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【金投資家インデックス】2020年のコロナ禍で倍増していた金投資需要が 新年に更に50%急増

昨年の金投資家インデックスは年間で史上最高水準となりました。

金投資は2021年年明け4日間に、前年同時期50%を超えて急増していました。

これは、個人投資家が昨年記録的な額の資金の流入を行い、前年比で貴金属投資が倍増した後に起きていました。

ブリオンボールトを利用して金地金を購入する需要は、今年1月に評価額ですでに680万ドル(7億円)に達し、ドル建てで58.4%前年比上回り、日本円建てベースでは50.4%上回っていました。

昨年のコロナ危機からも、ロンドン西部に拠点を置くフィンテック企業ブリオンボールトのPCサイト及び携帯アプリを利用して行われた金の購入は、2019年の総需要量から2倍以上の22.0トンとなり、106.8%増加し、評価額においては12億ドル(1,340億円相当)となっていました。

顧客の売却分を除くと2012年以来のペースで、ドル建て金価格が24.1%(円建て金価格で18.0%)高と上昇したことからも金投資に拍車がかかり、ブリオンボールトの顧客の金地金保有量は6.6トン増と過去12年間で最も多く、ロンドン、ニューヨーク、シンガポール、トロント、チューリッヒの顧客が選択できる保管場所に貯蔵されている顧客の金地金の総量は45.8トンと、評価額で28億ドル(2870億円相当)と記録を更新することになりました。

この年間増加量は重量にすると、過去最高であった2008年に比べて15.3%少なかったものの、その増加分の評価額はドル建てで72%(円建て換算で77.6%)増の3億7500万ドル(401億円)となり、過去最高を更新していました。

金投資家インデックスと年間金価格平均の推移 出典元:ブリオンボールト

ブリオンボールトで金地金を購入した顧客数は、2020年には前年比2倍以上の101.7%増で、売却者数は34.5%増加していました。

これにより、金地金投資家インデックスは、2020年平均59.3となり、2011年の59.5とほぼ同じ水準で、2017年から2019年までの各年の平均53.9をも上回ることとなりました。

金地金投資家インデックスは、金地金を月間で売却量を上回って購入した顧客数と売却量が購入を上回った顧客数が完璧に一致した場合、50.0となるように設定されています。

それでは、これは何を意味し、そしてどのような今後の動向を示唆しているのでしょうか。

アセットクラスとしての金地金は、今日多くの個人投資家のポートフォリオにおいて不可欠な一部となっています。この傾向はコロナ禍以前から始まっていたものの、パンデミックによって引き起こされた経済危機によって、金地金を主要な保有資産とする動きがさらに進むこととなっています。

第二次世界大戦以来の最悪の経済不況の中で、世界の株式市場が急騰した事により、安全資産としての金の役割が減少した訳ではなく、それどころか、膨大な景気刺激策と金融緩和策がこのような市場の高揚感を煽り、2021年には長期的な貯蓄に更に現実的なリスクをもたらすことになったと言えるでしょう。

金は株式投資や貯蓄に代わる時代を超えた選択肢を提供します。そして、昨年の記録的な金への投資資金の流入を繰り返すことは難しいかもしれませんが、分散投資のためのツールとしての金の価値は衰えることは無いでしょう。

エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチ主任として、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。

弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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