金相場予想:2012年後半
日本経済新聞が8月21日に市場関係者に行った聞き取り調査によると、今年後半の金相場は堅調に推移するという見方が大部分を占めた。
本日のロンドンPM Fix金価格は、トロイオンスあたり1665.25ドルと、、昨日発表されたFOMC議事録の内容が、FRBによるQE3の期待を高めるものであったため、今年4月以来の高水準となっている。
そのような中、市場関係者の年末までの金相場の見通しは、米国の金融緩和の可能性、欧州問題と米財政への先行き不安感による資金の逃避先としての需要、新興国の実需が堅調であること、ファンドの金投資意欲の強さなどを理由に堅調に推移するというものであった。
しかし、コモディティー・インテリジェンスの近藤雅世氏は、欧州経済の混乱は金の買い材料でもある反面、換金売りされる可能性があるとしている。
また、マーケット・リスク・アドバイザリーの新村直弘代表取締役は、米国の大型減税失効と歳出の強制カットが同時に起こる「財政の崖」を年末に控え、「財政健全化の動きが強まれば米国債の買いが増え、金買いは弱まる」と警笛を鳴らしている。
なお、市場関係者の年末までの価格レンジは下記の通り。
| 年末までのレンジ | |
| 池水雄一氏(スタンダードバンク東京支店長) | 1550~1900 |
| 亀井幸一朗氏(金融・貴金属アナリスト) | 1590~1850 |
| 豊島逸夫氏(マーケット・アナリスト) | 1550~1800 |
| 近藤雅世(コモディティーインテリジェンス社長) | 1550~1650 |
出典元:日本経済新聞社
また、ブルームバーグによると、、金相場が第2四半期に過去4年で最大の下落率を示すと的確に予想したアナリスト3人の今後の見通しは、7月31日時点で分かれているとのこと。ちなみに、この調査は20人のアナリストに行われたもの。
第2四半期の金相場は4%下げ、四半期ベースでは2008年第3四半期以来最大の下落率となった。これは、欧州中央銀行ドラギ総裁と米連邦準備制度理事会のバーナンキ議長が、追加的な景気刺激策の導入を見送り、世界の成長見通しが損なわれ、インフレヘッジの手段としての金需要が後退したため。それに加え、世界最大の金2大消費国のインドと中国の需要が、ルピー高や中国経済がスローダウンする中伸び悩んだことなどから。
前四半期の金価格の下落を的確に予想した、ウェストパック銀行のジャスティン・スマーク氏は金相場の下落が続くと予想している。それに対し、同様にこの下落を予想したコメルツ銀行のオイゲン・ワインベルク氏とオーストリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のニック・トレベサン氏は、1年以内に過去最高値に達すると見ている。
これは、各国の中央銀行が経済成長てこ入れに向かう追加的取り組みを実施する可能性について、投資家の意見が割れていることを反映していることから。
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