ニュースレター(2012年11月16日)1713.50ドル
週間市場ウォッチ
今週金曜日の金価格は、PM Fix価格がトロイオンスあたり1713.5ドルと1.4%の下げとなっています。
週明け月曜日は、先週の流れを受け継ぎ価格は上昇したものの、ニューヨーク時間外で価格を下げることになりました。これは、12日行われているユーロ圏財務相会合で、財政再建の達成期限を2014年から2年延長することを了承したものの、ギリシャに対する次回融資の承認は先延ばしされ、ギリシャの長期的な債務削減期限をめぐるユーロ圏と国際通貨基金(IMF)の見解の対立も鮮明になったことなどから、利益確定の売りが進んだ模様です。
火曜日もギリシャ情勢の不透明感から、ユーロが下げる中、金価格も押し下げられましたが、下げた際には押し目買いも見られ、1722ドルから1732ドルのレンジで推移することとなりました。
水曜日は、イスラエル軍がパレスチナ自治区のガザへの空爆を行ったことから地政学的リスクが高まりましたが、金価格は、前日同様のレンジに留まることとなりました。
木曜日は、ニューヨーク時間で金価格は下げることとなりました。これは、ギリシャ債務危機対策をめぐり、欧州当局と国際通貨基金(IMF)の対立が鮮明化され、懸念が高まったためであると共に、スタンダードバンク東京支店長池水氏のレポートによると、これはファンドの大量の売りが出されたためとのことです。
ギリシャ債務危機対策における、欧州当局とIMFの対立とは、ギリシャの債務減免(ヘアカット)に関してです。IMFは、ユーロ諸国による債務減免が必要と主張し、ユーロ圏最大の支援拠出国のドイツは、ヘアカットは違法として拒否をしていることから、ギリシャ向け次回融資310億ユーロ(395億ドル)の実施が確定されていないことが、市場の懸念を高めています。
本日は、米国の経済指標がスーパーストームサンディの影響で軒並み経済環境の悪化を示す中、金価格は狭いレンジで推移することとなりました。
その他の今週の市場のニュース
- ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の年次会合が香港で行われ、中国人民銀行の代表が、中国の金需要の今後の伸びを予想したこと。
- 英貴金属大手ジョンソン・マッセイが発表した需給報告で、プラチナとパラジウムの供給不足が伝えられたために、プラチナとパラジウム価格が急騰したこと。
- ギリシャ、スペイン、ポルトガルなどで緊縮策に反対するデモが活発化したこと。
- FOMCの議事録で、「ツイストオペ」が年末で期限切れを迎えた後、追加資産買い入れが必要になる公算が大きいとの認識を多くのメンバーが示していたことが明らかになったこと。
- ワールド・ゴールド・カウンシルの第三四半期の需給統計が発表され、前年同期比11%減少となったことが明らかになったこと。詳細は、「第3四半期の金の投資需要が、ETFの需要増加にもかかわらず減少」を参照ください。
- ソロスファンドが、今年第三四半期末時点で金ETF保有残高を前期比49%増加させ、1.32百万シェアとしたことが確認されたこと。これは、2期連続の大幅な増加。また、ポールソンファンドは、21.8百万シェアを維持したことも明らかになっています。
来週の注目点は、日銀金融政策決定会合後の金融政策発表、イングランド銀行議事録発表から明らかとなる今後のこれら中央銀行の金融政策。また、ドイツ及びユーロ圏の景気の先行きを示すPMI指標、景況感を示す、ドイツIFO景況指数および米国のミシガン大消費者信頼感指数などです。
そして、米国で開始された「財政の崖」の話し合い、ギリシャの次回支援に関する話し合いも引き続き市場は注目することとなります。
ブリオンボールトニュース
今週、ブリオンボールト米国責任者のミゲル・ペレス・サンタイアが、米国著名投資サイトの「Hard Assets Investor」で、今後の貴金属相場に関してインタビューを受けました。
また、ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュのコメントが、カナダの主要紙ファイナンシャル・ポストの「オバマ大統領と金相場の関係」の記事で取り上げられました。エィドリアン・アッシュの記事全文(英語)は、こちらでご覧いただけます。
http://business.financialpost.com/2012/11/11/auguries-gold-%E2%99%A5-ob…
また、米国大統領選と金価格の関連をレポートした、ウォール・ストリート・ジャーナルの記事においても、ブリオンボールトが取り上げられました。この記事全文(英語)は、購読者の方は、下記のリンクでご覧いただけます。
http://online.wsj.com/article/SB100014241278873240735045781094104202512…
ブリオンボールトのチーフエコノミストのベン・トレイノアの先週の金価格動向の背景として、「財政の崖」があるという解説が、米国主要経済サイトMarket Watchで取り上げられました。この記事全文(英語)は下記のリンクご覧いただけます。
http://stream.marketwatch.com/story/markets/SS-4-4/SS-4-16353/
今週市場分析ページには、下記の記事が掲載されました。
- ブリオンボールトリサーチ主任エィドリアン・アッシュの「中国金市場の大きな進歩」
- はじめての金読本の「新興国リスクと金」
- ブリオンボールトリサーチ部門の「第3四半期の金の投資需要が、ETFの需要増加にもかかわらず減少」
また、今週の主要経済指標の結果と解説は、下記のリンクでご覧いただけます。
なお、今週の市場を日本語で解説しているビデオは、しばらくお休みをさせていただきます。
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