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2015年の金投資センチメントは上昇基調

金投資家インデックスは、4月に英国投資家が総選挙前に金購入を進めたことから、上昇することとなりました。

個人投資家の金投資傾向は、4月に英国総選挙を前に、英国投資家を中心に需要が高まり、前月以上に強気傾向となりました。ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュがここでその背景を解説しています。

金投資家インデックスは、金と銀の投資サービスをオンラインで提供する世界でも最大のブリオンボールトの取引データを基に算出されており、その月の購入者数と売却者数のバランスを表しています。

この数値が50である場合は、その月の購入者数と売却者数が完全に一致したことを意味し、金投資家インデックスは、2011年9月に71.7と最高値を記録し、今年1月には50.5と、5年来の低さへ下げていました。

しかし、今週発表された4月の金投資家インデックスは53.6と、3月の53.1から上昇し、2015年の上げ基調を堅固なものとしたことを示唆ました。

重量にすると、2015年4月はブリオンボールトにおいて2013年8月以来の金の需要の高さとなり、55,000人のユーザーによって410キロが積み増されました。

ブリオンボールトのサービスが開始されて10年目を迎えた先月に、そのユーザーによって保有されている金の総量は33.6キロと、過去最高の量ともなりました。

この4月の需要の増加は、英国投資家が英国総選挙を前に、選挙結果による株式、債券、為替市場の混乱の可能性を懸念し、金を購入したことが要因と考えられます。3ヶ月単位で見ると、2月からの3ヶ月で0.8トンが積み増され、金保管総量においては2.5%増量するなど、2013年初頭以来の需要の高さとなっています。

しかし、今回の上昇基調は、新年の5年来の低い水準から始まっていますが、4月に金投資家インデックスが、価格と共に上昇したのは、金投資家インデックスが発表され始めた2009年10月以来2度目と、とても稀な現象でもあります。しかし、バーゲンハンティング的購入や、ひと月の動きは、既存の相場の傾向を支えるものではありません。

このような、金投資家インデックスの動きに対し、銀投資家インデックスは、4月の月間平均銀価格が、ドル、ポンド、ユーロと全ての主要な通貨で下げる中、投資家のバーゲンハンティング的銀購入が進み、金投資家インデックス以上に上昇することとなりました。そして、顧客による銀保有量を、1.2トン増の503トンとし、銀投資家インデックスを3月の50.3から、4月に53.9へと急上昇させることとなりました。

2015年は、ブリオンボールトのユーザーは、過去2年間で最も多くの金を購入しています。それは、自国通貨や政治的リスクが主要因ですが、まずユーロ圏の投資家が量的緩和に反応し、英国の投資家が5月の総選挙を前に懸念を高めていたことからです。

米国の投資家は、欧州の投資家ほど神経質にはなっていなようです。しかし、ブリオンボールトにおける米国からの需要は堅固なものがあります。それは、先月米国の購入者と売却者の割合が2.1であることからも見受けられます。そして、15万ドル(約1800万円)を超える、大規模な投資家の多くは、米国に在住した投資家である点も注目に値します。

これは、他の米国投資家が株式市場に資金を更につぎ込んでいることへの懸念なのか、もしくは、現物金地金を購入する最良の方法を見つけたからかもしれません。それは、米国造幣局の金貨の販売量が、この4月に2012年以来の最低の水準であったことが伝えられていることなどからです。また、金を裏付けとしたETFの残高は、ブルームバーグによると、1月に急増した後に減少し、現在は年初から1.3%増でしかありません。

それに対し、ブリオンボールトにおける金の保管量は、年初より重量にして2.6%増加しています。なお、ブリオンボールトの顧客による金・銀地金保管量は、日々オンライン上で公表しているブリオンボールトのディリーレポートで詳細を見ることができます。

エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチ主任として、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。

弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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