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金価格ディリーレポート(2021年6月28日)金価格はFOMC後に投機家が強気ポジションを3分の1減らす中で、夏の低迷状態に入る

本日金相場は狭いレンジでの取引となっています。
 
これは、先々週のFOMCにおける最新の金利見通しが予想より早い時期でや早いペースであったことを受けて市場が急落した後、Summer Doldrumsと呼ばれる夏場の市場の低迷状態から抜け出すきっかけがなく、しかも投機家がコメックスの金先物とオプションへの強気のポジションをほぼ2年ぶりの低さに減らしていたことが明らかになる中でのことでした。
 
金の現物価格は、月曜日のロンドン早朝に1週間ぶりの安値1770ドルまで0.6%下落した後、トロイオンスあたり15ドルの範囲内で推移していました。
 
先週金は0.9%上昇し、前週の6%の急落を一部取り戻し、6月に入って初めての週間での上昇となっていました。
 
日本貴金属マーケット協会(JBMA)の代表理事の池水雄一氏は、「 FOMC後の金の急落の後、市場はSummer Doldrumsに入ったようで、狭いレンジでの取引となっている」と述べています。
 
「(FOMC参加者の金利予想後の)急落があまりに大きすぎたために、ここから動くための材料が乏しくなったような感じです」と続けています。
 
週末に発表された最新のデータによると、2022年または2023年の早期利上げが示唆されたことを受けて、ヘッジファンドやその他のレバレッジの効いた投機家は、先週6月22日(火)までの週に、グループとして2週連続で強気ポジションを減らし、弱気ポジションを増やしていました。
 
これにより、資金運用業者の金先物・オプションのネットロングポジションは前週比33%減少し、25ヶ月ぶりの%あたりの急落となり、7週間ぶりの最小値を記録していました。
 
コメックス資金運用業者の金先物・オプションのネットロングポジションと金価格の推移
 
 
池水氏は、「今回のレポートでは、ネット・ロング・ポジションが大幅に清算され、その結果、価格が急落したことが明らかになりました」と述べ、「その結果、価格は急落しましたが、その後も価格が下落していないことから、ポジション調整のロングの売り、そして短期筋のショートセリングは山場を越えたということでしょう」としています。
 
米国の商品先物取引委員会(CFTC)が発表したデータによると、投機家の銀に対する強気ポジションは36%減となり、過去15ヵ月で最も急減し、10週間ぶりの低水準となっていました。
 
工業用金属である銀の価格は、月曜日のロンドン時間昼過ぎに0.3%下落し、トロイオンスあたり26.04ドルと、先週の1.2%下落からさらに下落していました。
 
プラチナの 工業用需要は2021年に増加すると予想されており、プラチナ価格は先週6.3%上昇した後、本日0.7%下落してトロイオンスあたり1102ドルとなっていました。
 
オーストラリアの銀行、ANZのシニア・コモディティ・ストラテジスト、ダニエル・ハインズ氏は、「プラチナ・グループ・メタルは、ロシアの新たな輸出税への懸念が市場を覆っているため、引き続き堅調に推移している」と述べていました。
 
ロシアのノリルスク・ニッケル社は、世界最大のパラジウム生産会社であり、プラチナの主要生産会社でもあります。
 
ロシアのミハイル・ミシュースチン首相は、世界的なインフレデータの急上昇を理由に、8月1日から2021年12月31日まで、鉄鋼などの鉄系金属に加えて非鉄金属にも輸出関税を導入する 政令に先週署名しました。
 
アンドレイ・ベローゾフ第一副首相は、「我々の経済は、過去1年間に見られたような、グローバルな価格の国内市場への雪崩のような衝撃的な変化に 対応する準備ができていない」と述べていました。
 
本日発表されたデータによると、欧州第1位の経済国であるドイツへの商品の輸入価格は、5月に 1981年以来最も速い年間ペースで上昇しました。
 
ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油先物は、先週金曜日につけた2.5年ぶりの高値である1バレル74ドル前後で推移していました。
 
一方、欧州の株式市場は、アジア太平洋地域と同様に、世界中で増加しているCovid-19の感染者数を見守る投資家の影響を受けて下落していました。
 
世界保健機関(WHO)は金曜日、感染力の高いデルタ型のCovid-19が世界中で急速に拡大していることから、ワクチンを接種した人は 引き続きマスクを着用するよう呼びかけていました。
 
マレーシアでは、月曜日に終了する予定だった全国的な移動制限措置が延長され、オーストラリアでは、ダーウィンで日曜日から48時間の移動制限措置がとられ、シドニーでもすでに実施されているなど、数百万人が制限を受けています。
 
英国のサジッド・ジャビット保健相は本日、7月19日にCovid-19の最終の規制解除をするか否かについて議会に報告する予定です。 この日程は、デルタ変異種の感染拡大により、6月21日から一月延期されているものです。
 
政府や多くの金融機関、商業施設の借入コストの基準となる米国の10年物国債利回りは、本日わずかに低下したものの、5月のコアPCEインフレ率が前年同月比3.4%と過去29年間で最も速いペースだったことを受けて、金曜日に到達した1.50%を上回る水準を維持していました。
 
ドル・インデックス(主要通貨に対する米国通貨の価値を示す指標)は、先週0.5%下落した後、今週金曜日に発表される重要な米国雇用統計に焦点が移り始めたため、大きな動きなく推移しています。
 

ホワイトハウス佐藤敦子は、オンライン金地金取引・所有サービスを一般投資家へ提供する、世界でも有数の英国企業ブリオンボールトの日本市場の責任者として、セールス、マーケティング及び顧客サポート全般を行うと共に、市場分析ページの記事執筆および編集を担当。 現職以前には、英国大手金融ソフトウェア会社の日本支社で、マーケティングマネージャーとして、金融派生商品取引のためのフロント及びバックオフィスソフトウェアのセールス及びマーケティングを統括。

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