金市場ニュース

1980年と同じなのか

債券と株は高値をつけています。政府主導による景気刺激政策は、問題ではなく、問題を解決するであろうと考えられているようです。

そのため、この状況は、良いニュースと悪いニュース、そしてその中間に当たるニュースを含んでいるとBill BonnerはDaily Reckoningで語っています。

消費者は、予想を上回って消費をしていることを、最新のデータは示しています。また、製造業も予想以上に良い業績を上げています。

しかしながら、連邦政府の2月の税収入は大きく下げています。また、銀行の貸出量も継続して低下しています。先週、これは3.3千億ドル減少しており、これは、7週間続けての減少となっています。

銀行が貸出量を抑えているときに、経済がいかに成長することが可能なのか。これは、理解しかねる点です。
最近発表されたGDPの値が成長を示しているのは、大部分正しくないものと信じます。これは、政府による景気刺激策、そして市場に投入された資金によって起こっているものと考えます。

ギリシャの緊縮政策導入のニュースを受けて、昨日ダウはあまり動きを見せず、ユーロは多少主要通貨に対して値を上げています。ギリシャは、その問題を解決するために、2週間前に1月の猶予が与えられました。「時間切れが迫っています。」とニュースではリポートされています。おそらく、ヘレネス(ギリシャ民族)は、彼ら自身で解決することは不可能でしょう。ギリシャは、限られた、一時的であったとしても、ドイツによる何がしらの負債棚上げが必要となるでしょう。

英国がその財政赤字のための資金調達に行き詰まった際は、どのようなことがされるのか興味があります。ドイツが援助をすることはないでしょう。それは、英国はEuroを取り入れなかったためです。そのため、一国でこの困難に立ち向かわなければなりません。

しかし、昨日の大きなニュースは、金の価格が、オンスあたり19ドル上げた火曜日の価格レベルを保持したことです。なぜ、このように突然値を上げたのでしょうか。確かなことは分りませんが、金は今後もこのように上げを見せると予測します。現在、全ての価格が下がるデフレの中にいます。しかし、何に対して下げているのでしょうか。それは、貨幣に対してです。そのために金地金なのです。

金は、このデフレの期間が終わるまで、価格を上げ続けるでしょう。しかしながら、だからといってその強気(Bull)市場の間、全く値を下げないということではありません。しかし、確かな傾向は、紙幣通貨システムの崩壊です。これは、金価格に良い影響を与えることは間違いないでしょう。

クレディリヨネ・サウスアジアのChris Wood氏は、ドルが標準通貨であり続けるのは、今後5年ほどであると予測しています。この期間が多少ずれる可能性はあるかもしれません。しかし、政府がこのレベルの財政赤字を抱え続けることが不可能であることは確かです。そのために、これを終えなければならない日が訪れざるを得ないのです。

連邦準備銀行は、この日程を決定できることを希望しています。全ての政府は、この状態から、消費価格のインフレに助けられ、徐々に抜け出ることを望んでいます。中央銀行が先週インフレ目標を2%から4%に引き上げる可能性を議論したことは聞いていることでしょう。しかし、このように実際にインフレ率をコントロールすることは不可能なことです。しかし、中央銀行は、インフレ率をコントロールできることを望んでいるのです。

インフレ率4%が数年続くことにより、ある程度の成果が見られることでしょう。そして、これが10年間続くことで、国債残高の3分の1は消えることとなります。もちろんこれは、追加の国債が発行されなかった場合です。民間部門の負債もまた、軽減されます。6%のインフレ率では、10年間にこの負債額は半減されることとなります。負債が半分である場合、民間部門は、新しい成長期に入ることとなるでしょう。このように、民間部門の負債を減らすことで、その成長を可能とし、税収を上げることが、連邦準備銀行の実際の方策です。

ところで、これはレーガン政権時にも行われました。70年代のインフレは、金利を引き上げ、大恐慌以来の最悪の不景気を引き起こしました。しかし、負債を軽減したのです。これにより、経済は回復し、更には経済成長をも可能としました。

この成長は、90年代のブッシュ政権の初期に負債を軽減しました。また、税収の増加から、クリントン及びブッシュ政権時にレーガン政権時代の財政赤字を軽減するのみでなく、歳出を増加することも可能としました。こうして、経済は成長期に入り、財政赤字を脱したのです。

そして、ニューヨーク同時テロに始まるテロとの戦い、2001年の景気の沈滞により、90年代の財政の奇跡は失われました。当時ブッシュ大統領が望まない予算案はなかったとのことです。そのため、歳出は拡大し、特に年々自動的に増加する医療費の予算は拡大し続けました。

そして、2007年から2009年の世界金融危機として知られている不況が訪れました。税収は落ち込み、歳出はさらに増加したのです。現在この財政赤字は、より早く拡大しつつあります。現時点では、この財政赤字から抜け出す道は見出せていません。

80年代初期のバブル景気を作り上げた全ての状況は、2010年代初期のバブル崩壊をもたらしたのでした。その状況とは、金利が記録的に低く、株価は高く、債券もまた高いといったものです。このようなことからも、政府主導の景気刺激対策は、問題を解決するどころか、問題を引き起こすと言っても良いと考えるのです。

金の投資をお考えですか?

Bill Bonnerは、Agora Inc.の設立者であり、全世界で50万人に購読されているThe Daily Reckoningの主任編集者でもあります。また、投資に関するベストセラー「Mobs, Messiahs & Markets」(John Wiley社2007年)の著者でもあります。

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