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金投資家インデックス:金の需要が1月としては5年間で最高水準へ

2017年の個人投資家による金投資傾向は2012年以来の強さへ。

金投資の需要は、先月1月としては2012年以来の高さとなった。ここで、ブリオンボールトのリサーチ主任エィドリアン・アッシュが解説しています。

ブリオンボールトにおける購入量から売却量を差し引いたネット金需要量は0.4トンと、過去5年間の1月のネット金需要量でも最も高くなっていました。

そのために、顧客が保有する金の総量は37.6トンと過去最高となり、2016年の年間ネット需要量が2.7トンと2012年以来の高い水準となった流れを引き継ぐものとなりました。

1月の金需要の高さは、ドル建て金価格の月間上昇率が4.6%と、昨年夏の英国のEU離脱のショックから急騰した金相場以来の急伸にもかかわらず見られることとなりました。

その結果、個人投資家の金へのセンチメントを数値で表す金投資家インデックスは、1月に54.3と12月の55.5から下げ、7月以来の低い水準となりました。ちなみに、この7月の数値は、英国のEU離脱を決めた国民投票で金相場が2年ぶりの高値を付けたことで、利益確定を行なった顧客が増加したことからでした。

この金投資家インデックスが50の場合は、その月に金の購入が売却を上回った顧客数と売却が上回った顧客数が完璧に一致したことを意味します。この数値は、昨年11月にドナルド・トランプ氏が米国大統領に選出された際に59.3と5年ぶりの高い水準となっっています。

銀においても1月には、ブリオンボールトの顧客では2013年以来の高い需要を記録することとなりました。

それは、購入量から売却量を差し引いた銀のネット需要は、1月に4.2トンとなり、ブリオンボールトの顧客が保有する銀の総量は650.9トンと、昨年1月から103トンの増量となっていることからも見ることができます。

しかし、銀価格も先月6.5%上昇していたために、月間に購入が売却を上回った購入者数は昨年1月以来の低い水準で、昨年7月以来の月間のネット売却者数とネット購入者数がほぼ同数となりました。

そのために、銀投資家インデックスは50.3と12月の53.3から引き下げられ、英国のEU離脱の国民投票後2年ぶりの高さへ急騰した銀価格で利益確定が進んだ昨年6月の48.6以来の低い水準となっています。

 

金と銀において、先月の平均的購入量は売却量を上回ったことから、個人投資家が保有する金の総量は増加しました。

ブリオンボールトの顧客は、1月にも銀の保有量を増加させ、12ヶ月連続で保有量を増加させています。これは、2014年の半ば以来の、長期の保有量の増加となります。金においては、6ヶ月連続で保有量を増加させており、これは、2012年6月の20ヶ月間連続の保有量増加に次ぐ記録となります。

先月のような金・銀価格の上昇は、アクティブトレーダーの利益確定を進めますが、個人投資家全般の2017年の傾向は、継続保有のようです。それは、トランプ氏が大統領に就任して以来、個人投資家の金・銀需要は、価格の上昇にも拘らず増加しており、英国がEU離脱の通告を出す時期も近づき、欧州の政治家がその選挙戦を開始する中で、リスクへの警戒感は高まっており、貴金属投資への需要は衰えることはないようです。

エィドリアン・アッシュは、ブリオンボールトのリサーチ主任として、市場分析ページ「Gold News」を編集しています。また、Forbeなどの主要金融分析サイトへ定期的に寄稿すると共に、BBCに市場専門家として定期的に出演しています。その市場分析は、英国のファイナンシャル・タイムズ、エコノミスト、米国のCNBC、Bloomberg、ドイツのDer Stern、FT Deutshland、イタリアのIl Sole 24 Ore、日本では日経新聞などの主要メディアでも頻繁に引用されています。

弊社現職に至る前には、一般投資家へ金融投資アドバイスを提供するロンドンでも有数な出版会社「Fleet Street Publication」の編集者を務め、2003年から2008年までは、英国の主要経済雑誌「The Daily Reckoning]のシティ・コレスポンダントを務めていました。

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