インド政府が「80:20の原則」(金の輸入に対し20%を再輸出)を撤廃
インド政府が経常赤字対策として、2012年1月から金輸入税を引き上げてきたことに加え、2013年7月に課した、金輸入規制の1つである「80:20の原則」(金の輸入に対し20%を再輸出)を緩和し、本日から撤廃したことがインド中央銀行の公式サイトで伝えられている。
この「80:20の原則」においては、新たな輸入をする前に輸入分の20%を輸出する必要があった。
当局関係者は「この緩和によって、金輸入規制の緩和を期待した市場の歪みを正し、金輸入を減らすことになるだろう。」と述べ、「80:20の原則」は、金の輸入量が減少したことからも効果があったとしながらも、前政権による緩和によって金輸入は急増していたともコメントしている。
この「80:20原則」が導入された2013年7月は、その内容が明確でなかったことから、前月の記録的な金輸入量が0へと激減した。また、この原則により、金の密輸量も急増し、密輸業者は政府が課していた10%の関税分を支払われていたともレポートされている。
なお、全政権による緩和とは、今年5月に民間業者6社に「80:20原則」下での金輸入を許可したこと。それまでは、国有の銀行及び企業のみが「80:20原則」での金輸入を許されていた。
この緩和により、今年4月から9月までの金輸入総量の40%は、この民間企業6社によるものとなっている。
金輸入量は、10月に280%増の41.7億ドル相当となり、9月には95,673kgと、今年度初めから6ヶ月で最も高い水準となった。
ちなみに、8月の金輸入は50,213kgで、4月43,207kg、5月52,612kg、6月77,681kg、7月45,269kgとなっている。