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金価格ディリーレポート(2022年4月4日)金ETFが17ヶ月ぶりの高さに増加する中、コメックスのネットロングはウクライナ危機以前の規模へ減少

金相場は、ロシアが戦争犯罪の非難を受ける中で堅固に推移していました。
この間、Comexの派生商品の投機筋がロシアがウクライナに侵攻する前の水準までネットロングを減らしす中で、金ETFは17ヶ月ぶりの規模に残高を増加させていました。
 
ドル建ての金現物価格は、先週3月の堅調な米雇用統計を経て1.7%下落した後、0.3%上昇しトロイオンスあたり1930ドルとなっていました。
 
また、 欧州連合(EU)が、撤退するロシアの部隊がキエフ郊外で300-400人の市民を殺害したという報道を受けて、ロシアに対する更なる制裁措置の導入を準備していることから、英国ポンド建てとユーロ建て金相場は、それぞれトロイオンスあたり1470ポンド、1751ユーロと堅調に推移していました。
 
派生商品のプラットフォームであるSaxo Bankのコモディティ・ストラテジー・チームは 最新のレポートで、「金は1890ドルから1950ドルのレンジにとどまっている」とし、「より積極的な金融政策の引き締めが見込まれる中、債券利回りの上昇が逆風になっている」と指摘していました。
 
それに対して、「投資家は、成長見通し、インフレ、現在の株式・債券市場のボラティリティを懸念している」と述べていました。
 
政府だけでなく、多くの金融や商業の借入コストの指標となる米国債10年物利回りは、ロンドンの月曜ランチタイムに2.38%付近で安定し、2019年5月以来の高い水準となっていました。
 
しかし、世界の株式市場が1月から3月にかけて、2020年初頭の コロナ危機以来最悪の四半期のパフォーマンスを記録する中で、鉱業界のワールドゴールドカウンシルの データによると、金を裏付けとするETF信託ファンドへの投資が急増していました。
 
金ETF3月の流入量は2月の5倍で、世界中で増え続けるこの商品の発行株数の裏付けに必要な地金の総量は3828トンとなり、2020年10月以来の最高値となっていました。
 
コメックス金先物・オプションのネットロングポジションと金価格の推移 出典元:ブリオンボールト
この間、米国の規制当局である商品先物取引委員会(CFTC)の最新のデータによると、Comex金先物・オプションのヘッジファンドやその他のレバレッジ投機家は、先週火曜日までの3週間に強気の賭けを26%減らしていました。
 
Saxo Bankのストラテジーチームは、コメックスの金と金ETFの投資の対照的な動きは、「現在の短期と長期の投資を目的としている人々の戦いを反映している」と述べていました。
 
カナダの証券会社TD Securitiesのコモディティ・ストラテジー部門の責任者のBart Melek氏は、「利上げ観測が金を下げている」と述べていました。
 
しかし、「FRBの金融政策は中立金利になるには 長い道のりがあり...金はかなり堅調に推移するだろう」と続けていました。
 
サンフランシスコ連銀のメアリー・デイリー総裁は、日曜日に発表されたインタビューで、米中央銀行が来月の会合で主要金利を50ベーシスポイント引き上げる確率に言及し、「現在から次の会合までの間にネガティブサプライズがない限り、50ベーシスポイント引き上げを妥当とする背景ができつつある」と述べていました。
 
そして、「私は、このような早期の調整が適切であるとより確信している」と続けていました。
 
デイリー氏は2022年の利上げを決める連邦公開市場委員会の投票権を持つメンバーではありません。そして、インフレと成長のバランスが取れるとされる中立的な政策金利は、現在の0.50%に対して2.3%から2.5%の間と推定していました。
 
それに対し、投票権を持つニューヨーク連銀総裁のジョン・ウィリアムズは、「中立に近づける必要があるが、 全体を見守る必要がある」と土曜日に述べていました。
 
「それが我々の進む方向であることに疑いはない。正確にはどの程度早くやるかは状況次第だ 」と続けていました。
 
FRBは、インフレ率が年率7%を超えて4桁の高水準で推移する中で、フェデラル・ファンド・レートをゼロから引き上げた3月15日と16日に行われた定例会合の議事録を今週水曜日に公表する予定となっています。
 
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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