛争も金市場に影響を与えることとなりました。

 

火曜日金相場は前日の上げから緩やかに下げ、トロイオンスあたり1277ドルで終えることとなりました。これは、ドルが多少ながら強含む中、前日の上げの調整や利益確定売りなどが起きたことからでした。また、前日3%近く上昇していたWTI原油も同日はその上昇分を0.2%と多少ながら戻していました。

 

水曜日金相場は、ドルが弱含み欧米株価が下げる中トロイオンスあたり1287ドルまで一時は上昇することとなりました。

 

これは、前夜ワシントンポストが連邦法人税率の引き下げの実現が一年遅い19年になる可能性があると関係者の話として報じたこと、また7日の米主要都市の知事選で民主党候補が相次いで当選したこと、そして同日トランプ米大統領が、訪問中の韓国での演説で北朝鮮に対し強硬姿勢を示したこと等が要因となりました。

 

木曜日金相場は、昨日同様に米国の税制改革の審議が難航し、法人税引き下げは2019年に先送りされるという見方が広がっていたことから、米株価とドルが下げ、トロイオンスあたり1288ドルまで一時上昇することとなりました。

 

本日金曜日は、アジア、欧州株、米国株式相場が続落したことから、ドルが弱含み、金相場は1284ドル前後の狭いレンジながらもロンドン昼過ぎまでは堅調に推移することとなりました。

 

これは、米下院が前日まとめた税制改革法案で、法人税の税率引き上げが事前予想通り1年先送りされ、7段階の所得税の税率区分を維持することや地方税控除の全廃などと下院案と大きく異なったことから、年内の成立の可能性が薄くなったという見方が広がっていることからのようでした。

 

しかし、ロンドン時間15時過ぎから金が下げはじめ、ロンドン時間17時前に1276ドルまで下落しています。これは、本日からベトナムのダナンで開幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)は明日にも首脳宣言を採択する見通しとのことで、週末を控えて目先の利益を確定する目的の売りも出やすい状況などが要因と一部分析されています。

その他の市場のニュース


  • 先週末に発表されたコメックス金先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションは、先週火曜日に多少(3.76%)ながら7週連続減少していたこと。これにより、過去12週間で最低の水準の517トンとなったものの、過去平均と比較すると未だ34%上回っていたこと。

  • コメックス銀先物・オプションの資金運用業者のネットロングポジションも、トロイオンスあたり17ドルを超える上昇を見せる前の先週火曜日は3週間ぶりに11%減少していたこと。しかし、過去の平均と比較すると134%上回っていたこと。

  • 金ETFの最大銘柄のSPDRゴールドシェアの残高は今週昨日までに2.7トン減少していたこと。

  • 今週木曜日に発表されたワールド・ゴールド・カウンシルがまとめた金需給の最新レポート(第3四半期)では、今年第3四半期は株への資金流出で金ETF需要が87%減少し、世界第2の消費国インドも新たな税の物品サービス税が導入されて需要が23%減少した結果、前年同期比9%減の915トンとなったとのこと。しかし、中国の投資需要は不動産投資が規制され、57%増であったとのこと。

ブリオンボールトニュース

今週は弊社が毎月まとめている金投資家インデックスの10月数値とその分析が多くの主要メディアで取り上げられました。

この記事では、ブリオンボールトの分析の「英国の欧州連合(EU)離脱とスペイン・カタルーニャ自治州独立の動きに対する懸念も安全資産としての金の目立った需要拡大にはつながっていない。値上がりしているビットコインへの投資家の関心が高まる一方、金の魅力は低下している」を紹介し、弊社リサーチ主任のエィドリアン・アッシュの「米株式相場が過去最高値を連日更新する中、金価格が下落しているのは驚きではない」、「一部の投資家はビットコインなど仮想通貨をめぐる騒がしさで気が散っている。そのため、新たな金投資家の関心は金価格が5年ぶりの安値を付けた2015年末以降で最も低くなっている」というコメントも取り上げています。

金の情報を日本語で網羅しているゴールドニュースサイトでは、弊社のプレスリリース全文を取り上げていただきました。

今週の市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

ロンドン便り

今週の英国からのニュースは、毎年この時期にお伝えしている、著名デパートのジョンルイスがクリスマスのコマーシャルビデオを本日ローンチし、主要メディアが大きく伝えているのでお伝えしましょう。

昨年は、トランプ大統領が選出された直後で、昨年のビデオのパロディー版もここでご紹介しましたが、年々このビデオに対する期待は高まり、他の多くの著名スーパーマーケットなども追随しています。

今年のビデオは、8歳の少年のベットの下に現れたMoz(モズ)というモンスターと少年の物語ですが、既にBBCではこの今日発表されたビデオに対し、「素晴らしい」と「期待外れ」の意見があるという記事すらも出しています。

また、英国のクリスマス商戦のために小売業界がこのようなビデオ作成と放映費用に使われた額は、今年60億ポンド(8976億円相当)と記録的な高さと、過去7年の間に40%増ともなっているようです。

下記には今年評判になっているビデオへのリンクを添付します。よろしければいち早くクリスマスムードへ浸ってみてください。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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