木曜日, 3/21/2024 19:15
米連邦準備制度理事会(FRB)が、直近の予想を上回るインフレデータにもかかわらず、政策金利を据え置き、今年3回の利下げ見通しを維持したことから、金価格は前日と本日米国ドル、ユーロ、英国ポンド、豪ドル、加ドル、日本円、中国人民元、スイスフランくと全ての主要通貨で史上最高値を更新したものの、その後上げ幅を削っていました。
一方、イングランド銀行は、昨日の2月のデータがインフレ率が2021年以来の低さへ低下したことを示していたにもかかわらず、木曜日に5会合連続で政策金利を5.25%に維持していました。
これとは対照的に、スイス国立銀行(SNB)は、主要金利を25ベーシスポイント引き下げ、1.50%とし、9年ぶりの利下げを行い、主要中央銀行としては初めて、インフレに対応するための利上げから利下げへと転換していました。
スイスの精錬・金融グループMKSパンプの金属戦略責任者であるニッキー・シールズ氏は、「明日の金・銀の週足終値は重要だが、終値がたとえ軟調でも、FRBが米大統領選挙を前にインフレ目標を動かしたという事実は消えないだろう」と述べていました。
ドル指数(米国の通貨と主要通貨との価値を示す指標)は0.4%上昇し、2週間ぶりの高水準となっていました。
ドル建て現物金価格は、水曜日の夕方に2024年3月8日の「過去最高値」を30ドル近く上回っり2222ドルまで一時上昇した後、木曜日の午後にトロイオンスあたり2180ドルを割る水準まで下落していました。
ユーロ建て金価格は
直近の史上最高値を1.3%上回って急騰し、トロイオンスあたり2033ユーロを水曜日につけ、英国ポンド建て金価格はやはり3月初旬につけた史上最高値を1.7%上回るトロイオンスあたり1737ポンドをつけていました。
その後、金価格は前日の上げ幅を削り、木曜日ロンドン時間昼過ぎには、それぞれ2003ユーロと1715ポンドへと下げていました。
一方、スイスフラン建ての金価格は、スイス国立銀行の利下げ決定後、スイスフランが米ドルに対して1%以上下落したため、木曜日にトロイオンスあたり1976スイスフランと史上最高値を更新していました。
米連邦準備制度理事会(FRB)は市場予想通りに、水曜日指標となるフェデラルファンドレートを5.25%~5.50%に維持していました。
連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定会合の参加者による政策金利予想の、
ドット・プロットによると、FRB関係者19人のうち10人は、今年末までに政策金利が少なくとも75ベーシスポイント下げると予想していました。しかし、前回12月時点より少ないメンバーが利下げ幅がこれよりも大きいものとなると予想していました。
CMEのFedWatchツールによると、2024年末の米連邦準備制度理事会(FRB)の金利に対する市場予想は4.52%と、ここ1週間で最低となっていました。FOMCメンバーが予想する年末までの3回の利下げは、4.6%へと下げることを意味します。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は水曜日に、「最近の高いインフレ指標は、米国の物価上昇圧力が緩やかに緩和しているという基本的なストーリーを変えていない」と述べ、中央銀四半期に一度発表する米国経済予測レポート(SEP)では今年のコア・インフレ見通しを12月の会合での2.4%から2.6%に引き上げたことを明らかにしていました。
燃料費と食品価格を除く2月の米消費者物価指数(CPI)インフレ率は、前月から1ティック緩和したものの、3.8%と予想を上回っていました。
FOMC発表後の記者会見でパウエル議長は、「経済は順調に推移している」と述べていましたが、 FRB高官はSEPで、今年の米国内総生産(GDP)が前回予想の1.4%から2.1%成長すると予想していました。
主に工業用金属として年間需要の60%近くを占めている銀価格は、木曜日ロンドン時間早朝にトロイオンスあたり25.77ドルと3ヶ月ぶりの高値まで上昇した後、24.90ドルを割り込むまで上げ幅を削っていました。
この間木曜日に、世界の株式市場は上昇し、これは前日米国の主要株価指数が終値の最高値を更新した基調を受け継いだもので、日本、香港、欧州全体の株価が上昇していました。
ノルウェーの中央銀行は木曜日、基準金利を16年ぶりの高水準である4.50%に据え置いたいました。一方で、金消費国として世界5位のトルコの中央銀行は、先月インフレ率が予想を上回る67%に上昇したことから、予想外に500ベーシスポイント引き上げ50%としていました。
鉱山業界のワールド・ゴールド・カウンシルによると、高インフレによって貨幣価値が急落しているトルコの昨年の金投資需要は、2022年から
ほぼ倍増の160トンとなっているとのことです。
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