金市場ニュース

ニュースレター(11月7日)1154.5ドル 米中間選挙結果で急落し、米雇用統計結果が予想を下回り下げ幅を取り戻す

週間市場ウォッチ

今週金曜日のPM Fix金価格は、トロイオンスあたり1154.5ドルと前週同価格より0.8%下げています。

週明け月曜日と火曜日は、週の半ばと後半に重要イベントを控え、狭いレンジでの取引となりました。

水曜日は、金価格はトロイオンス1139ドルと、1155~1160ドルのサポートラインを割り、年初からの最安値を記録しました。

これは同日結果が発表された米国中間選挙で、共和党が上院と下院で過半数を獲得したことから、ドル高が進んだことが要因となりました。また、欧州中央銀行の金融政策発表を翌日に控え、発表されたユーロ圏小売売上高は予想を下回ったことから、ECBが予想に反して量的緩和を行った場合、ドル高が進み金にとってはネガティブ要素となることから、警戒心も高まっていた模様です。

木曜日は、欧州中銀は金融政策発表で、政策金利は0.05%に据え置きましたが、ドラギECB総裁が記者会見でABS 資産購入を近い将来始め、2年間継続するなどと量的緩和詳細を明らかにしたことから、ユーロが対ドル1%即座に下げ、ユーロ建て金相場は今週の2.8%の 下げを多少取り戻すことなりました。しかし、ドル建て金相場は狭いレンジでの取引となりました。

本日金曜日は、アジア時間に1133ドルと年初からの最安値を更新しましたが、市場注目の米雇用統計が発表後金相場は戻すこととなりました。この雇用統計では、非農業部門雇用者数は21万4千人と予想の23万1千人と前回の24万8000人(上方修正値25万6千人)を下回り、失業率は5.8%と前回と予想の5.9%と改善しました。しかし、雇用者数が予想を下回り、労働参加率が引き続き低水準であること、また時間当たりの賃金も改善していないことから、ドルが下げ金相場は上昇することとなりました。

 

他の市場のニュース

  • 6日に円が対ドル115円を突破し、7年ぶりの円安となったこと。
  • 金の値決めの新方式は、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)を運営管理しているICEに決定したことが本日発表されたこと。

ブリオンボールトニュース

英国で最も購読者が多い経済誌のMoney Week誌が読者へ行ったアンケートで、ブリオンボールトが、金投資サービス会社として最良の会社と選ばれたことが本日発表されました。ここでは、FX取引のプラットフォーム提供会社としてはIGが選べれるなど、金融取引を提供する英国有数の会社が選ばれています。

また、本日ロンドン貴金属市場協会が発表した金値決めの新方式をICEが管理運営することが決定されたことをまとめたファイナンシャルタイムズの記事で、ブリオンボールトのリサーチ主任のエィドリアン・アッシュのコメントが取り上げられています。

このコメントとは、「金値決めを新方式へと移行するのは、市場の要望ではなく、規制の高まりが背景にあった。そして、金値決めも来年春までにLIBOR同様に正式に規制下に入る事となるだろう。(ICEはLIBORを運営管理し既に規制をクリアしていることからも)この決定はそれを先取りしている。」というものです

そして、今週火曜日に発表されたブリオンボールトのまとめる金投資家インデックスの10月の数値について、今週ブルームバーグが取り上げています。また、この詳細は日本語で金の情報を網羅しているゴールドニュースサイトでも取り上げられています。

先の記事でご覧になってお分かりになるように、ブリオンボールト金投資家インデックスの10月数値は、金相場が大きく下げる中、10月に9月の上昇分を失うこととなりました。

今週のブリオンボールト市場分析ページには下記の記事が掲載されました。

今週の主要経済指標の結果は、下記のリンクでご覧いただけます。

ロンドン便り

英国は、10月31日のハロウィーン、11月5日のガイ・フォークス・ナイトが終わると街はクリスマスムード一色に変わります。そこで、今週は一足早くクリスマス関連の話題をお届けします。

英国でも有数のデパート「ジョン・ルイス」は、2007年から毎年クリスマスに特別なコマーシャルを発表しています。このコマーシャルが昨日発表され、既に大きな反響を読んでいるので、その詳細を少しご紹介しましょう。

まず、昨日発表されたコマーシャルは、Youtubeでは既に450万を超える再生回数となっています。昨年のコマーシャルは1300万回へ達したとのことですから、既にかなり速いペースで再生されています。

通常このコマーシャルは「愛」をテーマとした物語で、デパートで売られている商品などは全く出てきません。そして、使われる曲はよく知られたポップソングを、その年に力を見せている新人がカバーしてきています。そして、今年はジョン・レノンの「Real Love」をTom Odellが歌っています。

今年は、サムという少年と彼の大好きなペンギンのモンティの物語です。このペンギンは全てCGで作られたとのことですが、この動きは、感情豊かでありながらペンギンらしさは失っていない素晴らしい出来となっています。

コマーシャル制作費用は100万ポンド(約1.8億円)ですが、広告の放映代やその他の関連費用を含めて700万ポンド(約13億円)を費やしたとのこと。

既にこのコマーシャルが発表されて、95ポンド(1万7千円)するペンギンのぬいぐるみは1時間で売り切れたとのこと。そして、モンティの名で作られたツィッターのアカウントは1日で5000のフォロワーがつき、フェイスブックのTrending(最も投稿されているニュース)ともなったようですので、その効果は既にしっかり現れているようです。

もしご興味があれば、このYouTubeビデオで、一足早くクリスマスムードをお楽しみください。

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

注意事項: ここで発信される全ての記事は、読者の投資判断に役立てるための情報です。しかし、実際の投資にあたっては、読者自身にてリスクを判断ください。ここで取り扱われる情報及びデータは、すでに他の諸事情により、過去のものとなっている場合があり、この情報を利用する際には、必ず他でも確証する必要があることを理解ください。Gold Newsの利用については、利用規約をご覧ください。

SNSで最新情報を入手

Facebook   TwitterYoutube

 

貴金属市場のファンダメンタルズ